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京浜急行大師線の地下化事業の進捗状況は?

ココがキニナル!

京浜急行大師線の地下化事業は、現在どの程度進んでいるの?川崎市のホームページによると認可は2016年3月末までの予定。進捗状況がキニナル(haipaiさん、むろさん、まくろんさん、白マントさん)

はまれぽ調査結果!

現在は小島新田駅から東門前駅の区間の工事が計画通り行われており2019年度に完成予定。また、2016年3月末に期限を迎える事業認可は関係者と調整中

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ライター:橘 アリー

路線変更が繰り返されてきた「京急大師線」



市役所などがある川崎の中心部から臨海部へと延びる、人々の生活に便利な京浜急行大師線。
そんな京浜急行大師線の地下化工事が行われている。
 


駅近くには工事を知らせる看板が設置(産業道路駅の看板)

 
地下化工事が行われていることを知ってはいても、実際に地下で行われている工事がどこまで進んでいるのかは分からず、進捗状況がキニナルものだ。
そこで、今回、京浜急行大師線の地下化計画の現状について調査していくことに。

まずは、京浜急行大師線がどのような路線なのかについて簡単に触れておくことに。

京浜急行電鉄のホームページによると、大師線は、1899(明治32)年に、京浜急行電鉄株式会社の前身である大師電気鉄道株式会社が、六郷橋と大師の間を結ぶ路線として開業したもの。
 


開業当時の車両の様子(『京浜急行大師線 連続立体交差事業概要』より)
 

開業当時からある「川崎大師駅」
 

駅前には川崎大師の表参道があり
 

駅舎横には、「発祥の地」の記念碑がある

 
その後、周辺の開発、海面埋め立てなどに伴い、ルートの延長や変更を繰り返している。1964(昭和39)年に「小島新田」から「塩浜」間の営業を廃止し現在の路線となった。

起点は「京急川崎駅」終点は「小島新田駅」で、駅数は7駅、路線距離は4.5㎞。
2014(平成26)年度の調査によると1日の平均乗客数は「川崎大師駅」は1万7605人、終点の「小島新田駅」は2万1179人と利用者もかなり多い。
 


上が1900(明治33)年開業当時。下は1945(昭和20)年当時の路線図
『京浜急行大師線 連続立体交差事業概要』より
 

現在の路線図
(『京浜急行大師線〈東門前駅前付近~小島新田駅付近〉連続立体交差の工事について』より)

 
大師線は、周辺の開発・環境に伴い変更が繰り返されてきた路線であった。

それでは、大師線地下化事業とはどういったものなのだろうか。



踏切を無くすことが目的!?


 


この事業の担当部署、川崎市建設緑政局でお話を伺った

 
対応してくださったのは同局道路河川整備部道路整備課立体交差担当課長の川瀬賢二(かわせ・けんじ)さんと、担当係長の馬場正光(ばば・まさみつ)さん。お二人にこの事業について伺う。

事業の正式名称は「京浜急行大師線 連続立体交差事業」というそうだ。そこで、記事中ではちょっと短くして「大師線連続立体事業」とすることに。
「大師線連続立体事業」は、1961(昭和36)年に国土交通省によって定められた「踏切道改良促進法」に伴い計画された。「踏切道改良促進法」とは、道路上の踏切を少なくして立体交差化(地上もしくは地下)することにより、道路上の交通を安全・円滑にしようというもの。
 


「鈴木町駅」横にある踏切

 
「大師線連続立体事業」は事業計画が練られ、1993(平成5)年6月に都市計画として決定した。その後、翌1994(平成6)年3月に事業認可がおりた。「大師線連続立体事業」の費用は総額で約1470億円とのこと。

踏切を無くして立体交差化するという計画であるが、地上ではなく地下になった理由は、地上はすでに産業道路上に首都高速道路が通っていることと、観光の名所でもある川崎大師周辺の景観を守るためであるそう。

実際に、大師線上にどれくらいの数の踏切があるのかというと・・・
 


紫線が現在の路線(『京浜急行大師線 連続立体交差事業概要』より)※クリックで拡大

 
地図上の丸数字が踏切の数。これによって路線上に15ヶ所の踏切があることが分かる。そのうち「大師線連続立体事業」で除去される踏切は14ヶ所。「小島新田駅」は、これまで通り地上駅として残されるので、手前にある踏切(写真の15番)は残されるそうだ。
 


13番の「産業道路駅」横の踏切

 
上は高速道路で圧迫感もあり、日常的に混雑しているそうだ.
このような踏切が無くなれば、確かに道路上の通行は安全で円滑になりそうだ。

では工事はどこまで進んでいるだろう。