第三の野球観戦スタイル!? バーチャルハマスタの無料トライアルをレポート!
ココがキニナル!
横浜DeNAベイスターズがKDDIと共同で進めている「バーチャルハマスタ」ってどんな企画?(はまれぽ編集部のキニナル)
はまれぽ調査結果!
バーチャル空間に再現された横浜スタジアムで、自由に動きながら試合観戦が可能!リアリティとバーチャル感、両方の魅力を感じられるサービスだった!
ライター:田中 大輔
ほんの20年くらい前は野球を見ると言えば球場に行くか、限られたテレビ中継を見るくらいしか選択肢はなかったもの。
でも、今はテレビもCS放送などの多チャンネル化が進んでいて贔屓チームの全試合を見られたりするし、インターネットを介した動画配信サービスも人気を集めている。
野球観戦の方法も多様化しているなか、横浜DeNAベイスターズは最新技術を使った新たな観戦スタイルの確立を目指しているそう。
KDDIとのビジネスパートナーシップによる連携で開発中の『バーチャルハマスタ』がそれで、球団とKDDIは現地観戦、テレビ観戦に続く「第三の観戦スタイル」として期待を寄せている。
バーチャルハマスタは、簡単にいうとバーチャル空間上に横浜スタジアムを作り、自宅にいながらスタジアムの雰囲気を楽しみながら試合観戦ができるというサービス。
正式リリースはまだ先になりそうだが、8月11日、誰でも参加できる形式で無料トライアルが行われた。
その仕組みは言葉にするとややこしいのだけれど、画像のようにパソコンやスマートフォンの画面の中にハマスタが登場するわけだ。
ユーザーは自分の分身であるアバターを操作して、自由にハマスタの中はもちろん、その周辺も歩き回ることができる。
ファンたちはグラウンドに入ることができ、フィールド上に設置された画面を通じて試合中継を楽しむことができるという仕掛け。
初めて開催された今回のトライアルでは、実際にその日の試合の中継映像がリアルタイムで放送され、延べ3万人がバーチャルハマスタを体験したそうだ。
バーチャルハマスタの注目ポイントの一つは、その再現性の高さ。KDDIの5G・xRサービス戦略部長である繁田光平さんは「ファンが体験したことのある場所をしっかり演出したい」と話し、エントランスやコンコースなど、ハマスタを訪れたことのある人なら目にしているであろう場所にこだわったそうだ。
ログインをすると、自分のアバターは関内駅から交差点を渡った辺りの横浜公園正面入り口にいて、こんな景色が目に飛び込んでくる。
さらに、感動することに後ろを振り返ると、高架を走る電車の姿!
野球とは一切関係ないのに、ハマスタに来れば必ず目にする根岸線の姿がしっかり再現されているというのは、ファンからするとポイントが高いのでは。
コンコースの中に入ると、売店やモニター、トイレの入り口などもしっかり再現。
KDDIの繁田さんが「ご自身が行ったことのある場所に行って、比較してみると面白いのではないかと思います」と話すように、「あそこはどうなってるかな?」、「アレは再現されてるのかな?」といった野球そのものとは関係のない遊び方もできそうだ。
今回のトライアルでは、コンコースや横浜公園は一部にしか入ることができなかったが、今後は移動できる範囲が広がる可能性も残されている。
実際に試合中継を楽しむ場所は、スタンドではなくグラウンド。コンコースのゲートに入ると、少々の読み込み時間を経て一塁側のダグアウトにワープすることに。
繁田さんも「子どものころ、そこに座るのが夢でした。リアルではなかなかできないことなので」とこだわりを見せる演出で、普段は足を踏み入れることのないダグアウトを経由してグラウンドへと進むことができる。
場内の再現度も高く、各々打席に入る、マウンドに立つ、ベースランニングに興じるなど思い思いに楽しんでいる様子。
この日、ゲスト解説として一緒にバーチャルハマスタを体験した球団OBの荒波翔さんも、「ベースランニングしました」と笑う。
打席やダグアウトからの眺めも本物に近いそうで、再現度の高さはお墨付きのようだ。
リアルに近い世界観を作り上げている一方で、現実では起こり得ないことができるのもバーチャル世界の魅力だ。
フィールド内には巨大な選手のパネルが展示されていて、台座には選手のプロフィールやパーソナルスローガンも記されている。
さらには巨大なスターマンも。選手パネルは厚みのないデザインだが、スターマンはしっかり3D。本物がドンと立っているような存在感だ。
写真を撮影する機能も付いているので、スターマンをバックに自撮りするなんていうことも可能。さらには、それをTwitterなどのSNSに投稿することもできる。
また、試合中継が流される画面はグラウンドの上空からズドーンと降ってくるド派手な仕様。4方向に画面があり、上部にはユーザーがチャット欄に打ち込んだコメントが流れていく演出だ。
花火を使った演出なども加わり、現実では見られない光景をバックに試合を楽しむことができる。
球団の林裕幸ブランド統括本部長が「スタジアムではできないこと、バーチャルだからできることを積極的に行いたい」と言うように、現在は行うことのできないスタージェットの演出がラッキーセブンの攻撃前に行われるなど、その利点はしっかり生かされている。
追求されたリアルさと、バーチャルならではのド派手さが両立できている点に、バーチャルハマスタの面白さを感じるトライアルだった。
現時点では、正式なサービススタートの時期については「なるべく早く」としか言えない状態とのこと。より楽しめるような機能追加も検討されているし、持続していくためのビジネス的な部分も考えていかなければいけない。
新しい技術故、スマホでログインした人の中にはアプリが落ちてしまう人や、上手く場内を移動できない人もいたようだし、PCへの負荷もなかなか高め。技術的な部分でも改善される点はありそうだ。
もともと、コロナ禍を想定してスタートした企画ではないため、今季中の正式リリースは難しそうだが、来期以降の新しい野球の楽しみ方となるのかもしれない。
9月にも2回目のトライアルが開催予定だそうなので、キニナル人は球団公式サイトのチェックをお忘れなく。
―終わり―
※記事内のスクリーンショット画像は、すべてトリミングしています
でも、今はテレビもCS放送などの多チャンネル化が進んでいて贔屓チームの全試合を見られたりするし、インターネットを介した動画配信サービスも人気を集めている。
野球観戦の方法も多様化しているなか、横浜DeNAベイスターズは最新技術を使った新たな観戦スタイルの確立を目指しているそう。
KDDIとのビジネスパートナーシップによる連携で開発中の『バーチャルハマスタ』がそれで、球団とKDDIは現地観戦、テレビ観戦に続く「第三の観戦スタイル」として期待を寄せている。
「バーチャルハマスタ」って何?
バーチャルハマスタは、簡単にいうとバーチャル空間上に横浜スタジアムを作り、自宅にいながらスタジアムの雰囲気を楽しみながら試合観戦ができるというサービス。
正式リリースはまだ先になりそうだが、8月11日、誰でも参加できる形式で無料トライアルが行われた。
自分がハマスタのホームベースに! 新しい体験がスタート!
その仕組みは言葉にするとややこしいのだけれど、画像のようにパソコンやスマートフォンの画面の中にハマスタが登場するわけだ。
ユーザーは自分の分身であるアバターを操作して、自由にハマスタの中はもちろん、その周辺も歩き回ることができる。
画面上に現れた、もう一つのハマスタ
グラウンドにも入ることができる! 芝の質感がかなりリアル
ファンたちはグラウンドに入ることができ、フィールド上に設置された画面を通じて試合中継を楽しむことができるという仕掛け。
初めて開催された今回のトライアルでは、実際にその日の試合の中継映像がリアルタイムで放送され、延べ3万人がバーチャルハマスタを体験したそうだ。
高い再現性。本物のハマスタみたい!
バーチャルハマスタの注目ポイントの一つは、その再現性の高さ。KDDIの5G・xRサービス戦略部長である繁田光平さんは「ファンが体験したことのある場所をしっかり演出したい」と話し、エントランスやコンコースなど、ハマスタを訪れたことのある人なら目にしているであろう場所にこだわったそうだ。
ログインをすると、自分のアバターは関内駅から交差点を渡った辺りの横浜公園正面入り口にいて、こんな景色が目に飛び込んでくる。
手前の植栽なども見覚えのある風景。丁寧に作り込まれている
おなじみのスロープもしっかり再現。今回は通行止め
さらに、感動することに後ろを振り返ると、高架を走る電車の姿!
暗闇の中を走る電車の姿。音付きで、ファンならニヤリとする演出
野球とは一切関係ないのに、ハマスタに来れば必ず目にする根岸線の姿がしっかり再現されているというのは、ファンからするとポイントが高いのでは。
コンコースの中に入ると、売店やモニター、トイレの入り口などもしっかり再現。
コンコースも再現。ゆくゆくは売店で物販が行われるかも
KDDIの繁田さんが「ご自身が行ったことのある場所に行って、比較してみると面白いのではないかと思います」と話すように、「あそこはどうなってるかな?」、「アレは再現されてるのかな?」といった野球そのものとは関係のない遊び方もできそうだ。
今回のトライアルでは、コンコースや横浜公園は一部にしか入ることができなかったが、今後は移動できる範囲が広がる可能性も残されている。
実際に試合中継を楽しむ場所は、スタンドではなくグラウンド。コンコースのゲートに入ると、少々の読み込み時間を経て一塁側のダグアウトにワープすることに。
ダグアウトから。普段は入れないところに入れるよろこび
繁田さんも「子どものころ、そこに座るのが夢でした。リアルではなかなかできないことなので」とこだわりを見せる演出で、普段は足を踏み入れることのないダグアウトを経由してグラウンドへと進むことができる。
場内の再現度も高く、各々打席に入る、マウンドに立つ、ベースランニングに興じるなど思い思いに楽しんでいる様子。
この日、ゲスト解説として一緒にバーチャルハマスタを体験した球団OBの荒波翔さんも、「ベースランニングしました」と笑う。
荒波さんもアバターで登場、ファンとバーチャル触れ合い
アバターは簡単操作で拍手や声援を送ることもできる
打席やダグアウトからの眺めも本物に近いそうで、再現度の高さはお墨付きのようだ。
リアルだけじゃない!バーチャルならではの演出
リアルに近い世界観を作り上げている一方で、現実では起こり得ないことができるのもバーチャル世界の魅力だ。
フィールド内には巨大な選手のパネルが展示されていて、台座には選手のプロフィールやパーソナルスローガンも記されている。
巨大な宮﨑敏郎選手。台座には上ることもできる
さらには巨大なスターマンも。選手パネルは厚みのないデザインだが、スターマンはしっかり3D。本物がドンと立っているような存在感だ。
大きなスターマンもいる。絶好のフォトスポットだ
写真を撮影する機能も付いているので、スターマンをバックに自撮りするなんていうことも可能。さらには、それをTwitterなどのSNSに投稿することもできる。
自撮りモードでスターマンと。ワンタッチでツイートもできる
また、試合中継が流される画面はグラウンドの上空からズドーンと降ってくるド派手な仕様。4方向に画面があり、上部にはユーザーがチャット欄に打ち込んだコメントが流れていく演出だ。
上空から降りてきたモニター。どの方向からでも画面が見られる
花火を使った演出なども加わり、現実では見られない光景をバックに試合を楽しむことができる。
スタメン紹介はド派手。花火も吹き上がって、気分も盛り上がる
紹介された選手がスタンドの奥に映し出される演出も
こちらは試合中。ホームランが出ると、文字や花火でセレブレーション
球団の林裕幸ブランド統括本部長が「スタジアムではできないこと、バーチャルだからできることを積極的に行いたい」と言うように、現在は行うことのできないスタージェットの演出がラッキーセブンの攻撃前に行われるなど、その利点はしっかり生かされている。
スタンドを飛び交うスタージェット。スターマンアバターの姿も
ほかにも、アウトを取った際など、たくさんの演出が見られる
センターバックスクリーンの映像は、ハマスタのものと連動
追求されたリアルさと、バーチャルならではのド派手さが両立できている点に、バーチャルハマスタの面白さを感じるトライアルだった。
取材を終えて
現時点では、正式なサービススタートの時期については「なるべく早く」としか言えない状態とのこと。より楽しめるような機能追加も検討されているし、持続していくためのビジネス的な部分も考えていかなければいけない。
新しい技術故、スマホでログインした人の中にはアプリが落ちてしまう人や、上手く場内を移動できない人もいたようだし、PCへの負荷もなかなか高め。技術的な部分でも改善される点はありそうだ。
新しい野球観戦スタイルの第一歩。次の一歩にも期待!
もともと、コロナ禍を想定してスタートした企画ではないため、今季中の正式リリースは難しそうだが、来期以降の新しい野球の楽しみ方となるのかもしれない。
9月にも2回目のトライアルが開催予定だそうなので、キニナル人は球団公式サイトのチェックをお忘れなく。
―終わり―
※記事内のスクリーンショット画像は、すべてトリミングしています
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よこはまたろうさん
2020年08月23日 10時56分
今回は無料だったけどお金取るとかなったらかなり高額そうですね…