鶴見区の「岸谷の湧水」は、ドコから湧いてるの?
 ココがキニナル!
ココがキニナル!
鶴見区にある国道1号線沿いに出ている湧き水は、どこから、どのように湧いているのかキニナリマス!(しげさんさん、ぱなさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
近辺に降る雨が砂の層に溜まって、湧いていました!
ライター:河野 哲弥
	湧水とは、山間部に降った雪や雨が地面に浸透し、保水層に溜まったものが湧き出した現象。
	谷や崖など、保水層がむき出しになった所でよく見かける。
	
	というわけで、今回は投稿にあった疑問を解決すべく、鶴見区にある国道1号線沿いの「岸谷の湧水」を徹底調査してきた。
	
	
	
	切立った崖の麓にこんこんと湧く、「岸谷の湧水」
	
	
	
	国道1号線沿いのこんな場所にポツリとあった
	
	この注意書きを見てみると、
	
	「昭和12年第二京浜国道の建設の際に発見され、災害時に利用できるように残されてきたものです…(中略)…地域開発で水質が変わることもあり、いつも安全な水とはいえません」
	
	とある。
	
	
	
	煮沸して飲むよう、注意書きがしてある
	
	そんな中、ペットボトル持参の方がいらっしゃったのでお話を伺ったところ、湧水でお茶を淹れると美味しいので、時々汲みにくるのだそうだ。
	 
	 
	 
	現地で聞き込みを続けると、衝撃の真実が発覚した
	
	
	
	道路を挟んだ向かいの「もちだや」にも聞いてみた
	
	「もちだや」店主のおばあさんによれば、この辺は、昔は水はけが悪くてぬかるんでいたそうだ。
	そこで、このおばあさんの父親が、穴をいくつも開けたパイプを通して、水の逃げ口を作ったらしい。
	
	
	
	このおばあさんの父親が、「岸谷の湧水」を掘ったらしい
	
	
	それが「岸谷の湧水」になったそうなのだ。
	
	国道開通時には、国に頼んでこの湧水を残してもらったとのこと。
	では、そもそものその水はどこから湧いてくるのだろう。
	
	ここはやはり専門家に頼るべく、「横浜市環境科学研究所」へ伺った。
	 
	 
	 
	岸谷の湧水は、比較的浅い層から湧いていることが判明
	
	
	
	様々なデータを有効活用している当施設
	
	
	早速、岸谷近辺のボーリング調査図を調べて頂くと、地下数メートルの浅いところにある砂の層が、上から染みてきた雨水を保水していることが分かった。
	
	この層が国道の工事によってむき出しになり、水が出てきたのではないか、との事。
	
	
	
	ボーリング調査を元に、地層を判定していただいた
	
	付け加えるなら、持田おばあさんの父親の偉業によって、層の中に分散している水が、「岸谷の湧水」に集まってくるのだろう。
	
	
	
	取材を終えて
	 
	さて、今回は「岸谷の湧水」を調査してきたが、浅い砂の層が上から染みてきた雨水を保水し、湧水となっていたことが分かった。またそれには「もちだや」店主のおばあさんの父親の功績があったのだ。
	
	普段、何げなく利用している湧水にも、調べてみると面白い歴史があることがわかった。
	 
	さて、あなたの近くにもキニナル湧水はないだろうか。
	もし依頼があれば、「はまれぽ」が調査します。
	 
	 
	― 終わり ―
	 
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suzukiさん
2014年01月19日 19時18分
水を汲んでいる人を何度か見かけて、あんなところの水だいじょうぶかしら? と思っていました。自然志向なのでちょっとは気になっていましたが、やはり地方の山奥の湧き水しか飲もうとは思いませんね。
てかりさん
2013年11月06日 15時57分
自分が中学生、6年前ぐらいまでは車が結構ならんでたんですが、今は岸谷生麦線の建設の影響?で車は見なくなりました。いゃーあの水は当時飲もうとは思わなかった笑
エル2さん
2013年08月04日 00時33分
以前川崎小島新田付近に駐車場を借りていた時、その大家老夫婦の持ち物で戦時中より無料で提供と話を聞きましたが持ち主は?????13年位前に駐車場台を納めに行った時のお話です。