ランドマークプラザにある曲がるエスカレーターはどのくらいレア?
ココがキニナル!
ランドマークプラザにある曲線的なエスカレーター。他の場所で見たことがありません!もしかして日本で唯一だったりしますか!?ぜひ調査してください!!(しゃびっちさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
日本で唯一ではないが、国内に36台しかない珍しい設備のひとつ!世界で三菱電機にしか作ることのできない、特別なエスカレーターだった!
ライター:田中 大輔
目に見えない工夫が随所に
その3年間の開発期間でターニングポイントとなったのは、エスカレーターが描く弧の中心点を移動させるという発見。
エスカレーターには、始まりと終わりの「水平区間」、その前後でステップが水平から階段状に変化していく「遷移区間」、ステップが階段状に固定されている「中間傾斜区間」がある。
この3区間を同心円で回してしまうと、どうしても矛盾が起きて上手く動いてくれないんだとか。
それを解消したアイデアが、区間によって円の中心をずらしていく、というもの。
中心点をずらすの図。素人にはちょっと難しい
(画像提供:三菱電機株式会社)
この発見によって大きな壁を超え、スパイラルエスカレーターは完成へと向かっていったというわけだ。
そのためスパイラルエスカレーターの規格は、すべて同じ。
カーブの角度や6. 6mという高さの上限も決まっていて、それ以外の形にはできないんだそうだ。
スパイラルエスカレーターの秘密を説明してくれた藤田さん
もちろんそれ以外にも工夫が盛りだくさんなエスカレーターになっていて、例えばステップは長方形ではなく、内側がせまくなっている。
片側がせまいだけでなく、溝もカーブしている
見えない部分では、ステップ同士をつなぐチェーン。
これが、鎖と鎖を球でつなぐ構造になっていて、三次元的な動きができるようになっているんだそうだ。
ちなみに、上まで上がったステップは、普通のエスカレーターと同様に裏側を通り下まで戻っていくんだとか。なんとも不思議な感じがする。
まさかの手作り!?
このように、普通のエスカレーターとは違った専用パーツを使っているわけだが、これを作るのも簡単ではないとのこと。
なにしろ、エスカレーターの内側にあるトラスと呼ばれる骨組み。実はこれ、手作りなのだ。
三菱電機製のエスカレーターは愛知県にある稲沢製作所で製造されているのだが、そこにいる“職人”が手掛けているというのだ。
これが手作り? にわかには信じられないが……
まず機械で二次元に形を作り、それを作業員が手作業で三次元的なねじりをつけていくそうで、この作業をできる人も限られているんだとか。
こうやって“職人”たちがスパイラルを作っていく
(画像提供:三菱電機株式会社)
同様に据え付けも誰にでもできることではなく、こちらも限られた職人技を持つ人にしかできないんだそうだ。
取材を終えて
エスカレーターが世の中に登場した1900年ごろから、曲がるエスカレーターという発想はあったそうだ。
しかし、それを実現させるまでに85年の年月がかかった。そして、それを可能にしたのが三菱電機というわけ。
エスカレーターの上から見える風景は、乗ってからのお楽しみ
ランドマークプラザのスパイラルエスカレーターは世界で唯一というわけではなかったが、日本に36台しかない珍しい設備であることには違いない。
誰でも乗ることができる場所にあるし、機会があれば乗ってみてほしい。ただ単に上り下りするためだけのエスカレーターとは、一味違う感覚を味わえるだろう。
―終わり―
にゃっきさん
2021年05月02日 14時28分
先日たまたま米子の天満屋さんに行った時、初めて見て感動しました。2階に用も無いのに思わず登り降り。こんなに貴重なエスカレーターだったんですね!
マッサンさん
2015年10月24日 23時25分
螺旋(らせん)エスカレーターなんぞ出来そうじゃない?
らむねさん
2015年10月24日 11時05分
ランドマーク以外では広島のそごうで見たことある。他はどこなんだろう。