横浜市内に趣のある銭湯はどこにある?
ココがキニナル!
中区三吉橋演芸場からさらに橋を渡った町中に「仲乃湯」という銭湯があります。趣ある古びた建物で頑張ってますが、ここ10年ほどの間にも銭湯の廃業が何軒も。ここがまだ続いてくれるかキニナル(ushinさん)
はまれぽ調査結果!
市内には、南区の「仲乃湯」以外にも趣のある銭湯が残っている。鶴見区の「清水湯」、金沢区の「みなと湯」など、半世紀以上続く銭湯の建築美に迫る!
ライター:河野 哲弥
連続した千鳥破風が見もの、鶴見区「清水湯」
JR鶴見線弁天橋から徒歩20分ほど、通称「沖縄ストリート」の近くにあるのが、1950(昭和25)年創業の「清水湯」。
戦前はこの地に映画館が建っていたという、「清水湯」外観
女湯の脱衣所から見た、内部の様子
この建物の最大の特徴は、2連の「千鳥破風(ちどりはふ)」という造りで、換気や採光のために屋根の一部が垂直に交わっている姿が印象的。また、角地に建っているため、太陽の光が差し込みやすく明るいのが特徴となっている。
雑誌などで表紙を飾ったこともある、独特の千鳥破風造り
スポットライトのような陽光は、まるで舞台にいるよう
この銭湯を運営するのは、まだ30代という若さの、三代目にあたる高橋さん。同業者の集まりなどでは、自分より若い人をまだ見たことがないとのことで、常に控えめにしているそうだ。
しかし、「銭湯を使って何ができるのか」というテーマのもと、建物の一部をシェアハウスにしてみたり、京都のお茶農家とコラボして「お茶風呂」を試みてみたり、チャレンジ精神では同業者に引けを取らない。
明るい日差しが直接差し込む内湯、天井が高く感じられる
喫茶スペースでは、文字通り「お茶の試飲会」なども
お湯はガスで沸かした水道水だが、浴室内に桜の木を配置した「花見風呂」など、季節が感じられる催しを随時開催している。「お茶風呂」のときには、緑茶の良い香りだけでなく肌もなめらかになって楽しめたと、評判は上々だったようだ。
今後は「ハチミツ風呂」などを検討中とのことで、「銭湯の文化を守るだけでなく、さらに発展させていきたい」と、若き経営者は語っていた。