ベイブリッジ下にあるナゾの看板に込められた意味は?
ココがキニナル!
ベイブリッジ下の国道357入り口の「汗と努力の357 大事にします 感謝で運転」という看板。道路を建設する際に苦労したのでしょうか?(jbさん)
はまれぽ調査結果!
標語は貨物運搬関係者の悲願であった国道357号線の完成を祝って心の中にあった素直な気持ちから作られた!道路建設自体はスムーズだったようだ
ライター:ムカイカツヲ
357が通った時の喜びを忘れない
キニナル投稿にあった標語「汗と努力の357 大事にします 感謝で運転」は、国道357号の開通を祝って大黒ふ頭連絡協議会および本牧埠頭会によって募集がかけられたもの。そして、157点の応募作品の中から3点の優秀作品が選ばれ、そのうちの1つが「汗と努力の357 大事にします 感謝で運転」だったのだ。
話題になった標語
ちなみに、残りの2つは「無理はせず、ゆっくり走ろう357」と、「ミナトヨコハマ未来を乗せて、無事故で走ろう357」というものだ。
ここで、この「汗と努力の357 大事にします 感謝で運転」の標語を考えたという竹内さんにお話を伺うことに。
標語を考えた竹内さん
取材当日は快晴。竹内さんと一緒に357をドライブしながら、標語に込められた想いについてお伺いした。
本牧側の入り口(同乗者が撮影)
1961(昭和36)年ごろ、竹内さんがダルマ船(貨物の運送に用いる木船)で外国航路の船に貨物を運搬する仕事を始めた当時の横浜港は貿易港として整備がなされていなかった部分も多く、自分の職場でもあった横浜港が成長していく姿に、ある種の誇りのようなものを感じていた、という話から始めてくださった。
潮の匂いを感じながら快適に走れる道路だ(同乗者が撮影)
大黒ふ頭の開発が進むにつれ、本牧ふ頭側との貨物の行き来が増えていったが、陸路であるがゆえに物流がうまくいかないという悩みがあった。両ふ頭間を自由に行き来できる橋ができれば、と当時の同僚たちもずっと願っていたそうだ。だから、国道357号が開通した時の港湾関係者たちの感慨は極めて大きかったそうだ。
大黒側の高速併用入口の看板
悲願であった国道357号の完成。その時の感動を忘れないために、竹内さんはじめ同僚たちの心の中にあった素直な気持ちを思うままに並べたのがこの標語。読む人の心を引き付ける理由はそこにあるのかもしれない。
大黒側のもう一枚の看板で記念撮影
実は竹内さん、安全標語が選ばれた後に行われた授賞式のとき体調を崩してしまい、出席できなかったのだそう。それなら、「ここで記念撮影しましょう!」とご自身が考えられた標語の横で写真を撮らせていただいた。横浜港の発展に縁の下の力持ちとして尽力されてこられた大先輩に改めて感謝したい。
今日からもたくさんの車がここを通るだろう
取材を終えて
道路建設と聞くとあまりよい印象を持たない場合が多い。その原因として考えられるのは、公共事業で日本中至る所に無駄な道路が作られている、という先入観だろう。しかし、今回取材した国道357号のように、地元から本当に必要とされ、実際に地元に貢献している道路も存在する。
もし自分が道路だったら、ここまで愛のある標語をつけてもらった357に嫉妬するだろう。
―終わり―
tokusannさん
2014年10月14日 13時33分
向井さん記事とっても良かった一言言わせてください、無駄な道路、東北の道路、熊、猿、鹿、猪、の道路かと迫った議員が居ました、震災時物流の動脈になりましたね、大事があった場合助かるのが無駄と見えるインフラです(利用効率の悪い道路)も含まれます急峻な山細い主幹道路、利用効率が悪くても地元にはライフラインとなります、コンクリートからヒトエこんな与党もありました、拠って無駄の定義ほど難しいものはありませんね?。
jbさん
2013年05月21日 19時04分
投稿者です。感動的な記事にしていただきありがとうございました。鶴見区民的には、国道357が出来てから、山下エリアが近くなり、休日に対岸に行き易くなったので大変有用な道路だと思っています。何年もずっと気になっていた標語だったので、考えられた方のお顔まで拝見できて、投稿して良かったなぁと思える記事でした☆
紀洲の哲ちゃんさん
2013年05月21日 18時37分
コンテナ運送は時間との勝負。輸出の場合、コンテナヤードに(概ね)16時半までに搬入しなければいけないし、輸出通関が切れるタイミングがもたついてしまった場合ヤード搬入に間に合わないこともしばしば。かといって、トレーラー運賃値下げ合戦のなかなかなか高速は走れない。そういったなかで、ヤードや海貨業者が密集する大黒と山下が一般道でつながったことは大変意義深いと思います