横須賀のスナック街にある「笑っちゃいけない店」って、有名なお尻叩きが罰ゲームの店? それとも訳アリのお店?
ココがキニナル!
京浜急行・横須賀中央駅すぐにある若松マーケットに「笑っちゃいけない店」というのがあります。もし笑ったら、お尻を叩かれたりするのでしょうか?(うなぎさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
「笑っちゃいけない店」は、オープン前のコンセプトを店名にしたが諸事情で断念。実際は楽しいママと楽しい時間が過ごせる「笑える」スナックだった。
ライター:クドー・シュンサク
笑っちゃいけなかった予定が、よく笑える店になるまで
あらためてママさんに話を聞く(3回目)
「本当に、笑っちゃいけない店をやろうと思ってたのよ。どんなかっていうと、店員がちょっとおかしな行動をして、接客のやりとりでさりげなくね、それでお客さんが笑ったら『すいません、笑わないでいただけますか』とか『これ以上笑われますと帰っていただきます』とか言うの(笑)! かたくるしくないシュールなユーモアがある店ね、やろうとしてたの、面白そうだから」と、やっと本当のことを話してくれた。
「それが、始める前からエライことになったりとかでね・・・」
この「笑っちゃいけない店」は26年前にオープン。そんなに前からシュールな面白い店づくりを考えていたママには感心。しかし、そのコンセプトの店をやらなかった大きな理由が2つあるという。
1.オープン前から看板を出した時点でひっきりなしに「どんな店なんだ?」という問い合わせの電話がかかってきて、面倒な店になるかもと感じたから。
2.本当にそのシュールな店をやるとホステスの界わいで話題になって、その周りのアッチ筋のお兄さんたちが店に来そうな予感がしたから。
この2つの予感はママさんの店づくりの意向に反していたという
「普通に、本当に普通に飲んで楽しい時間を作るのが目標だったんで、話題になってひっちゃかめっちゃかになったり、コワイ人が出入りする店にはしたくなかったから未然にやめといたの。名前はそのままにしたけど、ウチの店は大いに楽しんで笑ってもいい店なんですよ!」とのこと。つまり、罰ゲームどころか、どんどん笑って楽しんでもオッケーな店だった。
茶色い系の価格表
ほかに焼酎のボトルは3000円均一。「笑っちゃいけない店」では、ボトルを入れるとその日はボトル+3000円。入れたボトルを飲みに来るなら3000円のみ。わかりやすい価格設定に、ママさんの手作りのお通しがつく。フードメニューは提供していない。
ママさんが言うに、こういう場所だとガラの悪いのや泥酔した人やイヤなやつとかも、もちろんいるらしい。そういうのが店に入ってくるとママさんはニュートラルに「お前、来んな!」と一喝するという。客に媚びない、いらないのはいらない、楽しく飲む場所を守るだけ、とのこと。
「バーカヤロォ! って追い返してやるわよ!(笑)」
通りの風情から、よく映画やVシネマの撮影もあるこの界わい。ある時、撮影をしていた主演の俳優さんが監督に「あの看板、『笑っちゃいけない』とか書いてるやつ、なんとかしてくんないすか・・・あれが目に入ると喧嘩のシーンに気持ち入んなくて」と漏らし、監督から直々にママさんに「看板をなんとか下げるなり隠すなりしてほしい」と交渉があった。
しかしだ、生粋のヨコスカっ子のママさんは「それはできない。営業妨害だろ。こっちはずっとここで店やってんだからヒョイと来てそれはないだろ。まあ・・・主演のその兄ちゃんに自分で挨拶にこさせるか、その主演の兄ちゃんの女役くれるんだったら、看板はなんとかする」と答えた。
「業界の人らに振り回されるのは飽き飽きしててね」
それから数日後、その主演の兄ちゃんが直接ママに挨拶に来て、看板の件をお願いしたという。「へぇー」と感心しながらも、キニナルその俳優さんをママに尋ねた。
「哀川翔だよぉ!」
「ほら!」
看板は撮影時に目隠しされて無事撮影は終了した。
ママさんは「私がイケイケだから、それを見て勝手に楽しんだり、話に来て楽しくお酒飲んだりしてくれる人がウチにはいいお客さんとしているから嬉しいね。でも面倒なのは面倒! 忙しいってのに『20時からどうしても宴会がしたい』ってくるのよ、忙しいってのに。だからそういう人にはきっぱり断るの」。
なんて断るのか聞いた。
「21時くらいに頭が痛くなる予定だから、ダメ!」
痛快で、とても懐の深さを感じるママ。この店の名物はもうひとつだけあるという。
このミュージシャン
こういう音源もリリース
弱冠11歳でエイベックストラックスからスカウトされ、翌年12歳でデビューしたシンガーソングライター「中川あゆみ」はママさんのお孫さん。そこにまつわる秘話やエピソードは「中川あゆみ」で検索ください。いい、話でした。
おじゃましました
取材を終えて
「フレンドリーな気さくさと、まあ、エチケットね、酒場での。それさえあればウチは最高に楽しめる店だと思うよ」とさりげなく話していたママさん。
確かに楽しい時間であった。ママさんの聞き上手に、ついついプライベートな話をしてしまってメガネくん(編集部・宮城)に「そうなんですか」みたいな顔もされた。
時間を忘れ、1時間半は、取材に関係ない余談で盛り上がってました。
―終わり―
店舗情報
スナック 笑っちゃいけない店
住所/神奈川県横須賀市若松町3丁目13
電話/046-823-3949
営業時間/19:00~25:00頃まで
定休日/日曜日
shinobu0614さん
2014年07月20日 07時47分
良いねえドンドンスナック特集やってくださいよこういう情報こそ面白い
tokusannさん
2014年07月19日 21時09分
まあ楽しければいいんじゃナイン、酒と(ウイスキー焼チュー、)を飲みながら気の利いたた会話、昭和の世界、若かりし頃良くあったお店、すかっこ(じじい)だが今度ね、
うなぎさん
2014年07月19日 17時59分
お、これは・・・自分が一年くらい前に投稿したやつですね!笑投稿後に横須賀はエリア外だから記事にはならないかな?と気づいたのですが無事記事になって嬉しいです!取材有難う御座いました。