瀬谷区にディズニーランド!? 街頭演説で前代未聞の誘致案を披露する謎の人物に直撃取材!
ココがキニナル!
7月15日午前7時40分頃瀬谷駅のスロット店前で演説していた議員さんらしき方が「瀬谷区にディズニーランドを作ります!」と言っていた。大ボラ?悲願?上瀬谷通信施設に作るのか?(あっくんしょうちゃんさん)
はまれぽ調査結果!
市川英之(いちかわひでゆき)さんは今現在議員ではないが、上瀬谷通信施設跡地にディズニーランドを誘致したく思い、約1年前より誘致運動を開始、計画は本気
ライター:人見 静馬
取材開始(つづき)
事務所入口
招かれ、事務所の中へ。
これが、7月15日午前7時40分の男
お話によると、市川さんは現在議員にはなってはいないものの、3年前の震災時にボランティアとして石巻市に駆けつけ、その際に現在の政府・行政には足りない所があると痛感し、政治の世界に身を投じられた方とのこと。さまざまな政党や議員と渡りを付けつつ、また袂(たもと)を分かちつつ、独自の政治観を曲げずに邁進されているそうである。
過去、雑誌やテレビに取り上げられたことも
しかし現在は政党にお金を出してもらっている訳ではない
ポスターにも努力の跡が伺える。
ここで一つ違和感。失礼ながら、突拍子もない演説をされていることから、筆者は、とんでもない人間と対峙するのだろうな――との先入観を持って事に当たっていた。しかし眼前の市川さんの顔立ち、物腰、口振りからは、そういったおかしな人間の雰囲気は一切感じられなかった。
となれば、ますます「ディズニーランドを瀬谷区に誘致」というトンデモ話を本当に信じてやっているのかという所に興味が行く。
「ああ、瀬谷区ドリーム構想のことですね」市川さんは言う。
「瀬谷区ドリーム構想」
オウム返ししかできない筆者。
瀬谷区ドリーム構想
続けて市川さんの口から語られたのは、瀬谷区の未来に関してのことだった。曰く、商店街の不振、農業の後継問題、先行きの不透明さ。
その中には納得できるものも多く、少なくとも真面目に政治を行いたいとの考えは感じ取ることができた。広大な土地を行政の言う通りの使い方では生かせない、別の使い方をすべきだ――との主張も、区の意見・現状をさて置いては共感することもできた。
しかし、なぜなのか。
返還される上瀬谷通信施設跡地に大規模な施設を建造し、それによって瀬谷区全体を活性化させるというのが瀬谷区ドリーム構想の骨子だという。ディズニー誘致は、その中で出てきた案である。しかし、なぜディズニーランドなのか。確かにディズニーランドを誘致することができれば、それはあらゆる問題が一瞬にして解決するかもしれない。しかし、何度でもいうが話が突拍子もなさすぎる。
一体どこからきた話なのか。
だが、それは何も本人の単なる思いつきというわけではないらしい。
「本気ですよ」
何と市川さんは、3年前より、月~金曜日の朝6時半~8時まで、毎日瀬谷駅を中心にどこかしらの駅で街頭演説をしているとのことなのだ! 無論、本業である中古車販売業店への出勤前に、である!
ディズニーランド誘致とは、その中で若者と触れ合う中で出て来た案なのだという。7月15日午前7時40分ごろの目撃談は、その内の一瞬を捕らえたものだったのだ。
しかし、幾ら通信施設跡地の利用を市井(しせい)に尋ねたところで、ディズニーランドは少し突拍子もない。冷やかしを真に受けてしまわれたのでは? そういった疑問をぶつけると、市川さんは動じることなく答えた。
「私は、若者の意見を尊重しています」
これからの街づくりは、高齢者だけではなく若者にとっても住み良い街も作らなければダメだ。その信念から、「施設の有効活用」について若者の意見を汲み上げているのだという。ディズニー誘致という案も、繰り返し繰り返し街頭に立ち、1年ほど前、肌感覚で若者の意見を吸収してきたことから導き出されたものなのだ。
筆者の失礼な質問にも飄々と答える
しかし、やるからには中途半端ではならない。現在賛同者を集めて具体的に動き出しているという。どのくらい具体的なのか? という質問に市川さんは「現在、区の通信施設跡地利用案に賛成の仲間は100名ほど。その中でディズニーランド誘致に前向きなのは20名ほどですね」と答える。
その中には土地の関係者や議員もおり、絵空事を語っているわけではないとのこと。無論、難しいのは承知の上だという。行政へも、ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドへも話を持っていけていない。関東に2つめのディズニーランドを作ることについて、舞浜との兼ね合いも具体的には計算できていない。そんな状態では負け戦を覚悟もしていると。だが、この話自体が礎となって行政を動かし、最終的に地域を活性化する施設を建設することができれば、それは失敗ではないのだという。
瀬谷区の為、若者の為、今日も街頭に立つ
だがしかし、やはり目標はディズニーランド! 全てはそれに向かって動くことから! とも。
失礼ながら、感じた熱意とは裏腹に、その理論展開を完全に咀嚼して飲み込むことはできなかった。だが好意的に解釈すると、目標を高きに置かなければ、それより下位の状況達成など望むべくもない――というところなのだろうか。
帰り際、中古車販売業の事務をされていた娘さんが言った。市川さんが目標に向かって突き進むのは今に始まったことではないので、付かず離れず見守ってい行きたいと。その眼には、家族故の諦観(ていかん)と共に、一人の男への仄(ほの)かな期待が垣間見えた。
取材を終えて
まず、市川さんには失礼なスタンスで取材に赴いたことを詫びなければならない。あまりに話が非現実的だったので、おかしな人間を相手にするつもりだったのである。自然、質問もそういった形のものが多かったように思う。しかし市川さんはその一つ一つに真摯にお答えになり、また、政治活動をされている方特有の、脱線しての持論展開もなかった。
筆者は、正直今でもディズニーランド誘致は無理だと思っている。しかし、市川さんを嘲笑する気は全くない。ぜひこれからも実現に向かって――あるいはその話を礎に――歩んで行って欲しいものである。
今回、ディズニーランドの話がメインであったため、区政や別の通信基地利用法に関しては割愛させていただいた。
神奈川政治の会
神奈川県横浜市瀬谷区中屋敷2‐7‐13 TEL/FAX 045‐303‐3743
おとうさんさん
2020年08月16日 08時17分
いつのまにか最近いよいよホントにおっぱじめそうな感じでヤバイ。地元の人間も危機感募らせてる。こんな自然が残されたとこに今更大規模遊園地??不便極まりないし、なんのシンボルキャラクターもないのに、すぐリピーターも来なくなって廃墟化し、大船の二の舞になるに決まってんじゃん。大反対!
ローズウッドさん
2015年04月12日 21時09分
面白かった。ディズニーランドという単語はわかりやすいインパクトとキャッチフレーズであり、実際にはそのような商業的にも潤い的にもなるようなものを誘致したり活用したいという亊ですよね。(私は公園でいいやと思いますが)公園にするにしても、なんだかワクワクするあのディズニーランドのような細かい工夫がなされた公園だと、確かに嬉しいなあって思います。
狐猫さん
2014年12月17日 09時47分
遊園地やテーマパークなどは、関東地域では、横浜ドリームランドや向ヶ丘遊園だけでなく、千葉県の八津遊園、栃木県の小山遊園地、など、ほとんどが閉園しています。ですので「遊園地」「テーマパーク」ではなくて、教育施設としての子ども達が自然観察を出来る、「瀬谷区内に昔から有る樹木を集めた森林公園」や「瀬谷区内に天然にある植物を集めた植物園」などを作るか、もともとの地形である、湿地や沼地、森林、に近いものに戻すのが良いと思います。