午前中には完売!? 伊勢佐木町の老舗甘味店「銚子屋」の入手困難な「白玉あんみつ」ってどんな味?
ココがキニナル!
伊勢佐木町商店街の銚子屋さん、白玉あんみつは午前中に行かないと売り切れるほどの人気商品。上大岡にも店舗があったようですが、現在では伊勢佐木町のお店のみ。キニナル。(ヒイロ・ユイさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
素材をすべて手作りしている「白玉あんみつ」は生菓子なので、売り切れる分だけを販売。そのため完売する日もある。現在、店舗は伊勢佐木町のみ
ライター:たなか みえ
商品づくりのこだわり
あれ? ところてんのパックに「奉」のシールが貼ってあるんですけど、これはなんですか?
「奉」のシールに注目
「当店のところてんを伊勢神宮に奉納させていただいたんですよ。夫が三重県の出身なので、お声がけいただいたんです。伊勢神宮の外宮には食べ物を司る神様がいらっしゃるそうで、全国からお菓子だけではなく、いろいろな食べ物が奉納されるんです。当店は今年の2月に初めて奉納させていただきました。ふだん当店では、伊豆諸島、伊豆半島産の天草を使用しているんですけれど、これを機会に伊勢志摩産の天草を使ったところてんを作ろうということになりました」
伊勢神宮への奉納をきっかけに伊勢志摩産の天草を使ったところてんを発売
伊豆産? 伊勢志摩産? 天草に種類があるんでしょうか?
「天草を採った後のさらし方が産地によって違うんですね。伊豆半島の天草は濃い色をしています。当店では、伊豆諸島の神津島の天草を中心に、産地や浜の異なる天草をブレンドし、天日干しにした天草を俵型にして運んでもらいます。一つの俵が20キロ。煮出すと500キロ。店舗で売っている1キロ入り寒天の袋が500個分です。ほかにも当店用にブレンドしてもらったオリジナルの粉末寒天があって、用途によって使い分けています」
倉庫に積まれた天草の俵。工場に運んで寒天やところてんに加工する
産地や浜によって天草の色が異なる
工場で天草を加工
一つの俵から1キロ入りのパックが500個作れる
「黒蜜の原料となる黒糖も、沖縄産だけでなく、タイ産とボリビア産をミックスしたものもあります。蜜によって色の濃さやコクも違います」
あなどるなかれ、あんみつ、ところてん。スーパーマーケットで安い寒天を見かけるが、銚子屋さんは業務用をメインにしているので、プロが納得できるグレードの寒天しか作らないのだと胸を張る。
「店舗では、日持ちする商品のパック詰め作業の傍ら、店頭販売を細々と続けているので、商品を個別に包装したり、箱に入れたりまではとても手が回りません。紙の小袋をお付けすることでご容赦いただいています。商品もその日のお客様の様子を見ながら、できる限り無駄のないように厨房で作っています。ご要望いただければ追加でお出しすることも可能ですが、白玉はゆでる必要があるので、基本は追加できないんです。だから買えないっておっしゃるお客様がいらっしゃるんでしょうねぇ」
保存可能な商品は店舗の奥でパックに詰めている
銚子屋さんのすぐ先には、「横浜市立大学附属 市民総合医療センター」があり、お客様の多くは通院帰りにご自分用に買うか、お見舞いに買う方が特に多いんだそう。確かに開店と同時に、一人二人とお客様が来店している。筆者が銚子屋さんを後にしたのは開店直後の午前9時ちょっと過ぎ。そのころには、あの100円の蒸し羊羹はすでに売り切れ。これでは個数が限定される白玉あんみつが売り切れるのも仕方がなさそうだ。
この日筆者が購入した商品はこちら
ということで、「ダブル餡あんみつ」と「白玉あんみつ」の食べ比べなど・・・
弾力のある、さいの目の寒天と懐かしい味の赤えんどう豆、甘さ控えめの求肥はどちらにも入っている。
某百貨店催事であっという間に売り切れたという「ダブル餡あんみつ(350円)」
つぶ餡もこし餡もどちらも食べてみたい、あんこ好きな方にお勧め。つぶ餡あんみつ、こし餡あんみつは330円なのに、両方の餡が入って350円というお得感。
どっしりした舌触りのつぶ餡とさらっとしたこし餡。ふだんはつぶ餡が好きな筆者だが、あんみつにはこし餡の方がマッチしている気がした。スタンダードな黒蜜を選んだが、あんこの旨味をより引き出すには、どちらかといえば甘みが控えめな赤蜜かほうじ茶蜜が合っているかも。
個数限定(数は日によって異なる)。午前中に売り切れ必至の「白玉あんみつ(330円)」
ダブル餡あんみつに入っているあんずと栗の甘煮はこちらにはない。その替わりに、ゆでたての白玉が5粒。餡はつぶ餡を使用。つぶ餡と白玉の組み合わせはやはり最強だった。やっぱりつぶ餡も捨てがたい。ちなみに消費期限は当日限りと言われていたのに、次の日の朝食にしようなどと隠しておいたら、白玉がカチカチに。そうか、添加物が使われていない証なんだと、納得するやら後悔するやら。筆者は赤蜜を選んだが、濃厚な黒蜜か抹茶蜜の方が白玉に合っているかも。
しかしまずは、読者の皆さんの舌で、老舗の味を確かめてほしい。
お店の前でスタッフの皆さん。前列左端が若菜美恵さん
取材を終えて
「あ、そうそう。先日はまれぽに掲載されていた鎌倉小川軒さんでプレゼント企画されてましたよね。せっかく取材していただくんだから、当店でもはまれぽ読者の方に何か差し上げようと思うんですけど・・・」
なんと、うれしいこと! じゃ、やっぱりあんみつをお願いしたいんですけど。え!? OKですか!!! ありがとうございます!
12月11日(木)から19日(金)までの期間中(土曜・日曜は定休日)、900円以上お買い上げの方には、はまれぽの掲載ページのコピーかスマホの画面を見せていただければ、お好きな「あんみつ」を1つオマケしていただけます。売り切れる前に急げ!どうぞ老舗のあんみつを味わってください!
―終わり―
銚子屋 伊勢佐木町本店
住所/横浜市中区伊勢佐木町七丁目150番地
電話/045-261-5822
営業時間/9:00~17:30
定休日/土曜・日曜・祝日(4月~8月は日曜・祝日)
※掲載商品の価格は全て税込です
bachplayerさん
2014年12月10日 21時25分
こういう昔から実直にやってるお店の紹介はとても嬉しいです。 仕事にかこつけて朝一番で買いに行きたいです。
海の狸さん
2014年12月10日 12時42分
先日、戸塚の街中ウォーキングをしていて、銚子屋さんここ曲がる、という電柱広告を見てビックリしました。戸塚に住んでながら、工場が戸塚にあることを知りませんでした(^_^;)工場横あたりに、直営店舗もあると嬉しいなあ。
ikuchanさん
2014年12月10日 10時30分
あんみつ好きには堪らない記事でした! しかし、プレゼント期間はおろか、なかなか品物があるうちに出掛ける事は容易ではなさそうですね。