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中区関内で30年以上店を構えるジャズレストラン「BarBarBar」とは!?

ココがキニナル!

横浜JAZZ協会会長で横浜スタジアムの球団誘致のために奔走した鶴岡博さんと関内の老舗ジャズレストランBarBarBarの気さくな店長を取材して(brooksさん/アルミンさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

横浜とジャズへの情熱を傾ける鶴岡さんの理想と愛が詰まったジャズレストランBarBarBar。関内で本格的なJAZZライブと食事が楽しめる。

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ライター:はまれぽ編集部

鶴岡さんの理想を具現化したBarBarBar



ではなぜ、関内を代表するジャズレストランとして多くのファンが支持する「BarBarBar」は生まれたのだろうか?

「だんだんナイトクラブが減っていったから遊び場がなくなったんだよ。だから、自分が理想とするナイトスポットを作ることにしたんだ」

無いから作るというシンプルな答え。しかしそれがBarBarBarというジャズレストランが関内に誕生するきっかけだった。
 


こちらは2階。ライブが始まる前、思い思いにお酒と料理、音楽を楽しむ人々


ただその根底には横浜スタジアムの誕生に奔走した時と同じように「横浜への愛」がある。

「中華街やみなとみらい、横浜が誇れるものはたくさんある。ジャズもそう。ジャズも横浜の観光資源のひとつにしたい。そしてジャズによって横浜に更なる活気をもたらしたい」

鶴岡さんは横浜で生まれ育った。そしてこれからの横浜の発展に対して並々ならぬ熱意を持っている。横浜のジャズ文化を支え、未来に託すために、BarBarBarという表現の場を用意したのだ。

鶴岡さんから貴重なお話を伺ったが、ここでBarBarBarの実務を任されている支配人にもお話を伺えることに。
 


ご登場いただいたのは竹内眞澄(たけうち・ますみ)支配人


磯子区で育った生粋の浜っ子という竹内支配人は1998(平成10)年、29歳の時にBarBarBarの門を叩く。もともとは陸送の仕事をしていたが、30歳を目前に「このままでいいのか」という自問があったそうだ。

BarBarBarで働き始め、ホールやバーテンダーといった接客、マネージャー見習いなどキッチン以外のあらゆる業務を修めていった。

途中、熱心な誘いを受け別のバーで店長を務めることになる。ただBarBarBarを離れていた3年弱の間、BarBarBarの元支配人である加治(かじ)さんから「BarBarBarに自分の後任として戻ってきて欲しい」と誘われ続けていた。

加治さんは竹内支配人にサービス、商売のイロハを叩き込んだ恩師とも呼べる人物。その大恩に応えるために、再びBarBarBarに戻ってきたのが2003(平成15)年のことだった。それからマネージャーを経て、現在は支配人としてBarBarBarを支え続けている。
 


お店の中のことだけでなく、広報など対外的な業務も統括する


竹内支配人からもBarBarBarの歴史と現在を伺った。

1984(昭和59)年9月にBarBarBarは誕生した。1階は収容人数約30名のバースペース、2階が収容人数約70名のライブスペースとなっており、どちらでもお酒と自慢の料理を楽しめる。2階では当然ながら迫力のあるライブを間近で楽しめるが、1階でも、2階で奏でられるジャズの音色が届けられる。
 


1階は落ち着いた雰囲気。こちらはテーブル席
 

こちらが1階のバーカウンター
 

2階にもバーカウンターがある


1階ではモルトウイスキーが人気とのこと。2階では食事とともに楽しむワインが特に人気で月に150本ほど出ることもあるとか。
 


こちらは2階。食事を楽しみながら目の前で本格的なジャズライブが繰り広げられる


1984(昭和59)年に開業したBarBarBarだが当時は1階部分だけだった。1987年(昭和62)年ごろ、2階にあったマジックというディスコが閉店したことで、1階と2階を螺旋階段でつなぎ、現在のBarBarBarが形作られたのだ。
 


さらに3階では後進の育成を見据えた音楽学校も経営している


ここで竹内支配人にBarBarBarがほかのジャズスポットと違う点を尋ねてみた。

「まず本格的なデキシーランドジャズ(クラシック・ジャズ)が定期的に聴けるのは横浜ではBarBarBarしか無いと思いますよ。それにBarBarBarはモーションブルーヨコハマ(赤レンガ倉庫にあるジャズスポット)に次ぐ大箱です。ビッグバンドの生演奏も横浜ではうちしか聴けないでしょう。あとはボーカリストが多いのも特徴かもしれません。あまりジャズを聴いたことがないという方にも楽しんでいただけると思いますよ」
 


数々のバンドがここで演奏してきた


「それだけでなく、あくまでもBarBarBarはジャズライブレストラン&バー。料理にもこだわっています」と、BarBarBarは音楽だけでなく、料理とお酒に関しても強いこだわりをもっていることを伝えられた。
 


一番人気のナポリタン(950円)
 

スペアリブ(1200円)もBarBarBarの名物だ


シェフは3名、中には某ホテルで総料理長を務めた方もいる。バーテンダーも経験10年以上の方が4名おり、サービスと料理やお酒にも自信がうかがえた。雰囲気、料理、お酒・・・全てが揃ったBarBarBarでは、実際に、国内だけでなく海外の要人や著名人が接待やお忍びで訪れることも多いという。
 


竹内支配人は横浜のジャズ事情についてこう語る・・・


「ジャズメンたちにとって横浜は良い環境にあります。聴く人が多くいて、演奏する場があって。横浜のジャズって気合いを入れてやるものでも作りこんでいくものでもないと思うんです。聴ける環境が整っているんですから、演者もお客さんも気軽に愉しめばそれでいいんですよ」

そしてその中でBarBarBarはどういった存在か尋ねると・・・

「横浜ジャズの火を消さない為に、演奏の場、ジャズとの出会いの場を提供し続ける。それがBarBarBarの使命だと思っています」とのことだった。

BarBarBarという店名の由来はスロットマシンで大当たり(フィーバー)となるBar図柄揃い「Bar」「Bar」「Bar」からとったもの。お店がフィーバーするようにという意味があるそうだ。その名の通り、予約だけで満席となる日も多い人気店となっている。
 


関内の夜を優しく照らす


ジャズミュージシャンはBarBarBarで経験を積み、お客さんは良質なジャズを聴く。
店名通りの人気店であり続けることが、その使命を果たすということにほかならない。

ここで竹内支配人からはまれぽ読者に向けて一言いただいた。

「BarBarBarにいらっしゃったことのない方は気負わずに一度遊びに来てください。非日常の良質な時間を楽しんでもらえるはずです。そして暫くいらっしゃっていない方は・・・何も変わってませんから、懐かしんでもらえるはずですよ」