鎌倉の保護猫譲渡型の猫カフェ「にゃんくる」に突撃!
ココがキニナル!
以前の記事にあった猫カフェれおんが、鎌倉に保護猫譲渡型の猫カフェをオープンするそう。保護猫譲渡?里親として頂けるのでしょうか?どのようなシステムか調査を!(Shibaさん)
はまれぽ調査結果!
保護猫譲渡型の猫カフェ「にゃんくる」は、一般的な猫カフェとして利用し、縁を感じた猫がいたら引き取れる。里親探しを行っているカフェ。
ライター:すがた もえ子
準備が整ったら、いよいよ猫ルームへ!
16~17帖ほどの広さの猫ルームには、真ん中に電気カーペットが敷かれており、その上でたくさんの猫ちゃんたちがゴロゴロ転がって気持ちよさそうにしていた。
猫ルームではたくさんの猫たちがくつろいでいる
ねこじゃらしと猫のじゃらし方がある
気持ちよさそうに丸まる猫ちゃんたち
この気持ちよさそうな顔!
鼻がカーペットに埋まってますよ
元気に走り回っている子もいた
窓の外に夢中になる猫ちゃんも
猫ちぐらの中で3頭の猫が寄り添っていた
取材に訪れたのは午後2時過ぎで、 多くの猫たちがまったりとしていた。
元気に動く猫たちに会いたいなら、オープン直後(午前11時)か、夕ご飯の時間となる午後4時30分ごろ、午後7時ごろがオススメだと、対応してくださったスタッフの田所千波(たどころ・ちなみ)さんが教えてくれた。
田所さんと猫のチャイ
「にゃんくる」を運営する「れおん」グループの店舗は、横浜、川崎、鎌倉に計3店舗ある。
2008(平成20)年2月より猫カフェ「れおん」を横浜に開業。姉妹店として、2013(平成25)年に川崎店、そして2015(平成27)年4月に鎌倉店がオープンした。
猫のために役に立てればという気持ちと、幸せな人と猫を増やしたいという思いから始まった。譲渡型猫カフェを始めようと思ったきっかけも、そういった理由からだ。
幸せそうに眠る猫たち
「れおん」グループの猫たちは、飼い主の事情で放棄をされた犬猫や行政処分になる犬猫の新しい里親探しや啓蒙活動を行っている山梨のNPO法人「リトルキャッツ」から預かっている猫たちだ。保護猫なので、カフェにいる猫たちは雑種が中心。1歳前後の猫が多いという。
保護猫とは、さまざまな理由から飼い主がいない猫などを保健所などで保護されている猫のことをいう。
振り返るとクッションをふみふみしている子も
譲渡型とはどんなシステムか伺うと、一般的な猫カフェとして利用し、ご縁を感じた猫がいたら引き取れるというもの。1週間から10日間程度、実際にお試しに飼えるトライアル期間もある。もちろんお店に来て、ただ遊ぶだけでも、猫の餌代や治療費などの支援も行える。
猫たちの名前と顔写真が張り出されている
トライアル期間の子には緑色のマークがついている
譲渡までの流れは、店舗で猫と遊んだあと、キニナった猫をスタッフに伝える。その後、リトルキャッツの担当者と協議が行われ、譲渡可否を希望者に連絡される。再度店舗に訪れたときに、最後の気持ちを確認しトライアル期間を経て、譲渡するという流れである。
猫を譲渡するための条件としては「猫が飼える環境(住宅)」「最後まで面倒を見て頂けること」「猫を幸せにしていただけること」。またアンケートに回答し、リトルキャッツとの話し合いで決定する。
このような流れで譲渡が行われる※クリックして拡大
店内にも分かりやすく表示されている
「れおん」グループとリトルキャッツの付き合いは2年目を迎え、現在までに3店舗の合計で200頭近くの猫たちが新しい家族を見つけることができた。
お店には卒業した猫たちのアルバムもある
川崎店、鎌倉店は月に5~10頭、横浜店は月に1頭程度のペースで譲渡されているという。
客層は、20~30代の方が多く土日はファミリー層が中心。土日は混み合うが、平日はお気に入りの猫ちゃんを独占できることもあるという。
インテリアの一部のようになっていた“もみじ”
もみじは以前飼い猫だったようで、首輪の跡が残る猫ちゃんだ。おしゃべりな猫で話しかけると、ずっとうにゃうにゃ言っていた。
取材に伺った日は平日の午後だったが、お店には親子連れの姿も見られた。
なっちゃん(右)とママ
初めて訪れたというお二人。猫が大好きだが、家族に猫アレルギーの方がいるため猫が飼えないのだという。
「猫カフェを検索したら、近くに『にゃんくる』があることを知ったんです。保護猫たちの餌代やおやつ代のお手伝いができるのなら普通の猫カフェよりもいいと思って」となっちゃんママ。なっちゃんも猫たちと思い切り遊んだりスマホで撮影したりし「楽しかった」と嬉しそうにしていた。
「昔買っていた猫に似てる子がいました」となっちゃんママも優しいまなざしを猫たちに送っていた。
譲渡予定の猫ちゃんも貼り出されていた
「にゃんくる」にいる猫たちは取材当日で26頭。このうちトライアルで里親さんのお家に泊まりに行っているのが4頭いるので、お店にいるのは22頭だった。「これでも少ない方です。明日には子猫が6頭くらい来るんです」と田所さん。
これはまたお邪魔するしかないと思いつつ、店を後にした。
最後にリトルキャッツに話を伺った
最後にNPO法人「リトルキャッツ」からお話を伺った。
お電話で取材に応じてくださったのは、NPO法人リトルキャッツの土屋 さん。
リトルキャッツの活動は、2004(平成16)年から行っているという。山梨県甲斐市にある団体だ。山梨県の「猫カフェHakobuneko」や東京都目黒区の「Cats安暖邸(あんだんてい)」、練馬区の「えこねこ」をはじめとし、都内の猫カフェにも、リトルキャッツは関わっている。
「れおんのオーナーが譲渡型猫カフェにお出かけになって、うちに声をかけてくださったんです」と土屋さん。
「にゃんくる」の猫たちはみんな人好きな子ばかりだった
今後の活動をお伺いすると「愛護センターに収容されて処分される犬猫を1頭でも多く助けたいんです。夢は不幸な犬猫がいなくなって、私たちの活動が終わることです」と土屋さんは語った。
捨てられる子がいなくなり、不幸な運命をたどる犬猫がいなくなる未来。
そんな未来が早く来ればいいと、本気で思った。
取材を終えて
「にゃんくる」さんにお邪魔して改めて思ったのが「こんなに可愛い猫たちを捨てるなんて」ということだ。もちろん飼い主にもそれぞれ事情はあるし、飼い主の一人暮らしの高齢化も問題視されている。
もしこれから猫を飼おう、飼いたいと思っている方がいるなら、ペットショップの猫ちゃんたちももちろん可愛らしいけれど、ぜひこういった譲渡を待っている猫ちゃんたちがいることも知っていただきたい。
筆者も猫が飼える環境になるまで、こうした譲渡型猫カフェに通って猫の餌代などに協力したいと思う。
―終わりー
取材協力
譲渡型猫カフェ「にゃんくる」 鎌倉店
住所/鎌倉市小町2丁目1-21原ビル2F
TEL/0467-38-7750
営業時間/11:00-20:00
休日/年中無休
HP/http://www.nekocafe-leon.com/
特定非営利活動法人リトルキャッツ
http://littlecats.jp/
meluさん
2016年10月27日 02時33分
愛犬や愛猫の保護活動で救える命があり、新たな出会いにより飼い主さんと猫ちゃん(わんこも)との間にも愛情という絆が出来て幸せになれることを願います。その為に、一般の猫を飼うのにも知識が最初は無い方からでも触れ合うカフェというのは自然に触れ合いゆっくり時間を掛けられるのは通常の譲渡会では時間が限られてるので、間口も広く様々な方に知ってもらうのには凄く良いお店ですね!飼い主さんになって頂く方には可愛い時だけではなく、病気しても最期まで見送る覚悟をもってペットといえ家族同様に考え、受け入れて下さいますように。
八景のカズさん
2015年10月23日 14時34分
こういう弛まぬ努力が無残な殺処分を減らしていく。飼い主に恵まれない子たちに生きていける環境が増えていくことを強く望みます。
Shibaさん
2015年10月23日 12時51分
調査をして下さりありがとうございます。僕も飼いたくても飼えない環境なのですが、いつかその時が来たら、このようなお店から里親になりたいと思います。