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「ハマスタ」に座間市のマンホールがポツンとある理由は?

ココがキニナル!

横浜スタジアムの前、汚水のマンホールが座間市となっています。横浜市中区のなのに。周りは横浜DeNAベイスターズや横浜市のマンホールがあり、なぜこの1つだけが、キニナリマス(Aloha.Rickyさん)

はまれぽ調査結果!

該当箇所のマンホール1つだけに異常があり急遽撤去。仮のふたとして業者が持っていた座間市のマンホールが3日間だけ取り付けられていた。

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ライター:福原 麻実

横浜市環境創造局へ

「汚水のマンホール」ということで、横浜市環境創造局に問い合わせをしたところ、確かに「座間市のマンホールのふたがはめられていた」という。取材を申し込み、詳しく聞かせていただくことに。

お話を聞かせてくださったのは、環境創造局下水道事業調整課の黒羽根能生(くろばね・よしお)担当係長(左)と佐藤洋哉(さとう・ひろや)さん。
 


年度末のお忙しい中、ありがとうございます

 
お二人にお話を伺ったところ、わずか3日間の偶然が重なるキニナル投稿だったことが判明した。

以下、時系列で整理すると・・・
2015(平成27)年8月4日、マンホールのふたが外され、座間市のマンホールに交換。
2015(平成27)年8月5日、はまれぽのユーザーさんが写真をとり、キニナル投稿。
2015(平成27)年8月6日、現在と同じ横浜DeNAベイスターズ デザインのマンホールに交換。

マンホールのふたは、周辺の工事や耐用年数が過ぎたときだけでなく、傷みやがたつきなどの異常があると取り替えられる。今回も同じような理由で取り外されたようだ。

しかし、ふたの交換が急を要するものであり、作業を行った業者が偶然持っていた道路工事などの際に外された処分前の座間市のマンホールのふたをはめた。作業はあくまで「応急処置」だったので、キニナルの投稿日翌日には現在の横浜DeNAベイスターズ デザインのふたに交換されたということである。
 


投稿者が行ったのがこの日だったからこそ撮れた写真

 
外されたマンホールのふたが他市でそのまま使われることは本来ないとのこと。3日間だけそのマンホールを塞ぐためにあった座間市のマンホールを撮影して投稿してくれた人がいた。投稿者と、さまざまな偶然に拍手。
 


これはこれで、素敵なデザインだと思う

 


お馴染みの「あの」デザインマンホールについて



さて、なぜ座間市のマンホールのふたがあったのかについては、疑問は解消されたが、せっかくなので、横浜市のマンホールについて、ほかにも疑問に思っていたことを伺うことにした。

横浜スタジアム周辺は横浜DeNAベイスターズ の、日産スタジアム周辺には横浜F・マリノスのデザインが施されたマンホールのふたが存在する。これらには企業の広告としての効果があるはずだが、横浜市が全て設置管理をし、その費用を負担しているのだろうか?
 


矢印がついているのが面白い

 
少々不躾な質問にもかかわらず、黒羽根さんが丁寧に説明してくださった。
現在、横浜市のマンホールは約53万ヶ所ある。歩道のマンホールのふたの耐用年数が30年のため、一部はまだ古い幾何学模様のふたが残っているが、1996(平成8)年以降に設置されているのは横浜ベイブリッジの絵のふただそうだ。
 


これを初めて見たときは「横浜に来たんだ」とちょっと感動したな・・・

 
ほとんどがベイブリッジのふたということになるが、横浜DeNAベイスターズ デザインのふたが53ヶ所、横浜F・マリノスデザインのふたは127ヶ所存在する。
そしてそのふたの絵の部分が、株式会社横浜DeNAベイスターズ や横浜F・マリノス株式会社の所有物で、この部分のデザインや製作の費用はそれぞれの会社が負担している。そのほかの土台部分は横浜市のものである。
 


図を描いていただいた。赤で塗られた部分が企業から寄贈される

 
ちなみに、その費用さえ支払えるのなら、どの企業でもこういったふたが作れるわけではないという。

地域に定着していることはもちろん、公共性の高さなどのいくつかの条件があり、横浜の名を背負ったプロスポーツチームは、それらを満たしているために可能だったのだ。そして企業名を入れないなど、デザイン面の制約も存在する。

筆者はこういったマンホールのふたを「屋外広告物」だと思っていたが、地域の活性化に繋がるのが大事らしい。
 


広告だと思っててすみませんでした・・・

 


見えないからキニナル「マンホールの下」の話



横浜市内に約53万ヶ所も存在するマンホール。その中の、汚水マンホールの下はもちろん下水道だ。市内の下水道の長さは合計で1万1800kmにもなり、それらは市内に11ヶ所ある処理場に続いている。そこに向かって汚水が流れていくのだが、その後の話が非常に興味深かったので一部ご紹介したい。
 


紫色の数字のあるところが処理場

 
汚水はすべて処理場に集まり、それらは水を再生する過程で水と汚泥に分けられる。水は再生、消毒を経て排出されるのだが、そのほかに横浜スタジアムなどのトイレ用水としても利用されているという。処理場は「捨てられるようにする」ためだけの場所ではないのだ。

汚泥にも行く先がある。汚泥は資源化センターに送られて、濃縮、脱水などを経て、最終的に固形になったものは焼却され灰になる。これらはセメントや改良土になるのだ。そして今後はこの固形を燃料化していくそうだ。

人が生活する限りなくなることのない下水が燃料になる。これほど安定供給が可能な資源はそうそうないだろう。
 


この卵型のタンクで汚泥の有機物分解など、性状を安定させる処理を行う

 
こういった情報が数多くあるため本記事ではご紹介しきれないのだが、ほかにもハザードマップや災害時に避難所となる小中学校に設置されるトイレなどの資料が公開されているので、記事の最後にリンクを貼らせていただく。
 


「ぜひごらんください」(写真は水環境キャラクターの「だいちゃん」)


 

取材を終えて



前述の通り、座間市のマンホールのふたは3日間しかその場所になかった。にもかかわらずふたの存在を環境創造局が把握していたことは予想外だった。
どのような異常があってもともとのふたが撤去されたのかは分からないが、新しいふたが届くまでの3日を待たずに撤去し、その部分を別のふたで塞がれた。
さらにそのことが作業をしている業者側からきちんと環境創造局に伝わっている。失礼ながら「こういう仕事ってけっこう誠実に行われているんだな」と思った。

ー終わりー

参考リンク
横浜市内水ハザードマップPRビデオ~大雨に備えて~(動画)
https://www.youtube.com/watch?v=2SUoM2F-Q80
下水直結式仮設トイレ~使用方法~(動画)
https://www.youtube.com/watch?v=gRZvrLlJTdc
※いずれも音声が出ます。

この記事どうだった?

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  • 以前、小田原で横浜市の市章入りの蓋を見かけました。やはり、似たような理由なのかも知れませんね。

  • 蓋の件が当局に伝わったのは、おそらく市民が目にして「盗品ではないか」などと騒ぎにならぬようにしたのでしょう。でもそういう細かい報告ができる体制も立派だと思います。

  • 感動しました。座間のマンホールの蓋(ふた)のような目立たなくとも静かに役に立つ、そんな人間でありたいと思いましたね。

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