もしも離婚問題に直面したらどうする? 横浜市中区の三浦修弁護士に話を聞いてきた
ココがキニナル!
昭和、平成、令和と、時代が変わっても弁護士への相談が多い「離婚」の問題。実は遺言や相続に関わるケースもあるって本当? 横浜の三浦修弁護士に貴重な話を聞いてきた!(はまれぽ編集部のキニナル)
ライター:はまれぽ編集部
「離婚」と「遺言書」には深い関係が
さらに三浦先生が担当した中で、「離婚」と「遺言書」の深い関係性を示すケースがあったという。前回の取材で、遺言書の大切さを痛感した筆者。家族関係が複雑なほど、相続トラブルに繋がりやすいという点は学んだが、果たして遺言書の存在が「離婚」に対してどのような影響を及ぼしたのだろうか?
「分かりやすいように」と、関係図を書きながら説明いただいた
「お子さん2人を連れて離婚した女性がいて、少し前にお亡くなりになったんです。そこで、財産は長女である娘さんと弟(長男)の2人が引き継いだ(※1、※2)。娘さんは、お母さんの大事にしていた宝飾品や現金を中心に相続し、弟は不動産を中心に相続したんです。ところが、その娘さんも数年後に病気で亡くなってしまった。そこで、配偶者や子どもがいなかった娘さんが所有している財産は、1親等である父親が全て譲り受けることになるんです。絶縁状態になり、二度と関わらないと思っていたという離婚相手が、結果的に相続人になるなんて、何とも言えない気持ちになりました・・・」と三浦先生。
亡くなった娘さんは、まだ30代前半。独身で、親族は実の父親と弟だけだったという。さらに三浦先生はこう続ける。
「本来であれば遺言書を作成し、2親等である弟さんに財産を引き継げれば良かったのですが、この若さでは、そこまで考えないでしょうからね」
〇法律メモ
※1:離婚した夫婦間では、お互いに相続人とはならない
※2:離婚した夫婦間に子どもが1人いる場合、子どもが相続人となる
両親が離婚していても、「自分の1親等」が親であることは変わらない
「離婚」は当事者だけでなく、その後、子どもの代にまで悲しい現実をもたらすことがある。そんなことを改めて感じさせる貴重なお話だった。
三浦弁護士VSはまれぽ編集部の囲碁対局
離婚問題についてのお話をお聞きしたところで、三浦先生が「この間、できなかったアレ、やりましょうか?」と声をかけてくれた。アレというのは・・・?
じゃ~ん! 三浦先生お得意の「囲碁」だ
前回の取材時、三浦先生から囲碁の面白さを聞いたはまれぽ編集部・阿部が、「ぜひ一度、囲碁の対局を!」と、挑戦状を叩きつけていたのだ。
三浦先生のレクチャーにも熱が入る!
ベーシックな打ち方とルールを学んだところで、少々ぎこちない手付きながら対局に挑む阿部に対し、「初心者の方を相手にするなら、ちゃんとハンディを付けないとね」と、どこまでもジェントルマンな三浦先生。
「あえて小さい陣地を取らせる作戦もアリですよ」
そんな中、阿部が打った一手に対して「あれ? 面白い攻め方ですね。何となくAI(人工知能)的ですよ」と、お褒め(?)の言葉が。先生によると、「今や、プロがAIに負ける時代。でも、AIの攻め方は少し独特なんです。個性があるというか、全く読めないのが特徴ですね」とのこと。
「蛇ににらまれた蛙」状態の阿部
「AI的」と言われて、まんざらでもない様子の阿部だったが、もちろん攻め続けられる訳もなく、この後、あっさりと勝敗がついてしまった。
「囲碁はね、打ち手の個性が見えるのが面白いんですよ。ぜひまた、今度はゆっくりと時間をとって勝負しましょう」と笑顔の三浦先生。
この趣味の時間、オフの時間があるからこそ、弁護士として常に依頼主と向きあい、最大限の力を注げるのかもしれない。そう最後に話してくれた先生の自然体な姿が印象的だった。
取材を終えて
前回の取材と同様、穏やかなやさしい口調で、丁寧にインタビューに答えてくれた三浦先生。今回は、「囲碁の対局」にまでお付き合いいただいたが、まるで少年のように目を輝かせながら、楽しそうに囲碁と向き合う新たな一面も見せてくれた。
今後の人生において、何かしらの相談事で弁護士の先生にお世話になることがあるかもしれない。経験や実績はもちろんだが、それ以上に重視したいのは「人間力」だと思った。多くの人生経験を積み、自らも人生を楽しんでいる「三浦先生にお願いしたい」と、改めて感じた取材だった。
―終わり―
三浦修弁護士(日本大通り法律事務所)
住所/横浜市中区日本大通18 KRCビルディング5階
電話/045-664-5292
営業時間/10:00~18:00(事前予約で時間外対応可能)
定休日/土曜日、日曜日、祝日
https://www.sosapo.org/lp/miura_osamu_law
※情報は取材時のものです