横浜・藤棚商店街1000円で買い物して手作り料理は作れるか?
ココがキニナル!
「西前銀座商店街」「藤棚一番街」「藤棚商店会」「サンモール西横浜」「久保町ニコニコ商店会」の5つの商店街の繁栄を祈って○○を作った!
ライター:山口 愛愛
ついに買い物競争終了
小麦粉を160円以下で買うことができれば、買い物競争は終了になる。どうだろうか。
パン屋さんやそば屋さんなど、小麦粉を商品に使っている店はあるが、売っていそうな店が見当たらない。1軒、スーパーマーケットを見つけたが、チェーン店であれば個人店の集まる商店街を発掘する趣旨と違ってしまう。
中へ入って聞いてみよう。
マンションの1階にある「スーパータテバ」
店内で、高木店長に声を掛けてみると「うちはここ1軒だけの個人店ですよ」との答え。安心して、小麦粉はあるか聞いてみると、売り場まで案内してくれた。
接客上手の高木店長のおかげで小麦粉をゲット
キニナル値段は138円! ようやく小麦粉を手に入れた。合計978円で、どうにか5つの商店街で買い物ができた。
それにしても、なぜ藤棚なのにスーパー「タテバ」なのか。
「30年か40年前、戸塚の立場に創業したけど、大型スーパーが建設されることが決まり、10年前にここに移転したんですよ。戸塚は東海道の宿場町の途中で休憩する『立場』があった場所なので、それが由来だそうです」と高木店長。
「この辺はスーパーが少ない」と周辺の立地を丁寧に説明してくれた
歴史に詳しそうだったので、この辺りのことを聞いてみると、「ここは昔から藤棚があったことから、藤棚町とついたんですね。うちのスーパーの中に、1935(昭和10)年ごろを表したイラストマップがあるので昔の様子がわかりますよ」と教えてくれた。
1935年ごろの様子を、商店街の協力で2009(平成21)年にイラスト化したもの
<クリックして拡大>
1935年より前から藤棚があったこと。市電が走り、街が栄えていたことがわかる
<クリックして拡大>
商店街の一部は、残念ながらシャッターが閉まっていたが、古くから藤棚商店街を守ってきた商店の人たちの努力が感じられた。
買ったものを融合してみる
さて、今日の戦利品をおさらい。小麦粉、卵、チョコレート、小松菜、お皿と小さなフォーク。そう、筆者が作りたかったものはドーナッツであった!
本来なら、ベーキングパウダーや砂糖、牛乳も使うのだが、揚げたてのさつま揚げの魅力に負け、予算が減ってしまったこともあり、最低限の材料しかそろえられなかった。これだけ、できるのか心配だが作ってみよう。
自宅に戻り、ドーナッツ作り開始!
藤色のものがなかったので、グリーンロードにちなみ、小松菜をミキサーにかける
藤棚商店会の卵とサンモール西横浜の小麦粉を合わせる
色付けに、心や商店の小松菜汁を投入。牛乳の代わりだ
色味はキレイだが、青臭い・・・
それぞれの商店街で買ったものを合わせたところで、油で揚げてみよう。
試しに、円を描きながら油に入れたが、うまく輪にならない・・・
慣れてくると、奇跡的に「ポンデリング」のような形に変身!
揚げ終わったら、砂糖がないため、溶かしたチョコレートを表面に塗る
これで、終了。藤棚商店街ではつまみ食いのさつま揚げしか買っていないが、それが筆者にやる気を注入したということでご愛嬌。こうして5つの商店街がひとつになった。
じゃーん!見栄えは悪いが、5つのドーナッツで五輪マークの完成!
不格好なドーナッツを水谷食器店のお皿に並べた集大成
手が汚れないように、デザートフォークを使っていただきます
そう、五大陸を表す「五輪マーク」のように、5つの商店街が向上し合うという意味で競い合い、活性化するよう、平和と発展の願いを込めて買い物をしていたのだった。
藤棚商店街に足を運んだ際には、5つそれぞれの商店街で買い物をしてもらいたい。
取材を終えて
それぞれの商店街の、どの店も独自のポリシーが感じられた。ちなみにドーナッツは、えだ豆スナックのような味わいと食感で、意外にもチョコレートと相まった。なかなか後味の良い取材であった。
―終わり―
gullit55さん
2014年03月04日 14時52分
この店、ついに閉店…残念。
さぶさぶろーさん
2013年11月16日 11時15分
久々に1,000円をきちんと使った「1000ぶら」記事ですね。
5656さん
2013年11月15日 22時15分
スーパータテバは安いです! 大型店にも負けてません。記事のなかに「タテバは10年前に藤棚に移転した。」と書いてありますが、ちがうとおもいます。20年前からこのスーパーを利用してますから間違いありません。30年以上はここで商売をしているはずです。