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南太田のドンドン商店街のそばにあるレトロな雰囲気の漂う建物は何?

ココがキニナル!

南太田のドンドン商店街のそばある産婦人科がよくロケをやっており、中はどうなのか、現役なのか、どんなドラマや映画のロケに使用されているのか気になります!(miyukidさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

現役の向井外科産婦人科医院の昭和の雰囲気が漂う待合室は居心地がよく、フジテレビ、TBS、テレビ東京、NHKなどのドラマの撮影に使われている

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ライター:桐生 由美子

横浜は、「私立探偵濱マイク」のように街全体が使われているものから、ピンポイントに店や建物のみが使われているものまで多くのドラマや映画のロケ地の舞台となっている。

レトロな佇まいが印象的な、南太田のドンドン商店街のそばにある向井外科産婦人科医院(以下、向井医院)もそのひとつ。「ちょっと謎めいた医院」として、サスペンスや刑事ドラマなどで使われている場面を何度か見たことがある。
 


平戸桜木道路に面した向井医院の入口

 


医院を建てたのは院長の父!



向井医院の午前の診療は12時まで。取材の依頼をすると、「少しだけなら・・・」と、石井一正院長に話を聞けることになった。午前の診療が終わるまで、しばし待合室で待たせていただくことに。室内をぐるりと見渡すと、外観同様レトロな雰囲気が漂う。

通常、院内の撮影は禁止とのことだが、「古い建物だからこそ、隅々まで掃除や手入れがきちんと行き届いていることを伝えたい」とお願いし、なんとか待合室の撮影許可だけいただいた。
 


昭和の雰囲気が漂う居心地のいい待合室
 

テーブルの上には花と、週3回香りが変わるアロマの説明書
 

受付カウンターの下には院長が現地で買ってきたハワイグッズが


室内はどこを見てもホコリひとつ、チリひとつ見当たらない。木造りの建具はピカピカに磨かれ、その重厚感にも歴史を感じる。12時を少し過ぎると、「こちらへどうぞ」と、診察の順番がきたかのように診察室へ招かれた。

「ここは1956年(昭和31)開業です。建物は1954(昭和29)年着工で、1955(昭和30)年に完成しましたから・・・、あと少しで60年経ちますね」と院長は、歴史を振り返るように言う。「病院としては現役なのか?」という質問をすると、「もちろん現役で、産婦人科をメインに外科の診療もしています。午後は予約診療のみですが」とのこと。

この建物については、「外壁はスクラッチタイル貼り。昔は隣の駐車場が看護師の宿舎だったんだよ。自宅もそこにあった。今は引っ越しちゃったけどね」。

スクラッチタイルといえば、近代建築の巨匠と呼ばれるフランク・ロイド・ライトが設計をした「帝国ホテル」の外壁に使用されたスクラッチ煉瓦(れんが)を模したタイル。

表面をひっかいたような模様が施されていることから、その名がついた。昭和初期に流行った、洋風建築の外壁に多く使用されたタイルだ。ちなみに横浜では、横浜地方・簡易裁判所や横浜貿易会館、ZAIMなどの外壁にも使用されている。
 


横の路地から見た外観は山手あたりの西洋館にも見える

 
では約60年前、「向井医院を設計・施工をしたのはどこの工務店だったのですか?」と 院長に聞くと、「この建設会社です」と、引き出しから封筒を取り出した。そこには「石井建設工業株式会社」と書かれている。

「石井って、院長と同じ苗字ですね!」と何気なく切り返すと、「父です」と院長。「病院の院長のお父さんは医者だ」という思い込みがあったので、その返答に少し驚いた。

そこで院長に家族構成を尋ねてみると、「私は4人兄弟なんですが、私以外は父の建設業を継いだんです。私は医者になりたくて、ひとりその道へ進み今に至ります」とのこと。

西洋館にも見えるこの医院は、医師になる息子のために父がつくった建物だったのだ。
 


医院脇の路地を入っていくと、医院のまわりをぐるりと一周できる
 

医院の裏手。以前自宅としていたときの玄関だろうか・・・
 

2階には広そうなベランダらしきスペースが見える


石井建設工業株式会社は、1921(大正10)年創業の設計施工会社で、現在は院長の甥が継いでいる。院長の息子は、現在大学病院に医師として勤めているそうだ。
  


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