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横浜のココがキニナル!

かなり昔に火事で焼失した伊勢佐木にあった根岸家について歴史とその後が知りたいです。それに付随してメリーさんについても調べてみてください。 (doramucanさんのキニナル)

はまれぽ調査結果

戦後間もなく誕生し、隆盛を誇った根岸家も、1980(昭和55)年に火事で消失。現在、東神奈川にその血脈を受け継ぐ「大衆酒場 根岸家」がある。

ライター:松崎 辰彦 (2013年08月01日)

伝説の店 根岸家

戦後の横浜を象徴する飲食店が根岸家(ねぎしや)である。
かつて伊勢佐木町にあったこの店は、すでに横浜の伝説として語り継がれており、当時を知る多くの人々の回顧談に登場する。
 


1946(昭和21)年頃の吉田橋から見た伊勢佐木町(画像提供:横浜市史資料室)


黒澤明監督の映画「天国と地獄」にも根岸家らしき店が登場する。山﨑努演じる犯人の青年が麻薬取引を行う酒場が根岸家(実際はセットで撮影された)を想定したものであることは、「黒澤映画『天国と地獄』のロケ地はどうなってる?」の中でも説明されている。


ありとあらゆる人間が集まり、バンド音楽が流れ、煙草の煙が漂い、女性の嬌声が飛び交うこの店には、形を持たないエネルギーが渦を巻いていた。

学校の教科書には決して載らない横浜の歴史の一幕として、根岸家は独自の存在感を放っている。



根岸家へ行く

根岸家はどこにあったのか。場所は現在の中区若葉町である。イセザキモールに入り、ピアゴを過ぎて右に曲がったところにある広い駐車場が、かつてNEGISHIYAと書かれた建物のあった敷地である。いまは、根岸家は影も形もない。
 


根岸家があった場所(Googleマップより)
 

根岸家跡地。すでに駐車場である


1980(昭和55)年11月20日に発生した火事で、根岸家はその歴史を閉じた。

根岸家が誕生したのは終戦直後だった。戦後の焼け跡の目立つ中、坂元明・スミ夫妻が開店した。坂元明氏はタクシー運転手あがりで、スミ夫人は絵に描いたような女傑だったと言われている。
和食も洋食も何でも食べられ、アルコールもビールや日本酒、ウイスキー、カクテルなどあらゆるものがそろっていた。

当時はまだ多くはなかった24時間営業で年中無休、値段も庶民的だったため、多くの人が押し寄せ、隆盛を誇ったとされている。

そんな根岸家だが、やはり時間とともに当時の思い出を語れる人が少なくなっている。



戦後の横浜は混沌としていた

「バンドがあったのはこの辺、この辺はずっとテーブルで、よく娼婦の女の子が座っていました」

そう回顧してどこに何があったかを教えてくれたのが、松葉好市(まつばこういち)氏。松葉氏は「聞き書き 横濱物語」(聞き書き/小田豊二)の中で、根岸家が盛んだったころの横浜の様子を語っている。
 


戦後の横浜が語られている


1936(昭和11)年、真金町の遊廓の息子として生まれた彼は、やがてケンカに明け暮れる不良少年として名をはせた。長じて23歳で若葉町にバーを開店し、25歳で中華街のドンからキャバレー「チャイナタウン」の支配人に指名されるなど、横浜の夜の世界に分け入った。
 


「このあたりが入口でした」と松葉氏


そんな彼は、当時活況を呈していた根岸家にも出入りして、そのころの様子を「聞き書き 横濱物語」の中で臨場感豊かに再現している。
 


「『伝説の不良』? やめてくださいよ(笑)。今は“ホトケのコーちゃん”なんですから」


「私が根岸家に通ったのは17、8歳からの4、5年間でした。24時間営業で、いつでも入れました」

終戦直後の、混沌とした世相の中の横浜を証言してくれる。

「当時の横浜は野毛と弘明寺が栄えていたんです。とくに野毛に行けば着るものも食べるものも何でもある。それに海岸の仕事もあるから、地方から人が集まりました。学生も多く、焼き鳥店や雀荘もありました」

もちろん伊勢佐木町にもくわしい。
「今は伊勢佐木町は1丁目から7丁目までありますが、昔の人は1丁目あたりを伊勢佐木町と言い、4丁目のこの辺は人が多いから賑町(にぎわいちょう)と言いました」

根岸家のことは、強烈に記憶に残っている。



当時の様子、そして伝説のメリーさんを懐古する・・・続きは次のページ≫
 

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