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【横浜市長選挙2013】横浜市長選挙候補者インタビュー

ココがキニナル!

8月25日の投票日まであと少し。はまれぽが独自に行った横浜市長選挙の候補者インタビューをレポート!

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ライター:吉田 忍

8月25日(日)は横浜市長選挙。市長選挙は、生活に密着した身近な市政の長を選ぶ大切な選挙だ。
投票日まであとわずか。そこで、候補者にインタビューを実施した。候補者の一覧は「【横浜市長選挙2013】市長候補の3名はどんな人たち?」をご覧いただきたい。
 


8月25日(日)は横浜市長選挙


今回インタビューを行うにあたって、まず、選挙期間中であり、長いお時間をいただくことは不可能なので、4つの質問に絞った。そして、時間をかけて用意した答えではなく、また、候補者本人の率直な意見を聞きたいので、予め質問内容を告知しないで行った。

3人の候補者が立候補しているが、矢野候補については、名古屋在住で横浜での選挙活動を行っていない。実際にお目にかかることができないので、電話でのインタビューをお願いしたところ、メールであればいいが、電話では答えられないとのことなので、インタビューを行えなかった。
 


矢野候補はポスターの掲示もない


なお、柴田候補は、8月15日の選挙活動終了後におよそ45分間のインタビュー。林候補は20日の朝、15分しか時間をいただけなかったことを予めお断りしておく。また、回答順は、届け出順。

では、ここからお二人の候補への質問とその答えをお伝えしよう。



【質問1】 4年間(市長の任期)に最も実現したいことを「具体的に」ひとつだけ上げてください。



・任期中に必ずできるということであれば2つ以上でも可
・具体的にというのは、横浜を良くするというような抽象的な表現ではなく「待機児童ゼロを達成する」などの答え

「公約なんて、どうせ言ってるだけでしょ」と思う方もいらっしゃるかもしれないが、下のグラフをご覧いただきたい。
 


待機児童対策予算、保育所運営費予算の推移 ※横浜市HPより


議会の承認は必要だが、予算案を作成するのは市長。市長の公約や考え方で予算の使われ方は変わる。「任期中に最も実現したいこと」の答えは、実現される可能性が高いと考えて、この質問を第一とした。



【答え】


柴田候補:中学校給食の実現、そして小学校6年生までの医療費無料。

「私は中学校給食については、ずっと運動をやってきた。その都度、愛情弁当が良いとか言って実現されなかった。育ち盛りの中学生には栄養管理など愛情弁当では詰め切れないものもある。他都市と比べて公正、公平の面からも実施したい」

※解説
中学校給食については、はまれぽでも「
横浜市の公立中学は、なぜ給食がないの!?」で取り上げているが、実は全国のほとんどの地域で実施されていること。神奈川県と大阪府が突出して実施比率が低かった(記事掲載当時)が、大阪市では2013(平成25)年の9月から市内全中学校で給食実施が決定している。
 


横浜市の公立中学校では、給食ではなく、お弁当


子ども医療費について、横浜市では、現在、小学校1年生までは通院、入院共に助成制度(基本的に無料)があるが、小学校2年生から中学生については、入院の場合のみの助成となっている(保護者の所得制限あり)。東京都23区や、さいたま市、名古屋市など、中学卒業まで、通院、入院とも無料になる自治体も多い(所得制限や内容に若干の違いはある)。

ここで、こんな質問をした。
「逆に伺いますが、柴田さんは12年間、市議を務められていますが、なぜ、ほかの自治体で実施されていることが横浜ではできなかったのでしょう?」

「やっぱりトップです。市長の考えで進んでいく」

市長議案として出されなかった。また、(柴田氏を含む会派などから)出した議案は否決されたとのこと。
 


特別養護老人ホームの増設もやらねばという柴田候補


林候補:切れ目のない子育て支援など。

「市政は継続性のあるもの、長期に渡って動かしていくものなので、ひとつと言われると難しいが、切れ目のない子育て支援。待機児童ゼロをしっかり維持しながら、次は『小1の壁』と呼ばれる放課後クラブのあり方を国と一緒にしっかりやっていきたい」

国と一緒にというのは、もう、横浜市だけでやれることは少なくなっているとのこと。

※解説
『小1の壁』とは、保育園時代は夜8時~9時までの延長保育があるが、小学生になった子どもたちを預かる施設(放課後クラブ)は数も少なく、夜間延長も限られている。東京都の施設設置率(小学校数に対する施設数)は128%、横浜市は60%で、20政令市中18位と低い。


「あと、高齢者ケアもすごく大切よね」と、林候補。
「高齢者の方が一番望ましいあり方は、在宅でご家族や地域のプロの方に守られるということ。地域の医療とつなげて、住み慣れた所で介護ができる体制を作りたい」

そして、「一番といわれると難しいんですよ。同時にやっていかなければならないことばかりなので」と続く。

「経済活性化。国はアベノミクスでしっかりやられていますけれど、横浜では、Y-PORT事業が機能してきて、新興国からの関心が高まっており、インフラの輸出という芽が見えてきた。特区構想も県と横浜市と川崎市でやっており、国のサポートも期待できる」
 


Y-PORTのロゴ


「それに教育では、学校司書も配置する予定。教育現場で先生が授業に集中できるように改善したい。小中学校のエアコン整備も今年中に終わる予定」

ともかく、自分が掲げている公約の実現が重要なので、全部をリンクさせてやっていくのが都市計画だと思っているとのお話だった。

※解説
Y-PORT事業とは、横浜市が培った都市問題解決のための技術やノウハウを新興国などの都市課題解決支援と市内経済の活性化に向け、横浜の持つ資源・技術を活用した公民連携による国際技術協力事業。

 


公約の実現を同時にリンクさせてやっていくと林候補