乱立するイセザキ・モールの路上看板は許可を取っているの? 商店街や行政の対策は?
ココがキニナル!
イセザキモールは路上に看板が沢山あります。24時間歩行者天国といえど緊急車両の通行に障害では?看板は許可を取って置いている?夜間は無くなるの?(恋はタマネギさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
店舗敷地外の路上看板は道路交通法違反。商店街では許可していない。一部は夜間もそのまま。緊急車両が入ることは少ないが通行の妨げなのは確か
ライター:はまれぽ編集部
イセザキ・モールの現状は?
JR関内駅から徒歩約1分。全長1.2kmほど、道幅14.5メートルの両脇に商店が密集する伊勢佐木町通り(=イセザキ・モール)。その入り口となる「イセザキ・モール1・2St.」は400メートルの間に120を超える店舗が軒を連ねる。
平日でもにぎわうイセザキ・モール
過去に取り上げたイセザキ・モールの自転車対策でも触れたが、モール内は「歩行者専用」の横浜市道であり、車両や自転車の通行はもちろん、看板など通行の妨げになるものの設置は道路交通法で禁止されている。これに違反すると3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金が科せられることになる。
ところが、実際に歩いてみると、交差点付近を中心に、多くの看板が見受けられる。
通路に置かれた看板
中には風で飛ばされないよう、交通標識の支柱にロープのようなもので看板をくくりつけているものもある。
この現状をイセザキ・モールではどのようにとらえているのか。イセザキ・モールで営業している小売店や飲食店が加盟している「伊勢佐木町1・2丁目地区商店街振興組合」の加藤昇一理事長に話を聞いた。
加藤昇一理事長
加藤理事長によると、開港以来、百数十年の間にわたって横浜を代表する商店街として栄えてきたイセザキ・モールでは、さらなる魅力にあふれた街づくりを目指してさまざまな取り組みを行ってきた。
その一環として、1982(昭和57)年に定めた「伊勢佐木町1・2丁目地区街づくり協定」では、看板についても詳細な基準を定めた。
協定では、立て看板は店舗の敷地内に置くことが必須条件で、高さ160cm、幅70cm、厚さ15cm以内で、電源コードが付いていないものとしている。
協定内容に合致していない看板も多い
立看板は店舗ごとに1基までで、店の敷地からはみ出してはならず、取り付け位置や看板の色についても「事前に街づくり委員会と協議しなければならない」としている。
進路に大きくはみ出た看板も
夜間は自転車は少なくなるものの、看板を設置して営業をしている店舗もある。
24時間営業の店などは電源コード付きの看板も
振興組合では既存店はもちろん、新規オープンの場合でもこの協定を説明し、内容を理解・了承してもらっているという。
ということは、イセザキ・モールで営業している店舗については、一定のルールのもとに立て看板を設置しているということになるが、現状は異なる。
同一店舗が複数の看板を出しているケースも
特に近隣に店を構えている飲食店などが、人の流れが多いイセザキ・モールから客を引こうと看板を出しているのが目立った。
特典を付けて客足を引こうとする看板も
イセザキ・モールは歩行者専用道路のため、基本的には車両の通行・進入はできず、通常はポールなどで車止めをしている。緊急を要する場合には車止めを外してモールの中に入ることができるようにしているが、その車止めポールを「利用」した看板もあるため、万が一の場合は通行に支障が出ることは充分に予測できる。
ポールに立てかけた看板