関内駅近くにオープンした1杯1000円の「青汁」を出すという謎のバーを調査!
ココがキニナル!
関内の青汁1杯1000円のバーに来る人は?「青汁カレー」の色もキニナル。加齢がキニナルお年頃のライターさんお願いします(brooksさん、雷印さん)
はまれぽ調査結果!
契約農家のケールを使った青汁などを目当てにサラリーマンや口コミで知った人が来店する、バー ラブレスグリーン。青汁カレーの見た目は普通
ライター:井上 こん
アサイーや豆乳など昨今の健康ブームを振り返ると、やはり90年代に八名信夫(やなのぶお)が発した「まずい! もう1杯!」という強烈なセリフは青汁の存在を際立たせるに十分な一言であったように思う。それから現在に至るまで青汁が健康ブームの先駆けとして確固たる地位に君臨しているのはご存じのとおり。
「健康に気を使いながらお酒を楽しめる場」を目指して
JR関内駅より徒歩1分ほどのビル3階
昨年12月、関内にオープンした「Bar Loveless Green(バー ラブレス グリーン)」。
和歌山の契約農家から、ビタミンAやカルシウムが豊富なアブラナ科の「ケール」などを仕入れている。それらの野菜を客の前で絞り、できたての青汁を提供。「健康を気にしながら遊べるお店」として話題になっている。
目印はビルの前にそびえ立つコレ
店名にもあるGreenが散りばめられた内装は清潔感に溢れる
共同経営者のお二人。藤田さん(左)・中村さん
美容学校を卒業後、関内の美容関係のお店に勤めていた藤田さん。そのころお客さんとして出会ったのが、のちに共同経営者となる中村さんであった。半年後、藤田さんの勤めていたサロンが閉店。
それを機に占い師としての顔を持つ中村さんとパートナーを組み、健康・占いという互いの強みを生かした飲食店の立ち上げを決意したという。横浜出身の中村さんの助言もあり関内への出店となった。
「健康に気を使いながら楽しく遊べるお酒も飲める場所、を目指しています」と藤田さん。酒飲みにとっては免罪符としての青汁、といったところだろうか。ひとまずポジティブに捉えてみたが何にせよ、身体に優しいコンセプトであるのは間違いない。
このコンセプトに加え、オフィス街と飲み屋街のはざまと好立地な同店はその利を生かし、ランチには会社員やOLが中心。
夜はランチで食べに来た人や、口コミで知ったという人たちが、飲み会後に健康に気を遣って青汁で〆たいと来店するそう。
「青汁」だけじゃない、「赤汁」も
同店の代名詞でもある「青汁(1000円)」には生のケールを約3枚使用。そのほか、一般的なニンジンより原価の高い有機無農薬ニンジンをまるまる1本使った「赤汁(1000円)」なるものや、ケールをはじめ小松菜やセロリなど5種類もの野菜を使った「食べる野菜ジュース(1000円)」が同店の目玉健康ドリンク。これらは野菜ソムリエでもある藤田さん考案のもと開発された。
もっとも、一般的なカクテルも取りそろえているが、やはり同店に来たからには、青汁を中心にいずれかの健康ドリンクを1杯目に注文する人が多いのだそう。これらは目の前で丁寧に作られるため、栄養面は言わずもがな視覚的にも自身の善行を肯定できるように思う。うぅむ、やはり免罪符。
容赦なく粉砕されていくケールたち
圧縮型低速回転ジューサー(赤汁が作られている最中)
赤汁と青汁
これこそ添加物が一切入っていない正真正銘の野菜ジュース。おっと失礼、これは焼酎で割ってあるんだった。割っても割らなくても値段は同じ1000円。それにここはバー。ということは・・・ねぇ? 焼酎のほかビールやスピリッツとも合う。
まずは一口。てやんでぇと勢いをつけて飲むか飲まないかのうちに広がる青汁の苦味たるや。なんという玄人感、そしてなんという敗北感。店名でもある「Loveless Green」は「可愛げのない緑」という解釈です、と藤井さん。納得。
ケールの重いパンチにKO寸前か
ということで豆乳をトーニューだい!
通常メニューに豆乳入り青汁はあるが、今回は特別サービスで途中から豆乳を入れてもらった。豆乳と混ざった青汁は先ほどとは打って変わって、まろやかなかわいこちゃんに変身を遂げ、そこに青汁界の“ツンデレ・テクニック”を垣間見た。
続いて赤汁。こちらも青汁と同じく添加物を使用していないが、ニンジンの甘みだけで嗅覚・味覚ともに満足感を得られる。隠し味にはちみつでも入っているかのよう。これなら初心者にも優しい健康ドリンク入門編として、同じく初心者の私が太鼓判押しちゃいますよ。
先に青汁を飲んだので、より甘く感じるのかも
ではオオトリを紹介。「食べる野菜ジュース(1000円)」はケール・小松菜・セロリ・リンゴ・ニンジンの計5種の野菜を粗めに粉砕したものにレモン汁を加え、すりゴマをトッピングしたもの。撹拌(かくはん)されドロドロになった野菜をスプーンでいただくスタイル。
先ほどの青汁同様こちらもケールを使用しているが、青汁と異なるのは、ニンジンとリンゴのメシア的要素。これらが葉物野菜たちをうまくまとめているので、香りも味も丸く飲みやすい、もとい食べやすい。
食感はたしかに特徴的ではあるが、このグラス1杯に含まれる野菜の量を思えば何のその。
グリーンスムージーのお手本のよう
ケール1枚は顔以上の大きさ(注:私調べ)