横浜CIAL跡地には何ができる?JR東日本が新たに「(仮称)横浜駅西口駅ビル計画」を発表!
ココがキニナル!
神奈川のサグラダファミリア横浜駅の中でも中心的存在の横浜CIALと横浜エクセルホテル東急跡地に作られる横浜駅の西口駅ビルはいつ完成するの?(はまれぽ編集部のキニナル)
はまれぽ調査結果!
(仮称)横浜駅西口ビルは、東日本大震災を受けて計画が見直され、東急電鉄が開発から退いて、規模も若干縮小したが、2020年には完成予定。
ライター:吉澤 由美子
(仮称)横浜駅西口駅ビルの完成時期は?
神奈川のサグラダ・ファミリア、横浜駅。本家サグラダ・ファミリアは設計者ガウディの没後100年である2026年完成予定だが、それより前に横浜駅は完成するのか注目されている。
2013(平成25)年6月、(仮称)横浜駅西口駅ビルについてJR東日本は「安全性を高めた構造とするために、建物全体を縮小する方向で検討中」と表明。これでまた完成が遠のくのではと思った方も多いはず。
さらに同年12月27日には、東急電鉄が計画地内に保有する土地をJR東日本に売却する売買契約締結を発表。これにより(仮称)横浜駅西口駅ビルはJR東日本1社が中心となって事業を進めていくこととなった。
そして2014(平成26)年3月4日、JR東日本はとうとう新しい(仮称)横浜駅西口駅ビル計画を発表。建物概要には、地上26階・地下3階の駅前棟と地上9階の鶴屋町棟の2棟があり、開業予定は2020年とされている。本家サグラダ・ファミリア完成前に横浜駅西口ビルはなんとかできるようだ。
(仮称)横浜西口駅ビル計画はCIALの跡地が中心
具体的イメージも発表された(仮称)横浜駅西口駅ビル計画
敷地は埋立地であり、地下には地下鉄や広大な地下街、通路が複雑に張り巡らされている。今回の計画変更は、東日本大震災を受け、より建物が安定する構造にする必要があると判断して行われたもの。
発表された新しい(仮称)横浜駅西口駅ビルは、以下のような特長が紹介されていた。なお、この記事で紹介する画像などについては、あくまで現在の計画段階のものなので実際とは異なる可能性があるのでご注意を。
屋上庭園やアトリウムが印象的な外観(※画像:JR東日本)
○横浜駅周辺エリアの集客拠点の一翼を担い、エリア価値向上に寄与する商業施設と共に、駅直結の利便性を有し、 国際競争力の強化に資する業務施設、等を整備します。
○交通結節点としての機能に加え、地域コミュニティの交流の場となる、明るく開放的なアトリウムをつくります。また、アトリウムを象徴的に際立たせたファサードデザインにするなど、横浜駅の新しい顔をつくります。
18メートルの高さに広がるアトリウムは外光が入る大空間(※画像:JR東日本)
○歩行者ネットワークの形成、エリアマネジメント組織への参画など、街との繋がりを積極的に図ることで、横浜のエリア価値を向上します。
アトリウムの線路に面した部分のイメージ※画像:JR東日本
○先進的な環境への取り組み、災害時を想定した防災センター・地域総合防災拠点の整備など、環境・防災に配慮します。
それでは、以前の計画とどのあたりが違うのか、具体的に見ていこう。
計画の変更点は?
当初は高さ195メートル33階建ての予定だった駅前棟は135メートル26階建てになっている。横浜駅西口周辺で現在、一番高いビルは、横浜ベイシェラトンホテル&タワーズの115メートルなので、当初の計画より低くなったとはいえ(仮称)横浜駅西口駅ビルは西口で一番高いビルになる。
鶴屋町棟は、地上9階で高さが約31メートル。当初の予定は地上9階、地下1階、高さ40メートルだったので、高さが減って地下部分がなくなるものの階数自体は変わらない。また、当初は駐車場のみだったが、今回の計画では鶴屋町棟に保育所も作られる。
ここまでは「ちょっと縮小」といったイメージだが、驚いたのは、線路上に作る予定だった棟がまるごとなくなって、それどころか線路の上にペデストリアンデッキもないということ。
以前の計画では線路上に建物やデッキがあり東口につながっていた(※画像:JR東日本)
今回発表されたものには線路上の高架が一切なくなっている(※画像:JR東日本)
線路側の外観イメージを見ても線路の上にペデストリアンデッキのような歩行者用の広い高架通路はない。
線路側外観イメージにも線路上の高架はない(※画像:JR東日本)
重層的な回遊デッキは西口を回遊するためのものらしい(※画像:JR東日本)
次は今回特に強化された防災面について見ていこう。