「神奈川名所100選」、広大な「くりはま花の国」って?
ココがキニナル!
冒険広場や大きなゴジラのすべり台がある「くりはま花の国」。横浜市民の認知度は?レストラン「うおくに」のソフトクリームを買ったら本店が横須賀市内で割烹料理店だとか(ポスポスさん)
はまれぽ調査結果!
入園無料のため、利用者の内訳は取っていないが、知ってて来場する横浜市民もいる。「うおくに」の本店は2014年閉店で「くりはま花の国」店のみ
ライター:やまだ ひさえ
季節を告げてくれるものは数多くあるが、横須賀市久里浜(くりはま)は、花だ。
春はポピー、秋はコスモス。その中心的存在である「くりはま花の国」では、開花に合わせて花祭りを行っている。
今は6月12日までポピーまつりが行われる
満開のポピーを楽しみに出かけることにした。
「くりはま花の国」は、京急久里浜駅から歩いて15分ほどの場所にある総面積57万2005平方メートル、横浜スタジアム約22個分の広大な敷地を有する緑の公園だ。
最寄駅は京急久里浜駅
とにかく広い!
花の国のある一帯は、戦前は旧海軍の軍需部の倉庫があった場所。戦後、米軍が倉庫として使用していたが、1972(昭和47)年に返還され、倉庫群だった場所には企業が、緑地だった部分は「久里浜緑地」として残った。
1978(昭和53)年当時の様子(横須賀市HPより)
久里浜緑地が「くりはま花の国」として生まれ変わったのは、1984(昭和59)年4月。「都市公園とし、都市の自然環境の保全ならびに改善、都市景観の向上を図る」ことを目的に、樹木園とフラワーパークを主体とした市民の憩いの場として、その一部が開園した。
その後も整備を続け、1986(昭和61)年、現在の形での全面開園となった。
入口の看板を発見
看板の場所を右折する。
桜並木が続いている
看板のあった場所を曲がると桜並木になっている。花の国まで約500メートルの間に、130本以上の桜が植えられている。
満開になると桜ロードになる(フリー画像より)
くりはま花の国
入園無料で、開園時間内は誰でも気軽に足を運び、季節の花を楽しめる。門を入って直ぐ左手にキニナルに投稿のあった「うおくに」がある。
門から見える
和風レストランうおくに花の国店
テークアウト用の売店も併設
うおくに花の国店は、同園が開園と同時にオープン。3代目店主の田村浩巳(たむら・ひろみ)さんに、こだわりを聞いた。
店を切り盛りする田村さん
うおくには、約80年前、初代である田村さんの祖父が鮮魚店を開業したことがはじまり。その後、2代目である田村さんの父が、鮮魚店としての目利きを生かして割烹料理店を併設。旨い魚料理が食べられる店として親しまれてきた。
しかし、2014(平成26)年、ご両親が体調を崩し、鮮魚店に続き本店も閉店。現在は、花の国店のみで営業を続けている。
本店は花の国から徒歩10分ほどの場所にあった
「割烹料理店は予約客が中心となるが、もっと多くの人に地元の美味しい魚の味を知ってもらいたかったというのが、花の国に店を出した理由です」と話す田村さん。
花の国自体は閉園時間が決められているが、夜も許可を受け、特別に宴会の予約客のみ受け付けている。
同店の中でも人気があるのが揚げ物。特に地魚唐揚げ御膳は評判が高い。
地魚唐揚げ御膳(1500円)
提供される地魚は季節によって異なるが、春先からはカサゴやシロムツが主になる。取材当日は、カサゴだった。
こんがり香ばしく揚げられたカサゴは、身はふっくらしており、新鮮なだけに魚臭さがまったくない。カラッと揚げられているので身だけでなく皮やヒレまでおいしくいただくことができた。
花を愛でたあとの幸せな気分のまま、食欲を大満足させることができるお店だ。