鎌倉の市境にある大船駅笠間口の再開発事業の進捗は?
ココがキニナル!
笠間口のバスターミナル・ヤマダ電機の周辺に高層ビルが建ちという噂を聞きました/大船駅の笠間口の再開発の進捗はどうなっているのでしょうか(浜っ子五代目さん、ウルルンさん、かまくライダーさん)
はまれぽ調査結果!
大船駅笠間口の「大船駅北第二地区第一種市街地再開発事業」は、工事完了時期が2019年度の予定。駅前広場の整備や都市型住宅などの建築計画がある
ライター:小方 サダオ
大船駅笠間口の再開発事業
前回、JR大船駅東口の再開発事業に関して取材をしたが、今回は東口の北側に位置する笠間口近辺の再開発事業が進みはじめたとのことで調査を行った。
大船駅笠間口の再開発予定地(青枠)は東口の北側にあたる(Googlemapより)
まずは現地を訪れ、駅前の様子を確認することにした。
大船駅東口を下りて北側に向かうと、笠間口がある。
東口の北側にある笠間口
インターネットで調べると、再開発の予定地は県道203号線を挟んだ向かい側になり、2017(平成29)年4月の段階では建物の取り壊し作業が始まっている。
予定地は道路を挟んだ向かい側。家電量販店などが入るビルがある
予定地内では解体作業が行われている
また家電量販店の入るビルの裏手の場所でも取り壊し作業が行われていた。
ヤマダ電機の裏手でも作業が進んでいる
現在の様子は確認できたが、笠間口の再開発はどのようなものなのだろうか。
大船駅北第二地区市街地再開発事業とは
横浜市のホームページによると、笠間口の再開発事業は「大船駅北第二地区第一種市街地再開発事業」という。
事業概要は、大船駅北第二地区について、暫定広場を拡張し、円滑な交通処理ができる駅前広場の整備や、老朽化した機械式駐輪場の改善など都市基盤施設の整備を図るという。さらに、商業施設の機能更新や、都市型住宅の供給による北口全体の拠点性を高めて、生活利便性や安全性の向上を目的としているとのこと。
横浜市側の玄関口である笠間口の拠点性を高める事業(横浜市HPより)
再開発区域(青矢印)
再開発の施行者は、大船駅北第二地区市街地再開発組合。開発地区は横浜市栄区笠間一丁目、二丁目の一部だ。
開発地区の面積は約1.7ヘクタール(1万7000平方メートル)で、総事業費は約250 億円という。
今回開発される施設概要
建設されるビルは21 階建てで高さ約75メートルになるという(同)
また、市のホームページ上に記載ある事業期間は、2014(平成26)年度~2019年度とある。
再開発エリアの平面図(同)
では、この再開発事業に関して周辺の人たちはどのように見ているのだろうか。
周辺住民が思う再開発事業とは
笠間口近くの店の店主に伺うと「鎌倉市側から文句が来たため、再開発ビルの階数を下げたそうです。最初は鎌倉市側の大船駅東口再開発事業と一緒に行う予定でしたが、建築工事費などの高騰により鎌倉市側には予算がないので横浜側が先行して行っているようです」
「また、開発では笠間口から歩行者デッキができるようで、そうするとそのままバス停に行けるようになります。ただ、今の通路を人が通らなくなり、お客さんの流れが変わってしまいそうで心配です」という。
笠間口(赤矢印)からバス停のある再開発エリア(青枠)にデッキで行ける(Googlemapより)
地上を通る人が減ってしまう心配があるという
笠間口に歩行者デッキができると、地上部を通る人は少なくなるのだろうか。
またほかの駅前の店主からは「駅前がにぎやかになって人通りが多くなれば助かります」という声があった。
笠間口周辺がにぎわってほしいという声がある
次に町内会長の男性に伺うと「事業説明会は定期的に開かれていますが、大船駅からバスを利用している人など駅前から遠いところに住む人も出席していて、今回の再開発事業は多くの人たちから注目を集めているようです」と話してくれた。
「また建設される高層マンションが影を落とし日照権が問題になりそうですが、今のところ苦情はありません。しかし出来上がってみないとどうなるか分からないでしょう」という。
再開発エリアの北側に住宅があるが、その住宅地の日照時間が減少する可能性について業者から話があったようだ。
北側の住宅(緑矢印)の住人に日照時間の説明があった(Googlemapより)
鎌倉市側の意見で、建設されるマンションの階数を下げたことに関して伺うと「以前は92メートルを予定していたようですが、2013(平成25)年ごろに75メートルへ変更しました。鎌倉市は行政指導で建築物の高さを11階までに制限しているので、市境に高層マンションが建つことで鎌倉市側は違和感を感じたのかもしれません。また高層ビルによる日照権に関しては、影ができる北側は横浜市になるので鎌倉市側は方角的に影響はないでしょう」とコメントしてくれた。