鎌倉の市境にある大船駅笠間口の再開発事業の進捗は?
ココがキニナル!
笠間口のバスターミナル・ヤマダ電機の周辺に高層ビルが建ちという噂を聞きました/大船駅の笠間口の再開発の進捗はどうなっているのでしょうか(浜っ子五代目さん、ウルルンさん、かまくライダーさん)
はまれぽ調査結果!
大船駅笠間口の「大船駅北第二地区第一種市街地再開発事業」は、工事完了時期が2019年度の予定。駅前広場の整備や都市型住宅などの建築計画がある
ライター:小方 サダオ
周辺住民が思う再開発事業とは(つづき)
そのほかの動きに関して伺うと「ヤマダ電機が入っているビルは解体されるようですが、ヤマダ電機は一度撤退し、また戻ってくるようです。ほかには自転車置き場が問題で、今よりスペースが狭くなりそうです。放置自転車が増えるかもしれません」という。
閉店するが、また戻ってくるらしい
「駅からバス乗り場までの歩行者デッキに関しては、西口と同じように屋根のある便利なものになりそうです。また現在は駅前で乗降をしているタクシーもあり、交通の妨げになっていますが、タクシーはバスロータリーを使って乗り降りが可能になるので、渋滞もなくなると思います」
タクシーもバスロータリーを使えるようになるという
駅からバス乗り場までの歩行者デッキは、現在の西口のようになるとのことで、西口へ移動した。
大船駅西口
バス乗り場へとつながる歩行者デッキには屋根がある
デッキを進むと西口のバス乗り場につながる
西口のある店の店員に歩行者デッキに関して伺うと「以前、バス利用者は横断歩道を渡っていたので時間がかかっていましたが、デッキになってスムーズにバス乗り場に移動できるようになりました」と話してくれた。
以前よりもバス乗り場に短時間で行けるようになったという
前出の笠間口近くの店主が「デッキができると地上を利用する人が減るのでは」と話していたので、そのことに関して伺うと「西口側はバス利用者が多いので、歩行者デッキが出来てからは利用する人が増え、地上を通る人は少なくなりました」とのこと。
デッキが出来たことで人の流れが変わったという
再開発エリアのイメージ図を見てもらうと「駅からの歩行者デッキはマンションの住人のためのものといった印象ですね。13年ほど前の2004(平成16)年ごろに、約1500戸あるガーデンアソシエ大船(通称:ビッグオレンジ)というマンションなどができ、その後、2006(平成18)年に笠間口は作られました。駅を利用する住人が増えて笠間口の必要性が増したのではないでしょうか」とのことだった。
笠間口から徒歩8分ほどの場所にあるガーデンアソシエ
これまで周辺住民に話を伺って「マンション建設を伴った再開発事業」として、以前取材したJR長津田駅前の再開発事業を思い出した。ここでも駅近くのマンションの住人とバス利用者にとって、便利な歩行者デッキを作ったことで、地上にある商店街まで人の流れが変わったという指摘があった。今回の再開発事業も似たような例になるのだろうか。
長津田駅前の再開発事業で完成したマークワンタワー長津田
また、お話しを伺っている中で、次のような話をしてくれた人がいた。
「横浜市と鎌倉市の市境ということもあるので、鎌倉の玄関口という立地を生かし、この再開発エリア内に鎌倉や湘南などの観光地へ訪れる人たち向けに、観光バスの発着所などを作れば、利用する人はいるのではないでしょうか。また隣の鎌倉市に配慮して外観を和風にするなどの気遣いがあると、地域としての調和性と同時に地域の個性が出るかもしれませんね」と話してくれた。
笠間口の北側は横浜市
横浜市と鎌倉市の市境であり、同じ大船駅前の再開発事業として、有名な観光地である鎌倉市の観光事業の援助や、将来行われる大船側の再開発事業の後押しをするなど、横浜市が協力する形の事業内容にすると両市が調和し、より土地の有効活用ができる再開発事業となるのかもしれない。
笠間口をはさんで南側は鎌倉市だ
最後に横浜市都市整備局市街地整備推進課長の天野実(あまの・みのる)さんにスケジュールに関して伺うと「再開発事業の進捗状況は、2016(平成28)年7月に権利変換計画認可を与え、2017(平成29)年3月から建築工事に着工しました。また、工事完了時期は2019年度を予定しています」という。
開発の目的に関して伺うと「一部新しい建物もありますが、区域内の老朽化している建物を建て替えて、駅前の防災性を高めるとともに、手狭な駅前広場や老朽化した公共駐輪場の再整備を一体的に行い、利便性向上を図ることなどになります」とコメントしてくれた。
老朽化した公共駐輪場の再整備も目的にあるという
「市境の開発のため鎌倉市との問題はあるか」に関しては「とくに問題はありません。現在、鎌倉市側の再開発計画は、都市計画変更手続きの中止・事業費削減の検討がされている状況なので、大船駅全体のまちづくりにおいて両市域で連携した取り組みが具体的に議論できていませんが、横浜市の状況については情報提供しています。また、再開発区域に隣接する砂押川の河川管理者が鎌倉市のため、必要に応じて調整が発生します」という。
また前出の「鎌倉からの要望でマンションの階数は下げた」話に関しては「都市計画手続きにあたって、鎌倉市から高さについて配慮してほしいという意見をいただきました。それを受けて、景観シミュレーションを行い、75メートル案が妥当であると判断をしています」と答えてくれた。
取材を終えて
大型マンションが増えたことで笠間口が出来た時のように、今回の駅前整備を伴う再開発事業は新しいマンションの住人の利便性を意識したものと言えるかもしれない。駅の利用者が以前より増えることになるため、その利用者にとって便利な駅前環境を整えることは再開発事業として意味があるといえるのではないだろうか。
しかし前出の「マンション住人のための歩行者デッキのようだ」とのコメントのように、再開発エリアを優先させた再開発事業の印象になってしまうのは仕方がないのだろうか。
再開発事業は再開発エリアを優先したものになりやすいのかもしれない
-終わり-
Aさん
2018年04月06日 10時01分
いざ工事が始まると完成は早く楽しみです。マンションの販売は横浜市の住民が優先して販売されるのでしょうか?いつ頃から内覧会・販売等されるのでしょうか?
濱俊彦さん
2017年05月24日 13時07分
笠間口は、これで利便性が向上しそうですね。それに対して、大船駅東口ド真ん前の「東口第2地区」(鎌倉市)の開発なんて何十年も前から“計画中”のままで、いったいいつになったら着手されることやら…。横浜市のかたの“鎌倉市側の再開発計画は、都市計画変更手続きの中止・事業費削減の検討がされている状況”というコメントにもあるように、鎌倉市側の開発は昔から時間が掛かるし一体性はないしで、どうも本気度が感じられません。
エーラさん
2017年05月24日 10時44分
味奈登庵はコーナンのほうに行ってしまったけど戻ってくるのかなぁ。というより戻ってきてほしい!