京急線の車窓から立体文字が目を引く「ミナミの丘」にあるものとは?
ココがキニナル!
京急弘明寺駅あたりで車窓から見える「みどりの丘」という立体的な刈り込み文字はなに?/市内最古の寺、弘明寺の周辺に古いお寺が集まっているのにはなにか理由があるの?(彗星さん/慈悲深い虎さん)
はまれぽ調査結果!
「ミナミの丘」なる文字は「南の丘メモリアルパーク」という霊園が作った。霊園を擁する乗蓮寺や弘明寺がこの地にあるのは鎌倉幕府と関係があった
ライター:小方 サダオ
山の上に作られた巨大な「みどりの丘」の文字
投稿者は、「みどりの丘」なる植木を整えて形作られた刈り込み文字を電車の車窓から見たという。「みどりの丘」とは何を意味するのか、なぜ刈り込みの文字を作るようにしたのか、キニナル現場に向かった。
投稿の「みどりの丘」(青矢印、Googlemapより)
早速弘明寺駅から井土ヶ谷駅に向かって京急本線に乗ってみると、弘明寺駅近くで進行方向右側の車窓から見える山の頂上付近に、「ミナミの丘」という文字の刈り込みが作られた山を発見。
投稿には「みどりの丘」とあったが、「ミナミの丘」が正しいようだ。
井土ヶ谷駅を降りて現場へと向かう
電車を降り、駅からその方向に向かって歩くと、乗蓮寺(じょうれんじ)というお寺があった。
「尼将軍(北条政子)の寺」と呼ばれる乗蓮寺
お寺の関係者より「ミナミの丘」は裏手の山にあると伺い向かうと、そこは墓石の建ち並ぶ墓地であった。
なぜ植木による立体文字を作ったのか
山頂に映える「ミナミの丘」の文字
この場所の管理会社の担当者に霊園について伺うと「こちらは10年ほど前に乗蓮寺の許可を得て、開園した『南の丘メモリアルパーク』です。山の斜面に三段に配置され、総区画数は850区画になります」
「刈り込み文字を作ったのは、遠目にも見えるとアピールに効果的だと考えたためです。植木の手入れも頻繁に行っていて、ついこの間業者に剪定してもらったばかりです」という。
投稿者が見た「ミナミの丘」という刈り込み文字は広告目的で作ったものであり、そこは霊園の管理会社が管理している。
「ミナミの丘」を縦断するモノレールで移動
「南の丘メモリアルパーク」に設置されたモノレール
ところで、この霊園は山の斜面にあり年配の訪問者が訪れやすいようにとモノレールが設置されているのもキニナッた。
以前病院の敷地内を走るモノレールを取材したが、施設内の急斜面の移動手段としてモノレールは便利なようだ。
1段目から3段目までを数分で結ぶ
「施設内のモノレールは珍しいようで、鉄道ファンと思われる方が写真を撮りに来ることもあります」と担当者はいう。
そこで早速乗せてもらった。
運転は搭乗者自身で行う。ボタンを押すとモノレールの扉が開き、中に入ってドアを閉め、三段作りになっている霊園の、上部・中間・下部の駅のうち希望の場所のボタンを押すと、ゆっくりと動き始めた。少し揺れるものの、急こう配をグングン上っていく様はかわいらしい外見と違って頼もしい感じだ。また窓からの景色も港の方が見渡せ気分がいい。
山頂付近の開けたエリアに立つ墓石
遠くに京急本線が通るのが見える