横浜に滝ってあるの?
ココがキニナル!
横浜に、滝ってあるんでしょうか?あるとすれば、この冬の時期は凍ったりしているのでしょうか?気になります。(ゆきむらさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
一般的にイメージされる豪快な「滝」は市内に存在しないが、人工の滝や天然の滝の名残が見られる場所はあった。ちなみに、どこも凍ってはいなかった。
ライター:クドー・シュンサク
滝といえば、日光の華厳の滝をはじめ、海の向こう、カナダとアメリカの州を分ける国境でもある、ナイアガラの滝のような豪快な水流の絵が浮かぶ。横浜にもそういった滝と呼べるシロモノがあるのかどうか。
インターネット等を使って事前調査してみたところ、市内にも「滝」と呼ばれているものが幾つかあることがわかった。区のHPや地域住民が作ったサイトで紹介されているのは
・「朝日不動滝」(磯子区)
・「不動滝」(中区)
・「白糸の滝」(旭区)
・「まさかりが淵」(戸塚区)
・「紅葉滝」(戸塚区)
・「滝前不動の滝」(泉区)
・「霊泉の滝」(都筑区・はまれぽで紹介済み)
の計7カ所。その中から今回は、自然のままの形を残しているという「朝日不動滝」と「不動滝」、人の手によって整備された「まさかりが淵」、「白糸の滝」の計4か所を実際に訪れ、凍っているのかを含めて現地調査を行うことにした。
磯子区「朝日不動滝」
取材当日(2月中旬)の気温は9℃ほど。まず向かったのは、JR根岸線の磯子駅から徒歩15分程、汐見台に位置する森浅間神社(もりせんげんじんじゃ)にあるという“朝日不動滝”。
滝は高い場所にあるのが概ねのセオリー。到着までは中々の闊歩が必要。
歩を進むに進めて、ようやく森浅間神社の参道に到着。
参道。石段の味わい
不動滝への入り口を発見
ここから少し歩くと、“朝日不動滝”とご対面。
ここが“朝日不動滝”
龍の口から微量ながら水流
龍の口から微量ながら水流が確認できたが、とても「滝」と呼べるようなものではない。近くにあった看板の説明によると、朝日不動滝は汐見台の台地から出る湧き水を水源としているが、近年行われた台地の開発によって湧き出る水の量は激減したとある。
また、昭和36年6月に見舞われた集中豪雨により滝は崩壊し埋没したが、昭和56年5月に、神社総代世話人会有志の方々の手により滝壺は修復され、現在の形になったとされている。
復元の際に建てられた記念碑
「朝日不動滝」の名称の由来は、流れ落ちる水に朝日が輝く荘厳さの妙から名付けられたという。氷結もしておらず、水流はわずかではあったが、確かにその水からは不思議な清らかさを感じた。
中区・白滝不動尊の「不動滝」
次に磯子駅の隣駅、根岸駅から高台へ抜けた場所に位置する白滝不動尊にあるという“不動滝”を見に行くことに。
隣町に移動し発見
ここから奥へ進むと長い石段がそびえる。その石段の左脇に不動滝。ご対面。
ここが不動滝
真下から
ひと筋の水流がどこか物静かに流れ落ちており、滝というより湧水が滴り落ちているという表現の方がしっくりくる。また、滴る水は氷結してはいなかった。
以前は高さ20メートル、幅5メートルもある市内で最も立派な滝だったようだが、前出の朝日不動滝と同じく、水源となる丘陵地帯の土地開発によって水流が減少してしまったようだ。
龍の口から水流
石段を登ると不動堂。そしてその脇にも水流があったが、こちらもやはり勢いのないものだった。しかし、間近で拝見した水流の清らさと水の透明度は素晴らしいと感じた。
戸塚区と旭区に移動し、人工的に整備されているという残りの2ヵ所を調査することに。