365日24時間勉強している人がいる!? 横浜市内の「24時間自習室」事情を徹底調査!
ココがキニナル!
南区浦舟町の交差点近くに「24時間 有料自習室」という看板が。どう使うの?/河合塾横浜校から道路を挟んで反対側のビルにスパイダーマンが。何の目的で作られた?(HAMA虎さん、はやぶささんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
南区の「24時間自習室 プラスサム」のほか2件をご紹介。スパイダーマンがいるビルの正体は「24時間自習室 アーウィン」で、「目印に」と設置された!
ライター:松宮 史佳
こだわりの「横浜 自習室 アーウィン」
インターネットで調べると、ホームページが充実している「横浜 自習室 アーウィン」を発見! 担当者に取材を申し込み、現地へと向かう。
詳細な情報が盛り込まれている「横浜 自習室 アーウィン」のホームページ
横浜駅から5分ほど歩き、岡野交差点近くにある「横浜 自習室 アーウィン」へ
ご担当者の小西悠介さんにお話を伺う
小西さんは神奈川区出身。都内の大学を卒業後、大学院へと進学。なんと、大学院に行くと同時に専門学校にも通っていたとか! 大学院卒業後は「会計事務所に勤務していた」という。当時、仕事を終えて税理士を目指し「24時間自習室で勉強していた」とのこと。その経験を生かし、趣味でやっていたフットサルチームの先輩とともに起業。2014(平成26)年8月に同自習室をオープンした。
ちなみに「女性探偵社アーウィンとは関係ない」
・・・お話を聞いていると税理士になるのは「ものすごく大変なんだろな」というのがわかる。「とにかく休みがなかった。今も休みはないですね」と小西さんは笑う。「すっごく負けず嫌い」と自らを分析する小西さん。「24時間自習室」で勉強していたころに、ライバルがいたのだそう。そのライバルは司法試験を目指す「(多分)30代の社会人男性」。小西さんが行くと、その男性はいつも勉強していたそうだ。男性のペンが動いていると「やってる! 負けない!」と刺激を受けていたらしい。
現在、小西さんは「横浜 自習室 アーウィン」の管理を行いながら、税理士を目指している。税理士の試験は「10年挑戦しても受からない人もいるほど難しい」らしい。勉強しながら「(自習室の)管理は大変では?」と尋ねる。すると毎日来ているが、常駐はしないので「時間が取られず勉強できる」そうだ。
勉強家でしっかりしている印象の小西さん
客層は弁護士や税理士、公認会計士などを目指す人や受験生など。男女比はほぼ半々。
席は27席あり、すべて指定
契約は月ごと。席とプランにより料金が異なる。24時間利用の「オールタイムプラン」は幅80cmのデスクの場合、1万4000円。105cmのデスクは1万6000円。「平日昼プラン(午前9時~午後6時半)」は80cmのデスクだと5000円。105cmのデスクは5500円。「平日夜プラン(午後6時半~翌午前9時・金曜日の夜と祝前日は0時まで)」と「土日祝プラン(土日祝前日)」は同じ料金で80cmのデスクは7000円。105cmのデスクは7500円。
ロッカーは月額500円で使用可能。保証金は1万円だが、席の破損などがなければ退会時に全額返却。退会したい場合は退会希望日1週間前までに連絡する。
「リラックスできるように」と入口でスリッパに履きかえる
全席カーテンで区切られている個室タイプ
デスクには目にやさしいグリーンの壁紙を使用
室内には、脳をリラックスさせるという「α波を発生させる」というBGMが流れており、勉強の効率を上げるための工夫がされている。音やにおいなどに配慮すれば「自席での飲食は可能」。うたた寝はOKだが、寝泊りは禁止。
デスクにはホワイトボードがついているのもナイス!
こだわりのつまった自習室を見学させていただき、感心した松宮。小西さんと別れ、最後の自習室へ!
ビルの外にはスパイダーマンがおり、利用者を見守っている
小西さんによると、スパイダーマンを設置した理由は「大家さんが目印にと設置した」そうだ。
横浜で一番歴史がある「i-desk (アイデスク)横浜有料自習室」
最後にJR横浜駅西口から徒歩3分。アクセス抜群な「i-desk 横浜有料自習室」を紹介する。
横浜駅西口から相鉄ムービルを通ると近道
自習室が入っているブライト横浜ビル
担当者の斉藤久恵さんを直撃!
「普段取材はほとんど受けない」という斉藤さん。しかし、今回は“はまれぽ”の趣旨に賛同いただき、取材を受けてくださることに。
斉藤さんは東京都豊島区出身。1年浪人した後、憧れていた早稲田大学商学部に入学。喫茶店などでは長居するのも「気まずい」。予備校の自習室は「1時間のみ」などの時間制限があった。そのため、浪人中は「勉強する場所に困っていた」。そこで実家近くの池袋にある24時間自習室で勉強していた、とのこと。
10年ほど前は都内でも「24時間自習室はほんどなかった」。池袋や代々木、高田馬場など、大手予備校がある場所しか「24時間自習室はなかった」らしい。つまり、「24時間自習室」は、ここ10年ほどで急成長したビジネスなのだろう。
「i-desk 横浜有料自習室」のホームページは見やすくて充実している
「早稲田では意識の高い人が多く、刺激を受けた」と斉藤さん。しかし、「まさか自分が起業するなんてまったく思わなかった」そうだ。卒業後、就職したが「帰るのはいつも午後11時か12時」という生活。これでは「ずっと働くのは無理だな」と思ったという。「長く環境に身を置きたい」との想いから資金を貯め、5年前の2009(平成21)年に1人で起業した。「i-desk 横浜有料自習室」は横浜で一番歴史がある。自習室の“先駆け的存在”だ。
「1人で起業するなんてすごい!」と言うと、「利用者の方にも助けられています」と謙遜する斉藤さん。とはいえ、掃除から利用者の方の対応まですべて1人でこなしているのは“やっぱりすごい!” 普段、常駐はしていないが「カードを忘れた」「見学したい」など利用者の方の対応は随時行っている。
「i-desk 横浜有料自習室」の特徴は、部屋が「静音ルーム」と「電卓ルーム」の2つに分かれていること。「静音ルーム」は30席。「電卓ルーム」は26席ある。
電卓を使用しない人向けの「静音ルーム」
公認会計士などを目指す人向けの「電卓ルーム」
契約は月ごとに行う。入会金は1000円。保証金は1万円だが、席の破損などがなければ退会時に返却される。
「静音ルーム」と「電卓ルーム」どちらも入口で靴を脱ぐ
料金は席とコースにより異なる。デスクは幅90cmと120cmの2種類。オールタイム(24時間)利用する場合、90cmデスクは1ヶ月で1万5000円。3ヶ月だと4万4000円。120cmデスクの場合は1ヶ月1万7000円。3ヶ月は5万円。料金は長いほど割引になる。「平日昼コースは(午前9時~午後6時半)」は1ヶ月5000円。「平日夜コース(午後6時半~翌9時・金曜日の夜と祝前日は0時まで)」と「土日祝コース(全日)」は1ヶ月7000円(以上は90cmデスクの料金)。120cmデスクの場合、500円がプラスされる。ロッカーは1ヶ月500円。
席はすべてカーテンで仕切られている「個室タイプ」
寝泊りは禁止だが、うたた寝はOK。ビルや室内には防犯カメラを設置しており、女性でも安心して利用できる。飲食は周囲に配慮すれば可能(においや音を発するものはNG)。
客層は「弁護士や税理士、公認会計士を目指す人」。ほかには予備校生や医療関係の資格を取る人も。利用者は「ホームページを見て来る人や口コミの人も多い」。アクセス抜群で営業年数が長いことから、「静音ルーム」と「電卓ルーム」どちらも「ほぼ満席(時期により空きアリ)」。男女比はほぼ半々。だが、管理人が女性だからか、ほかの自習室に比べて「(女性の)比率が高い」らしい。
席には荷物が置いてあり、稼働率の高さがうかがえる
「古文」という題名から推測すると、おそらく“受験生の席”だろう
若い女性が1人で起業して頑張っている姿に感銘した松宮。斉藤さんにお礼を言い、1階へ。
すると利用者らしき男性に「無理しないでね」と励ますビル清掃のおばちゃんの姿が! きっと、利用しているうちに「顔見知りになったんだろう」と推測。「24時間自習室が交流の場になっているんだな」と心が和んだ。
取材を終えて
今回初めて世の中には資格などを目指して「24時間猛勉強している人が存在する」と知り、衝撃を受けた。また、「空き店舗を生かしたい」「自身が勉強していたから」など、「24時間自習室」をオープンした背景がそれぞれあり、興味深かった!
「24時間自習室 プラスサム」
住所/横浜市南区浦舟町2-23 2階
電話/045-987-2525(月~金10時~17時)
HP/http://www.plus-sum.jp/
※取材後、諸事情により半年間の休業が決定。2015年4月より営業を再開するとのこと。
「横浜 自習室 アーウィン」
住所/横浜市西区岡野1-9-6第8Z西村ビル3B号室
電話/090-5804-9359
HP/http://www.jisyushitsu-synapse.com/
「i-desk (アイデスク)横浜有料自習室」
住所/横浜市南幸2-8-9ブライト横浜802
電話/080-3171-3435
HP/http://jisyushitsu.wix.com/yokoroku
浪人生さん
2020年04月30日 12時23分
アーウィンのオーナーはお世話になった自習室のすぐそばに自分の自習室作っちゃったそうです。こわっ
ushinさん
2017年11月26日 01時01分
まずは司法試験を目指すような方々に「うたた寝」の定義を示してもらおうか(笑)いびきは無条件でNGとして、静かにスヤスヤ寝ている場合、何時間以上だと「マジ寝」と看做されるのか気になってしょうがない。第一カーテン個室なんかになっている場合、うたた寝かマジ寝かのチェックは行われるのかも。実際の話、「寝泊まり可」なんて口が裂けても言えないわけで・・・宿泊施設の場合、さらに厳格な設備基準なんかがあるわけで、ネカフェやビデオボックスのナイトパックだって、建前は夜型な客が徹夜でネット見たりエロDVD見ている事になっている。覗いてみなきゃわからない点では、高野山奥の院の弘法大師か、シュレディンガーの猫みたいな話だけど。労務者風のおっさんが移動式クレーン資格取るために、毎日仕事帰りにやって来るが、大変な重労働で疲れていて机に向かうと睡魔に襲われ、爆睡で朝を迎えてしまいました、来る日も来る日も・・・はOK?
ホトリコさん
2014年10月15日 12時21分
さすがに24時間は無理でしたが、今では大したことない資格になりましたが、高校生の時に二級ボイラー取った時はまさに勉強が仕事とばかりに長時間、めちゃくちゃ集中して勉強してましたが、弟が、拾ってきた猫とそのどら息子たちが、面白がって(?)邪魔してましたね。だから意外なサービスだけど利用する人の気持ちがわかります。