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横浜観光周遊バス「あかいくつ」のサービス精神あふれる運転手さんに密着!

横浜観光周遊バス「あかいくつ」のサービス精神あふれる運転手さんに密着!

ココがキニナル!

ツイッターやブログで「オモシロイ」と評判のあかいくつ運転手Kさんがキニナル(山下公園のカモメさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

Kさんは異動していた。しかし「あかいくつ」には、サービス精神あふれる運転手さんがまだまだいる。ガイドのために努力を惜しまぬ姿勢から、横浜への熱い思いが伝わってきた。

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ライター:結城靖博

走る観光ガイドならではの苦肉の策
 
そうはいっても中華街では、さすがに人混みの多いメインの中華街大通りは通れない。北側の脇道・開港道(かいこうどう)をバスは走る。そんなとき、森さんのトークがそれを補う。中華街の歴史や、これからバスがくぐる中華街最大の牌楼(パイロウ)・「朝陽門」(ちょうようもん)のスケールの大きさなどについて。
 


脇道の開港道を通って中華街を抜ける

 


そして、チラッと右手に中華街大通りが見たえたとき・・・

 
「ハイ、こちら右手にメインストリートがございま~す!」と森さんが素早く声を発した。車内に笑いのさざ波が立つ。
 
横浜開港資料館に近づいたときも、そう。館内中庭にはペリー来航当時の絵の中にも描かれ、現在もまだ生き続けている有名な「たまくすの木」がある。でも、それは道路沿いからは一瞬しか見られない。
 


奥の中庭に束の間見える「たまくすの木」

 
すると森さんは、いよいよ近づくと「さぁ、一瞬でございますよ、見逃さないようにしてくださいね。ハイ、『たまくすの木』でーす!」と茶目っ気たっぷりに声を張り上げる。
もちろん「たまくすの木」はあっという間に見えなくなるのだが、乗客たちはクスクス笑って、それなりに楽しそう。
 
 

ガイド中のハプニングか裏技か!?


 
周遊ルートの過程には、時にはさほど特徴のない通りも当然ながら含まれる。
中華街を抜けて元町へ向かう本町通りを走る間、森さんは、ふと「皆さん、横浜市の花は何かご存知ですか?」と乗客に呼びかけた。
そして「昔、横浜からシアトルにバラを贈って・・・」と話しかけ、すぐに「あっ、失礼しました。ちょっと間違えました」と詫びる。
そこで車内にどっと爆笑が起きた。もしかしたら、わざとだったりして?
 
ほんとうは、関東大震災支援のお礼に横浜からシアトルに石灯籠を贈り、お返しにシアトルから数千本のバラの苗木が贈られた。それが横浜市とバラの関係の端緒だ。森さんはすぐにその旨訂正し、その後、いかにしてバラが横浜市花になったかをくわしく、かつわかりやすく解説していく。さらに、今向かっている「港の見える丘公園」がバラの名所であることに巧妙に話をつなげていった。
 
 

運転中に歌謡ショー!?


 
バスが元町へ続く谷戸橋(やとばし)に差しかかったころ、「昭和22年に平野愛子さんが歌いました『港が見える丘』という歌がございます」と森さんが唐突に話し出した。
 
実は森さんからは、事前にこんな話を聞いていた。「渋滞すると車内の空気がよどむ。そんなとき、歌を歌うこともあるんです」
かつて歌ったあとに女性客から「すごい!空気がガラッと変わっちゃったよ」と言われたこともあるという。持ち歌は『ブルー・ライト・ヨコハマ』『港が見える丘』『崎陽軒シウマイ弁当の歌』などなど。
 


「おっ、いよいよ歌謡ショーか!」と期待してカメラを向ける

 
だが、森さんの言葉はこう続いた。
「通常ですとここで平野愛子さんの歌をご紹介するのですが、本日一身上の都合により、歌のほうは勘弁させていただきます」
あらら、「一身上の都合」って、ひょっとして取材のせいかと思う。だが、理由はちがった。あとで横浜市営バスに確認すると、6月に起きた地下鉄ブルーラインの脱線事故以来、歌は自粛中とのこと。残念!
 
 
同乗取材中、とくに記憶に残る三大情報
 
その1
大さん橋客船ターミナルをUターンして開港広場の前に戻ると、森さんは、ペリー提督と江戸幕府との間で結ばれた日米和親条約と開港広場との関係をひとしきり解説したあと、「突然ですが、ミーハーなご案内を申し上げてよろしいでしょうか?」と言って、右手の店を紹介し始めた。
 


開港広場と道を隔てた向かいに建つレストラン「スカンディヤ」

 
「このお店、すごい老舗のレストランなんですよ。ちなみに、ユーミンが結婚するとき、初めて両家のご両親が集まってお話された場所だそうです」
へぇ~、そうなんだ。森さんは「だから何なのって言われると、つらいものがありますが」と続けるが、筆者としては正直言って、教科書に載っているぺリーと幕府の対面より、その話のほうが印象に残った。
 
その2
Cルートは港の見える丘公園で折り返した後、山下公園通り、大さん橋を巡って、赤レンガ倉庫へ戻る。
 


行きとは異なる角度から赤レンガ倉庫の眺望を楽しむ

 
ふたたび赤レンガ倉庫が見えてくると、森さんは2つの倉庫の特徴や広場で催されるさまざまなイベントについて紹介したあと、「ところで」という感じでこう続けた。
「私と同世代の方はご存知でしょうが、約30年前のまだ荒れ果てていた赤レンガ倉庫は、『あぶない刑事(デカ)』の撮影現場に、よ~く使われていた場所なんでございますよ」
その口調がなんともしみじみとしていて、いい味を出している。
 
その3
赤レンガ倉庫を過ぎると、正面に巨大な丸い歩道橋が姿を見せる。
 


巨大な歩道橋「新港サークルウォーク」

 
「前方に見えます歩道橋は一周225メートル。エレベーターが3ヶ所ありまして、たいへん人にやさしい歩道橋であります」と説明。だが話はそこで終わらず、「昨今、宝くじにも10億円という懸賞金がかかることもありますが、こちらの歩道橋も10億円のお値段がかかっておりまして、たいへんお高い歩道橋でもあります。ぜひ一度、お上がりくださいませ」と続けた。
優しくてお高い歩道橋・・・、この特殊な形状をした歩道橋が、なんだか今までとはちがった目で見えてくる感を抱く。
 
歩道橋を右折すると、行きに通った新港ふ頭の建設中複合施設やマリン&ウォークヨコハマの「天使の羽」について繰り返し解説し、赤レンガ倉庫のバス停に舞い戻る。
その後は行きと同じコースを辿って桜木町駅へ。森さんのガイドは「天使の羽」までで終了となった。
 


11時20分、「桜木町駅前」に到着。所要時間1時間。「森さん、お疲れ様です!」

 
 
「あかいくつ」の運転手さんの日頃の努力
 
「あかいくつ」の運転手、森光男さんには、同乗取材前に横浜市営バス本牧営業所でお話を伺っていた。
 


営業所の会議室で、にこやかに出迎えてくれた森さん

 
森さんに、乗客とのコミュニケーションを大切にするきっかけについて尋ねると、「それは最初にあかいくつの乗務に就いたときです」とのこと。
うっかり定刻3分前に出発しかけて、すぐまた元の位置にバックすると、お客さんから「このバスは後ろ向きに走るのかい?」と皮肉を言われた。そのとき思わず「すいません。今日初めて皆さんとお会いして、つい興奮してバスを出してしまいました」と返したそうだ。すると車内に大爆笑が起こり、以来、運転しながらたわいない雑談ができるようになったという。
 
かく言う森さんは、観光スポット周遊バスの運転手としての勉強も怠らない。横浜の情報は、新しいものはわが「はまれぽ.com」などから、古いものは廃刊した横浜市広報誌『市民グラフヨコハマ』などを古本屋で探すそうだ。
また、はとバスに乗ってトークを研究したり、英会話を習ったり、「横浜の恥にならないように努めています」と言う。
 
ちょっと面白いエピソードも伺った。
実は森さん、トイレが近いそうだ。あかいくつの運転中に用を足しに行くこともあるとか。トイレ・ポイントは数ヶ所あり、その一つが「元町入口」バス停そばの公衆トイレ。
 


赤い丸で囲ったところが「そこ」

 
森さんが、お話の中で強調されたことがある。
「疲れているときは運転に集中して音声ガイダンスに頼ることもあるし、干渉されたくなさそうな若いカップルだけが乗っていれば、あえて話をしないときもあります。いつも同じというわけではなく、状況に応じて対応しているんです」
そして、「現在、あかいくつの運転手は20人。その全員がそれぞれの個性を発揮して活躍しています」とのことだ。
 
 

取材を終えて


 
日帰りバスツアーが好きな筆者が思うに、バスガイドは観光スポットについてのオフィシャルな解説以上に、ちょっとしたこぼれ話が不思議に印象に残る。それをいかにさりげなく織り込むかが腕の見せ所か。森さんの同乗取材であらためてそう感じた。
 
しかし、あれだけの情報を頭にインプットするのは並み大抵の努力ではないだろう。観光周遊バスという特殊な業務に就く者のプライドと、生粋のハマっ子としての横浜への熱い思いが、控えめな態度の裡から伝わってきた。
 
 
-終わり-
 
 
取材協力
横浜市交通局
本社所在地/横浜市西区花咲町6-145 横浜花咲ビル6・7・10階
https://www.city.yokohama.lg.jp/kotsu/

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