上星川のマンション「ルネ上星川」の中は、どうなっているの?
ココがキニナル!
上星川駅前のマンション「ルネ上星川」がかっこよすぎます。エスカレーターや渡り廊下など、内部がどうなっているか見てみたいです。(ときさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
迷いそうなほど複雑でした!斜めに上がるのは、エスカレーターではなくエレベーターでした。
ライター:吉岡 まちこ
どうやって動いているのだろう?
エレベーターが動くと、壁沿いのワイヤーみたいな物がスルスル伸びるのに目が行く。
エレベーターの動きと一緒に、カーテンのように伸び、降りると縮む
別の日にエレベーターのメンテナンスの方に聞いたところ、これは最上階の機械室とつながっている電気のケーブルだそうだ。
引っぱり上げるワイヤーじゃないとすると、どうやって動いているの?
「縦に動く普通のエレベーターは箱の裏側に“釣り合いおもり”が上下しているんですが、斜行エレベーターでは、おもりはレールの下を通っているんです」という解説。エレベーターのしくみがなかなか理解できない筆者に、管理室の方も加わりみんなでわぃわぃ説明してくださる。
下の写真に見える青いタイヤで走る木の板がおもりというわけ。箱根のケーブルカーがちょうど真ん中で、上行きと下行きがすれ違うことでバランスをとっているのと同じだと聞いて、納得。
レールの下を通るおもりと、ちょうど真ん中ですれ違う瞬間!
エレベーターを降り、ここからがさらに驚き
最上階に着いた。とりあえず出る方向は一つしかないので、ついて行ってみることに。
するとなんと! ふつうに外に出てしまったでは。
最上階は自然がいっぱい。舗装された小路や桜の並木もあって、まるで町の中
下の国道から、エレベーターで直行だと1分45秒。そこは鳥のさえずる別世界だった。
マンションの提供公園がすぐ横に2つもあるが、防犯上の理由で今は行き来できなくなっている。つまりここで行き止まり。
それにしてもこの贅沢な眺め…! ここで見る花火大会は住民だけの特権だ
最上階から見おろす建物の美しさも、すごい。日本じゃないみたい。
ちょっと視線を上に向けるとエーゲ海が見えそう…
ぁぁ違うやっぱり日本だった。でもすごい眺望だ
トルコのカッパドキアにある洞窟ホテルみたいに、横穴のアーチの奥に玄関扉がある。
質問にもあったように、上の写真で階段上を横切っているものが“渡り廊下”みたいに横断して見えるが、実は部屋が飛び出しているデザインだった。
広いベランダを持つ部屋も多そうだが、こんなに広いらしい。
ここに家を建てちゃいけないのかな。もちろんいけません
(写真提供/「横浜空間」の過去物件より)
各階でパブリックの部分を歩いてみると、いろんな表情を見せ、同じ光景がない。
素敵な一角がいっぱいあるがプライバシーの問題上、このくらいが限界なのが残念。
まるで迷路。本当にエキゾチックだ。エレベーターの下をくぐるトンネルだ
よく見ると部屋のデザインが何通りもある。設計者には本当に感服してしまう
取材を終えて
ルネ上星川ができたのは約25年前。この凝りに凝ったデザインは、まさにバブルの申し子だ。
完成当時、建築雑誌『新建築』でも採り上げられ、建築学会でも随分評判になったそうだ。
丸24年たってもポピュラーなタイプで2,500万円はなかなか下らず、今でも「ルネ上星川はあいていませんか?」という問い合わせが不動産会社にあるくらい。年に数回、売りが出るようなので興味ある方は不動産会社に聞いてみるといいだろう。
こうした丘の傾斜をそのまま利用した建築物は、今では緑地保全の観点から横浜市は推奨していない。
斜行のエレベーターも今は製造されていないそうだ。
平地にすれば膨大な戸数になる所をあえて斜めにし、しかも入り組んだ複雑なデザインを完成させた。こんな贅沢なマンションはもう建つことはないだろうなと感じた。
― 終わり ―
bubukaさん
2020年03月19日 00時32分
似たようなマンションに宅配のバイトの時に訪問しましたが部屋の場所がわからずホントに大変な思いをしたことがあります。
ポスポスさん
2013年11月27日 13時45分
私はこのような階段状マンションが大好きで間取り図が大好きな間取りストです。間取りストから見てもとても興味の尽きないマンションです。時々この前の道の16号を通りますがその都度ちらちら横眼で見ては『美しい~』と感動しています。そしてこの記事!!仕事柄いろんなマンションにお邪魔しますがここに行くことはないだろうとあきらめていましたが・・!すごいですね~、ほんと美しい。でも・・よく見ると近所の窓がすぐ目の前だったり・・してますね。でも、すばらしい!いいもの見せていただきました。ありがとうございます。
ushinさん
2013年03月13日 15時46分
「ちょっと視線を上に向けるとエーゲ海が見えそう…」まさに!そう思う。