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150年の伝統をもつ「横浜クラシック家具」について教えて!

ココがキニナル!

横浜クラシック家具というものを最近知りました。職人の手作りによる上質で気品ある横浜の工芸品らしいです。横浜にブランド家具があるなんて知らなかったのでとても気になります。(だいさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

横浜クラシック家具とは横浜に伝えられた伝統的な洋家具のこと。現代に継承する代表的な企業に株式会社ダニエルがある。

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ライター:松崎 辰彦

何代にもわたって使える横浜クラシック家具



家具にはいろいろな作り方がある。ダニエルのように無垢材を使っているものもあれば、木を張り合わせた合板を使用したものもある。合板が悪いというわけではなく、大切なのはその家具がどういうものか理解しているかどうかですと咲寿氏はいう。

「合板を使ったものが悪いというわけでは決してありません。ほんの一時期だけ、何年間か使うだけの家具だから安いものでいいという選択も当然あります。ただ、大切なのはそのものの価値を本当に理解しているかどうかです」

木の組み合わせ方にも、木自体に溝を作って組み合わせるやり方もあれば、突起物をつけて二つの木を装着するやり方もある。ダニエルは木に溝を作り、しっかり組み合わせるやり方をとっていて、そのために何十年もガタつかず、長期間の使用が可能であるという。
 


 

木に切り込みを入れて組み合わせる。堅牢な家具の基本


「使用しているのは北海道のカバザクラです。2年間以上時間をかけて乾燥させ、木が安定してから加工します」
木組みの工房も見せてもらったが、あらゆる道具がそろい、迫力のある部屋だった。
 


 

さまざまな道具がある


職人の天野髙光氏はいう。
「ここは『ダボ構造』(突起物で装着するやり方)ではなく、材を削って凸状にした“ホゾ”と、それを入れる凹状の穴である“ホゾ穴”を使って、木を直接組み合わせる『ホゾ構造』で家具を作ります。こういうしっかりしたやり方をやらせてくれるから、私もここに長くいるんです(笑)」
 


ダボ構造。突起は外付け
 

ホゾとホゾ穴。差し込むことで強固な構造になる


私のような職人はもう少なくなりました、と天野氏。15歳でこの道に入り、もう60年ほどになるそうである。現在はダニエルで主催している「家具の学校」の講師もしている。
 


天野髙光氏。この道60年のベテラン


咲寿氏はいう。
「『家具の学校』では家具製作を体験していただくことで、本物の家具とはどういうものかを一般の方に理解していただいています。大量生産で作る家具が偽物であるとはいいませんが、そうしたものではない別の家具もあるということをわかってほしいと思います」
 


 

 

 

「家具の学校」。趣味の延長の人もいればプロ指向の人も
(画像提供:株式会社ダニエル)


本物は長持ちするものです、とも。
「手作り家具は、やはり高くもありますが、何代にもわたって使えるものです。私たちはオーダーメイドでのご注文も承っています。いろいろお店を回ってもご希望の商品がない場合、最後にこちらにこられる方が多くおられます」

何代にもわたって使用できる横浜クラシック家具。椅子一つ、テーブル一つにしても存在感が違うようである。



取材を終えて



「日本人が椅子とテーブルで生活するようになったのは、東京オリンピックの後からです」咲寿氏にいわれて、たしかにそのような気もした。つまり西洋家具が浸透したのも、その後の時代ということか。
家具工房も拝見したが、さまざまな道具があり、まずミニチュアを作って強度などを確認するといった話が興味深かった。
 


ミニチュアの家具で強度を試したりする


家具には家族の思いが込められており、捨てるに捨てられないものもあるに違いない。横浜クラシック家具は修理できる家具であり、思い出を大切にする家具である。
大量生産品にはない職人技の精髄が、横浜クラシック家具にはあるようである。


―終わり―


<取材協力>
株式会社ダニエル http://www.daniel.co.jp/
 

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  • 就活中にハローワークとアパートの間にある工場が、そんなに凄い会社の工場とは思ってもいませんでしたが、またもやキニナルは、はまれぽさんに先手を取られていました。前の方々のコメントにある竹中家具も記事にして欲しいです。

  • 横浜家具という事での紹介なら竹中を取材しないと。以前は元町の裏道に工房を持ち、職人が多くの家具を作っていました。カンナで削り出す手法は日本独特でエッジの立った曲線を作れるのは開港当時は日本だけ。それだけに横浜家具は世界に通じる立派なブランドでした。竹中とダニエルは現存する手作り家具屋として2トップ。そして芝山漆器や象眼の技法なども家具のアクセントに使うなど、注文家具は恐ろしいまでのクオリティです。竹中の工房を卒業して県内で手作り家具を作っている作家が、元町の飲食店の看板を作ったり・・と横浜の文化の継承もまだ続いていますが、失われていく伝統技能が数多くあるうちに取材されてみてはいかがでしょう?

  • ダニエルさんもいいですが、山手西洋館に家具を納めているという竹中さんの家具も気になります。潜入をお願いします。

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