中華街の甘栗販売、現在の対策状況は?
ココがキニナル!
中華街で相変わらず多い甘栗販売の試食。以前に比べて強引な押し売りはなくなってきた感じはしますが、何か対策を取っているのでしょうか?(ポマードさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
中華街発展会の活動で以前のように強引な甘栗販売は激減。甘栗を安心して購入できる「優良推奨店制度」や甘栗販売の講習会なども実施している。
ライター:吉澤 由美子
特に懸念される衛生面の問題とは
甘栗販売屋台は、お店の敷地であれば私有地ということで特別な許可なく営業が可能だ。
押し売り行為がかなり減ってきたことから、個人的には甘栗の試食と販売は中華街名物として楽しんでもいいような気がしていたが、実はまだ大きな問題が残っていた。
それは、中華街発展会が特に懸念している、衛生面の問題。具体的には、売り手が素手で栗の皮を上半分だけむき、通行人に渡す試食だ。
確かに試食は素手で扱っている店が圧倒的に多かった
直接、口に入れるものを素手で扱うことは、腸管出血性大腸菌O157や、非細菌性急性胃腸炎を引き起こすノロウィルスなどの感染源になる可能性がある。
中華街発展会では衛生面に関して、責任者の講習会を行うなど細心の注意を払ってそうした病気の感染源にならないように努めている。
そんな中で、素手で扱う甘栗試食が元となって病気に感染したとなれば、中華街全体が大きなダメージを受けることになる。
こうした衛生面の懸念を払拭し、今なお届く苦情をゼロに近づけるため、2011年10月、中華街発展会が主催して、甘栗販売店のオーナーと販売員、行政を含めた「栗の販売マナー講習会」を開催。
講習会の様子※画像提供:横浜中華街発展会協同組合
講習会での話し合いから、研修会が定期的に行われることとなり、2012年4月には高品質な甘栗を安心して購入できる、甘栗販売の「優良推奨店制度」がスタート。
審査基準は、「袋に販売元と連絡先が明記されている」「袋に入っている甘栗のグラム数が表記されており、店舗にハカリが置いてある」「栗を扱う際に手袋を使用し、衛生管理に留意している」「販売ブースに店名が掲示してある」という内容。
審査基準を全てクリアすれば優良推奨店に認定される。
中華街発展会に加入していなくても、審査基準を全てクリアすれば優良推奨店に認定される。
この優良推奨店にはブースに「優良推奨プレート」が掲示されており、ひと目でわかるようになっている。
手袋をした手で甘栗を持つ、優良推奨店の販売員さん
現在35店舗ほどある甘栗販売店の中で、審査基準をクリアして優良推奨店に認定されたのは、聘珍大甘栗4店舗と中国貿易公司中華街本店の計5店舗。
優良推奨店の袋には、店名が入っている。価格ごとのグラム数も明記
優良推奨店は、保管や品質管理などもきちんと行っている。以前、記事で紹介した、袋の下に固くてまずい栗が入っているなどの問題もないので、その意味でも安心とのこと。
なお、「袋に販売元と連絡先が明記されている」という基準については、発展会で中区保健所に指導を求めたが、これまでに食中毒などの事例がないため及び腰なのだとか。
取材を終えて
優良推奨店以外で甘栗販売をしている人も、大半は愛想がよくフレンドリー。そして、「買わない」と伝えればみなあっさり離れていく。
試食甘栗の可食部分には触れないように持つという配慮も見られた
「手袋はしないの?」と聞くと「手を何回も洗って消毒してるから、とてもキレイ。衛生には気を使ってる」と言葉を探しながら懸命に答えてくれた女性もいた。
石河さんは、「素手で差し出された試食はおすすめできませんが、もし食べたとしても買う気にならなかったらきちんと断れば大丈夫。『あとで』というような曖昧な返事は期待させてしまうので避けてください」と教えてくれた。
衛生面と品質に関して、中華街が甘栗販売の優良推奨店を認定し、売り場にその証をわかりやすく表示しているのは誰もが安心して中華街を楽しむための措置。
外食産業は最近、どこでも衛生面にかなり留意して食品を扱っているので、受け取る方も無頓着になりがちだが、健康な成人であれば特に問題がなくても、幼い子どもや高齢者、体調が優れないなど免疫が弱い場合は感染のリスクが上がる。
大多数の人に問題がなくても、感染者が1人でも出ればその影響が計り知れないことを考えると、優良推奨店制度は消費者にとって安心の指針である以上に、今後の中華街にとって重要なものなのだと思った。
― 終わり―
横浜中華街 公式サイト
http://www.chinatown.or.jp/
横浜中華街 「甘栗」優良推奨店制度 マップあり
http://www.chinatown.or.jp/fact/column/amaguri
ジョンソンさん
2016年09月09日 12時58分
クリちゃんを指でクリクリクリクリしたやつを素手で渡してる売り子たくさんいたね。ぼくは買うときは必ず手袋の店で買うことにしている。しかし全く初めて中華街に来る人もいるので、なんどでもこういう記事を掲載したほうがいいです。自分が四年前に見たからっていう個人の意見もあるけど、初めて見る人もたくさんいるはずだから。
picoさん
2016年09月09日 00時34分
TOP画面では「NEW」で、2016年9月8日となっているのに、中を見ると(※この記事は2012年8月3日に掲載したものの再掲載です)となっている・・・。最近こういう記事が多くて、なんだか騙されたみたいで、あまり良い気分はしない。情報サイトで4年以上前の記事を平然と「NEW」と掲載する神経を疑ってしまう。古くても必要と思われる記事の再掲載なら、堂々とTOPに「NEW」じゃなくて「再掲載」と表示して欲しい。内容としては興味の持てる記事なので、4年経ってその後どうなっているの??編集部の更なる奮起を期待します。
福三さん
2016年09月08日 21時49分
華僑の人達でなく福建からの流れ者が中華街を荒らしています。昔は栗、今は食べ放題など。華僑の友人が悩んでました。福富町同様にいい加減に取り締まれ神奈川県警。