グリーンラインとブルーラインはなんで直通にしないの?
ココがキニナル!
ブルーラインとグリーンラインは両方とも市営なのに、なぜ直通運転可能な設計にしなかったのかが気になります。直通運転があった方が便利だと思います。調査をお願いします。(enさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
グリーンラインは「郊外の拠点を結ぶ環状鉄道の一部」という位置付けで独立した運行形態に。他路線とは乗り継ぎの利便性を確保し円滑化を図っている。
ライター:沢村 友美
リニアモーター式が採用された理由
そもそもGLが独立した路線としてつくられたからという以外に、リニアモーターが採用された理由はほかにもいくつか挙げることができる。
GL開通前ではあるが2001(平成13)年に発行された「横浜市営交通八十年史」の記載内容によると、リニアモーターを採用した最大の理由は「建設コストを低減するため」とのこと。
中央図書館で閲覧可能な「横浜市営交通八十年史」
リニアモーターは車両の低床化に有利であり、中量輸送路線として車両を小型化するなどの条件と組み合わせれば、トンネル掘削などにかかる費用を大幅に軽減することができるそう。
リニアモーター式のGLは車両サイズがコンパクト
また「急勾配を走らせるには、性質上、リニアモーターのほうが適しているんです」と谷畑さん。
横浜市の地形は、丘陵地と沖積低地とが複雑に入り組み、起伏が著しいという特徴を持つ。
GL路線においても同様で、「全長13.1kmの中で、最も高い地点と低い地点とでは約77mもの高低差が生じています。丘陵地と谷部とを移動するため、最大58パーミル(※)の急勾配でも運行が可能となるよう、リニアモーター駆動を採用しました」。
※鉄道路線の勾配表記で用いられる1000分の1を1とする単位。58パーミルなら水平1000mで58m上るということ
BLで走行できるのは最大35パーミルだが、リニアモーターなら限界は60パーミルなのだそう。
リニアモーターは急勾配に強いという特性がある
利便性低下への対策は?
GLを独立した路線とすることが利便性の低下につながるのではないか、という懸念の声は当然のごとく建設前からあちこちで上がっていた。
これについては前出の「横浜市営交通八十年史」でも触れられており、「乗り換えしやすい駅施設の点でカバーしていく」とされている。
実際、センター北駅とセンター南駅ではBLとの乗り換えは、改札を出ることなくホームを移動するだけの「ラッチ内乗換」が可能になっている。
GLとBLの両方が乗り入れるセンター北駅
またJR横浜線との接続がある中山駅や、東急線との接続がある日吉駅では、それぞれ構内に連絡口を設置し、スムーズに乗換ができるよう工夫されている。
取材を終えて
新しく鉄道をつくる際には、利便性の面だけでなく、将来性、予算、地理、技術などさまざまな方面から総合的に検証していく必要があるということがよく分かった。
横浜環状鉄道計画の先駆けとして導入されたGLが、このまま浮いた存在となって終わることがないよう、整備の拡充に期待したい。
―終わり―
ぴろーりんさん
2021年09月06日 20時47分
> dojaneさん マジレスすると、2号線は昭和41年に計画された、神奈川新町~横浜~屏風ヶ浦の路線です。もちろん、完全に平行となる京急の輸送力補完が目的だったそうです(銀座線に対する半蔵門線に近い役割だったのかもしれません)。その後、京急が輸送力を大幅に増強したことで、建設不要になったため計画廃止になったようです。
まるーべりさん
2018年11月25日 16時24分
リニアモーター地下鉄は建設費が安い。
yantyaさん
2017年02月24日 03時16分
4-2.4号線建設費と運営(1)4号線の建設4号線は「リニア方式」による建設が進められているが、1・3号線は既に「第三軌条方式」で運行されており、結果として市営地下鉄に2つの方式が導入されることとなる。本来ならば運営上の無駄を生じさせないために、4号線は「第三軌条方式」で建設されるべきであり、「リニア方式」で建設することは誤りであったと当委員会は指摘せざるを得ない。また、4号線は多くの需要が見込めず、投下資本の回収が困難と推定されることから、①現行計画通り事業継続(全線開業)、②現行計画を見直し日吉~港北ニュータウン間の部分開業、③全線の建設を中止、について検討し、合理的かつ事業採算性の高い計画を選定すべきであった。http://www.city.yokohama.lg.jp/seisaku/seisaku/koutsu-arikata/s-toshin.pdf より抜粋