構内を散歩しながら学生さんたちにインタビュー

横浜国立大学のキャンパスは一般市民に開放されていて、近隣の小中学校の通学路にも指定されている。構内には認可保育所もあり、さらに一般市民向けの「YNUお散歩マップ」というガイドブックまで作成されている（YNUは、Yokohama National University の略称）。
　

YNUお散歩マップ。おすすめの順路や施設が紹介されている
　

緑豊かで広大な大学構内の散歩はとても気持ちいい
　

国際学術交流を積極的に行う同大学の留学生は861名（2012年5月現在）
　

ノーベル平和賞受賞のワンガリ・マータイさんが植樹した記念樹があった

ワンガリ・マータイさんは、日本語の「もったいない」こそが資源の有効活用を表す言葉だとして「MOTTAINAI」をを国際語として広めようという提唱を行った人でもある。
　

教育人間科学部2年生の、カオルさん、チアキさん、トッポさん

中央図書館前で出会った3人は、「社会、国際、芸術など、オールラウンドで自由に授業をセレクトして学べるところがこの大学の魅力」「ほかの国立大学にはこのような学部があまりないんです」と横浜国立大学の特長を教えてくれた。

3人とも西日本出身で、横浜の魅力も大学を選ぶ選択肢のひとつだったそう。その後、少し小さな声で、「でも、この辺（大学周辺）は、イメージとちょっと違いました・・・」といたずらっぽい笑顔になった。

野外音楽堂のような中央広場で大道芸サークルの勧誘をしていた2人は、経済学部の3年生と経営学部の2年生。子ども会や老人ホームで大道芸を披露しているそう。
　

2人で行うジャグリングを見せてくれた髙島君と水谷君

横浜国立大学のパンフレットには、公式略称を「横浜国大」と「YNU」、呼称として使用できるものとして「横国」を定めているとあったので、大学名の略称について聞いてみた。

「大体、入学して半年くらい経つとここの学生は『国大（コクダイ）』と言うようになります。ただ、帰省した時などは通じないので、『横国（ヨココク）』と言います」とのこと。

そして中央広場の舞台に近いあたりで、ピカピカの1年生5人組に出会った。
　

理工学部の1年生5人

横浜国立大学は県内の学生が少なく、80%が県外の出身だと広報の方から聞いていたが、この5人もやはり県外から横浜へやってきたそう。

この大学を選んだ理由は、「関東に出たかったけど、東京はなんとなく嫌だった。横浜は国際性が豊かでイメージも良かった」と答えてくれた。

横浜のイメージがいいことが、今もこうして学生を集めているのだ。

取材を終えて

創立当時、横浜国立大学は神奈川よりも横浜という地名を重んじ、「横浜大学」という名称を希望したが、3校で競合したため「国立」という文字を入れたということだった。ちなみに、大学名に「国立（こくりつ）」という名称が付くのは日本で横浜国立大学だけだ。

横浜国立大学は、教育人間科学部・経済学部・経営学部・理工学部とすべての学部が同じキャンパスにある。そこで、例えば理工学部でも経営学部の授業を受けることができて、単位も取得できる。

横浜国立大学の卒業生には、三井物産の現社長など、上場企業の役員といった先導的な立場に就いている方が多いとのことだが、このように学部を横断した履修ができ、幅広い交友関係を築ける事が卒業後に役立っているのかもしれない。
　

学生の憩いの場、中央広場

最後に、広報・渉外室の大澤室長から横浜国立大学を目指す中高生へのメッセージをいただいた。
「好奇心を持って欲しい。学問は好奇心を持って自主的に学ぶことで身につく。好奇心がすべての源です」


― 終わり―


※横浜国立大学構内画像は、特別な許可をいただいて撮影したものです。

◆横浜国立大学
所在地／横浜市保土ケ谷区常盤台79番
代表電話番号／045-339-3014

横浜国立大学　公式サイト
http://www.ynu.ac.jp/

横浜国立大学　お散歩マップ
http://www.ynu.ac.jp/hus/koho/9291/detail.html

横浜国立大学　YNUミュージアム
http://www.ynu.ac.jp/about/center/museum/

横浜国立大学　公開講座やサイエンスカフェのご案内
http://www.ynu.ac.jp/society/lifelong/