検索ボタン

検索

横浜のキニナル情報が見つかる! はまれぽ.com

  • 36年ぶりに完全復活「横浜銀蝿 40th」。オリジナルメンバーで再結成!
  • 神奈川県内の横浜家系ラーメン店がどこにあるか地図からすぐわかる!横浜の観光情報「よこはまっぷ」
  • イベント開催、店舗オープン、新商品発売などリリース情報を配信したい方へ
  • はまれぽ.comにあなたのお店・会社を無料で掲載しませんか?

有隣堂が「10色のブックカバー」にこだわる理由とは?

ココがキニナル!

エコバッグの普及の時代に有隣堂が「10色のブックカバー」にこだわる理由がキニナル(スさん)/有隣堂では大きい本にカバーをかけてくれます。これは有隣堂ならではのこだわりなんでしょうか?(ハムエッグさん)

はまれぽ調査結果!

営業戦略であると同時に、レジでの会話を通してお客様とのコミュニケーションを演出する狙いも。大きな本にもかけるのは、純粋に書籍の保護のため。

  • LINE
  • はてな

ライター:松崎 辰彦

書店に行こう 本を手にとろう



「カバーで使用されているのはゴールデンリバーという皮しぼ模様の厚手の紙です」と飯沼さん。“皮しぼ模様”とは聞き慣れない言葉だが、皮革製品の表面のしわ模様を指す言葉であるとのこと。

そんなカバー表面をつぶさに眺めると、「実用新案登録 第3054544号」の文字がある。実用新案登録、とはまた意外だが、このカバーにどのような創意工夫があるのだろう?
 


「実用新案登録」の文字が見える


「それまで本にカバーをかけるときには、やわらかい包装紙を使って表紙を覆っていました。この作業は熟練を必要としていましたが、ゴールデンリバーを使用してあらかじめ折を入れることで、カバーをかける作業の軽減が実現し、お客様をお待たせする時間の削減になりました」

──カバーにあらかじめ折返し部分を設けておくことで作業が軽減化されたということのようだが、それが実用新案とは少々驚きである。「コロンブスの卵」というものか。
 


 

 

 

わずか数秒でカバーをかける


出版業界には近年電子書籍が出現し、紙の雑誌・書籍の中で存在感を増している。のみならず書籍を買うにしても、書店に足を運ばずインターネットで注文する人が増えてきた。

こうした中で、インターネットにはない書店のよさ、電子書籍と比較したときに浮かび上がる紙の書籍の存在意義を、聞いてみた。

「インターネットでは買おうとする本にしかアクセスできませんが、書店に足を運べばその本と同じテーマを扱ったほかの本も目に入ります。そして、自分がそれまで興味を持っていなかった分野の本にも出会うことができて、そこから思いがけない関心が湧いたりします」
 


書店は知識の宝庫である


やはり書物は、自身の目で見て、手で触れて選びたいものである。

「本は実際に対面しないとわからないものです。電子書籍も結構ですが、読書とは本来手で触って、紙の匂いを嗅いで、そして本の重さを感じて行うものだと思います。
有隣堂のカバーもいろいろご意見があると思いますが、そうした観点から考えていただければ幸いです」
 


レジの中にカバーが用意されている


店員さんから声をかけてもらって、自分で選べる有隣堂の文庫カラーカバー。本の存在感というものを考えるきっかけとして捉えても、いいのではないか。



取材を終えて



インターネットや電子書籍の出現で、出版業界も書店業界も生き残るためさまざまな工夫を重ねている。そうした中で有隣堂の文庫カラーカバーは、手から手に書物が渡される温かみを感じさせる。

クリック一つで本が買える便利な時代になったが、しかし“町の本屋さん”は本好きには夢のつまった場所である。新たな知識に出会える心踊る空間である。

カラフルなカバーをかけられた文庫本には、えも言われぬ品格がある。エコの観点から意見もあろうが、書店ならではのサービスとして、楽しみたい。


─終わり─


取材協力 有隣堂
http://www.yurindo.co.jp/corporate/
※有隣堂の文庫カラーカバーは販売もしている。10枚1組で157円(税込み)。
本の形に折られる前のカバーが手にできる。
 

この記事どうだった?

  • LINE
  • はてな
コメントする
  • 横浜駅のルミネには、ここ限定の桜色(通常のピンクと比べると大分落ち着いた色)のカバーがあり、とても気に入っています。ジョイナスの有隣堂よりお店の規模は小さいのですが、あえてこちらを利用しています。

  • 昔有隣堂でバイトしてました。この記事では文庫本のカラーカバーに触れてますが、大判書籍に「ブックカバーにカバーをつける」書店ってこの辺では有隣堂だけな気がします。(他にもあるかもしれませんが)他は自社カバーをつける時はそのまま本に巻きつけるだけですが、有隣堂は一旦ブックカバーを外して織り込むんです。(説明解りづらくてすみません)「これをしてくれるから有隣堂で買う」と言う人も結構居ましたね。ちなみに、ブックカバーのない本(洋書など)にも有隣堂は言えばやってくれます。カバーに並々ならない情熱を注いでるのが有隣堂の特徴です。

  • 有隣堂のカバー、子供のころから何十年も大好きです。ジャンルごとに違うカラーにして(近代文学、現代文学、娯楽等)背表紙にアルファベットのスタンプで著者名を押したりして、統一感があって可愛い本棚にするのが楽しい。カバー選びも、書籍のネット購入ではできない楽しみ。

もっと見る

おすすめ記事

藤棚町にある「第七有隣堂」、有隣堂からのれん分けされた経緯は

横浜駅から20分の場所で非日常を満喫。家族旅行やみなとみらいの観光にオススメな、横浜唯一の料理旅館

  • PR

伊勢佐木町には古書店が多いの?

受験対策はテスト対策にあらず。点数より、知ることへの興味を伸ばす「啓進塾 金沢文庫校」

  • PR

「歌姫」May J.さんも! クイーンズスクエア横浜で行われた、きらめく「キューピッドツリー」点灯式の様子をレポート!

【スタッフも募集中】「東宝タクシー」の新しい取り組みがすごすぎる!鶴見の名所巡りをしながら聞いてきた

  • PR

空襲で焼失したという横浜最後の歌舞伎専用劇場「横浜歌舞伎座」の軌跡とは?

ズバリの鑑定結果に思わず絶句。横浜元町のタロット占いで仕事や恋愛を占った結果・・・

  • PR

こんな記事も読まれてます

走行日は非公開、相鉄線のレアな「幸せの黄色い電車」とは?

【プレイバック】はまれぽライブラリー(2012年2月12日~2月18日)

【編集部厳選】そーだ! 秋だ! 旅たび旅!

上郷森の家周辺は秘境に含まれるの?

自然とローカルアトラクション満載の住みやすい街、はま旅Vol.110「都筑ふれあいの丘」編

【編集部厳選】4月29日は昭和の日! 味わい深い昭和スポットたち

山手の味わいある建物の正体は? 熟練の技をもつ、染み抜き「杉本家」の職人に密着レポート!

「歌姫」May J.さんも! クイーンズスクエア横浜で行われた、きらめく「キューピッドツリー」点灯式の様子をレポート!

新着記事