神奈川県庁の港側にある建物の屋上のキレイな生垣は何なの?
ココがキニナル!
神奈川県庁の港側にある倉庫のような建物の屋上の生垣がキレイに剪定されています。屋上緑化と聞きましたが本当でしょうか?あのカタチに何か意味があるのでしょうか?(orcaさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
「県有施設緑化事業」の一環としてスタートしたもので、屋上緑化の試みのひとつ。タイトルは「波」で、無限の広がりを表現している。
ライター:一藁 雅之
続いて6Fの屋上へ
冒頭の写真で青枠に囲った部分、本庁舎6Fの屋上にも案内していただいた。ここも緑化の規模は少ないものの、訪れた人のリラックススペースとなっている。
こちらの緑化庭園は2004(平成16)年に神奈川県造園業協会から寄贈
造園業協会の30周年を記念に県庁へ贈られたそうだ
こちらのコンセプトは「草地の原風景を再現し、植物が創りだす五感―光・音・香り等―を来場者に感じとっていただけるスポットを提供する」とのこと。
贈呈式では、松沢成文知事(当時)から「良い帽子は、夏は涼しく冬は暖かくとっても気持ちがいいですよね。この帽子をもっともっと広め、ヒートアイランド対策となっていけるよう努める」と挨拶があった。
こちらの屋上には、誰でも入ることができる。ほかにも展示室や渡り廊下を挟んだ新庁舎の屋上、そして12階食堂なども利用できるので、ぜひ訪れてみてほしい。特に本庁舎6Fの県庁本庁舎歴史展示室は、県庁が刻んできた歴史的に重要な資料がたくさん公開されている。
県庁の歴史にまつわる資料が充実
こうした資料や県庁の見学は日常的に行えるが、「一般公開」の日も良いチャンスだ。特にここ数年では、若い県庁職員の企画立案等を通して盛り上げようという動きになっている(ゆるキャララリーや映画の上映が盛況だったとのこと。さらに歴史博物館学芸員による本庁舎の解説もオススメ)。現在は、年間3万3000人が訪れるそうだ。その際には、ぜひぜひ、屋上緑化の様子もたしかめてほしい。
力を入れている割には、今ひとつアピールしきれていない印象だったこの屋上緑化。しかしそれには理由があった。
「県がアピールしたいことは、政策や事業を中心とした県民みなさまにかかわるお知らせです。あくまでこの屋上緑化は県のPRの一部分にすぎないので、そこまで大々的には扱ってきませんでした。しかしこの取り組みをきっかけに県庁や県に少しでも興味を持ってもらえたらうれしいです」
取材を終えて
今回の調査で、神奈川県庁はとても見学しがいのあるスポットだということがわかった。県庁自体が歴史のある建造物であること、誰でも入れる展望の良い場所があること、そしてこの屋上緑化をはじめとする各施設。ぜひ、神奈川県民として訪れておいてほしい場所だ。
新庁舎屋上から見た景色
―終わり―
神奈川県庁庁舎課
所在地/中区日本大通1
神奈川県庁本庁舎歴史展示室
神奈川県庁本庁舎一般公開日
神奈川県造園業協会
板さんさん
2020年12月08日 16時04分
記事を拝見し、少し涙腺が緩んでおります。7年も前にこんな素敵な記事をお書き頂いていたのですね。この屋上緑化は、約20年前に他界した、当時県庁職員だった父が中心となり推進したものです。ここを開放し、今流行りのオープンガーデンのように運営したかったようですが、40年近くも昔のことで、大手新聞に小さなコラム記事でしたが、税金の無駄遣いと叩かれて、父が肩を落としていましたのをよく覚えております。そのせいもあって、PRもされぬままだったのでしょうね。実は、この屋上が存続しているとは知らぬまま、いつか県庁を訪ねて当時のことを知る人から話を聞いてみたいと思っておりました。この記事のおかげでそれを知ることができ、感謝しております。今、私は父の無念を晴らしたく、各地で緑化支援をしております。いつか時間を見つけ、この場所を訪れたいと思います。今週が父の命日でした。家族にも伝えさせて頂きます。
orcaさん
2013年07月16日 23時25分
キニナル!を投稿した者です。あの形はカイコの繭かなと勝手な想像をしていましたが・・・波紋だったんですね。緑化庭園とのコンセプトの違いも分かり、スッキリしました。ありがとうございます!
Kanapikaさん
2013年07月16日 23時02分
上から見ると、二つの眼に睨まれてるように見える・・・。