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赤レンガ倉庫近くに大量に積まれていた謎の荷台の正体は?

ココがキニナル!

赤レンガ倉庫の近くにある倉庫に、すごい数のパレットが積んであります。あれなに!?海岸通り、日本郵船歴史博物館のあたりだと思うんだけど。以前は普通の倉庫だったと思うのでキニナル!(もぎゃさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

旧日本郵船倉庫を改修した「Bank ART StudioNYK」という、横浜市が推進するクリエイティブシティ事業のプロジェクトの拠点。パレットは川俣正氏の作品。

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ライター:橘 アリー

パレットの正体は!?(つづき)

―以前、建物に“すごい数のパレットが積まれていた”そうですが?
「はい。それは、2012(平成24)年11月9日(金)から2013年(平成25)年1月14日(月)まで行われた、『川俣正 Expand Bank ART』というプロジェクトで造られた作品の一つです」
 


建物に“すごい数のパレット”が積まれている様子(出典:Bank ART1929)


―「川俣正 Expand Bank ART」とは、どのようなものでしょうか?
「『Expand』とは、拡張する・増築するなどの意味の言葉です。川俣氏は、学生時代から『インスタレーション』という、『空間に物を造って設置する(installation)』という領域の作品を造られている芸術家で、この時は、Bank ARTの建物に作品を造りました」
 


植物がはうように、パレットが建物を覆っている(出典:Bank ART1929)


「作品を展示するにあたって、普通ならば建物の中に展示場所がありますが、川俣氏の作品は、その中だけでは収まらず、与えられた展示空間の外、建物の外にも向かっていくというものです」
 


建物の写真に描かれたデッサン(出典:Bank ART1929)

 


制作途中の様子(出典:Bank ART1929)
 


完成後、夜間に撮影されたパレットの様子(出典:Bank ART1929)


展示は1月に終了したが、今でも海岸通りから建物までの通路と、1階のホールに作品の一部が残っているという。



いまも残る川俣氏の「Expand Bank ART」

まずは、建物外に残る部分を見せていただいた。
 


入口にある作品の様子。窓枠の廃材で作られている


ここでの制作途中の写真に、指示を出している川俣氏の姿が写っている。
 


左手前が川俣氏(出典:Bank ART1929

 


奥はトンネルのよう(左)。外階段の上り口付近にも残されていた


次は、1階のホール内へ。
 


ホールの扉を開けると、パレットが壁のように立てられている

 


曲線を描くパレットの壁沿いに進むと・・・

 


パレットの内側には、ひな壇になった台が置かれて座れるようになっている

 


内部の全体の様子


川俣氏は、現在はパリ在住とのこと。国内はもとより、ヨーロッパやアメリカなど各地で数多く作品を制作している。ちなみに、作品に使われているのは、建築や家具などの廃材や、ワークショップなどで使った材料などだそうだ。
 


2008(平成20)年9~12月、フランスのベルサイユ建築学校内アートセンターでの作品
(出典:Bank ART1929