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伊勢佐木町商店街の自転車対策って、どうなってるの?

ココがキニナル!

伊勢佐木町商店街は、歩行者専用の標識も出していますが、多数の自転車が通行したり、歩道には駐輪の自転車も多数あります。警察や商店街の方は何か対策をしているのでしょうか(たぬきさん)

はまれぽ調査結果!

2つの商店街が協力して月2回のパトロールを実施。走行者への声掛け運動や、区や警察とも連携して、乗り入れ禁止の啓蒙を続けている

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ライター:伊藤 健志

“ご注意はしてもトラブルにはしない”商人ならではの太陽作戦



まずは、JR関内駅に近い1丁目と2丁目で構成される「イセザキ・モール1・2 St.」の加藤理事長に対応策を聞いた。

「イセザキ・モール1・2 St.」には、現在9機の街頭スピーカーが設置されているが、このスピーカーからは、毎日15分おきに、走行自転車への注意アナウンスが流れている。もう10年以上取り組んでいるそうだが、2年前からはそれまで柔らかいイメージだった女性アナウンスを、堅いイメージの男性アナウンスに変更。
 


イセザキ・モールに設置されたスピーカー


また、聞きづらいなどのクレームも多かったことから、2013(平成25)年8月に放送設備を刷新したばかりだ。より聞きやすくなったことで、とくにお店側からの反応は良いという。

もっとも効果があるのは、実際に人が現場で声をかけること。「降りてください」「道路に自転車とめないで」などの看板を持った防犯員が、常時パトロールしている。

これは、愛媛県松山市の某アーケード街で行われていたアイデアを元にしているそうだ。「お客様は私たちの商店街に来ていただいているのだから、そこは商人としての感謝の気持ちで、決して頭ごなしに注意することなく、トラブルにならないようにしている」という。

また「そのまま無視されて通り過ぎる利用者も多いが、もしも看板に気付いて自転車から降りてもらえたときには、帽子を脱いで一礼するなど、童話の“北風と太陽”のように、太陽作戦で展開している」のだとか。
 


看板を持った防犯員からの一声運動が効果的


さらに、5月の仮装行列、9月のお祭り、そして年末(非定期)の警察の査察時には、一大撤去が行われるが、年に数回だけキレイになっても意味がないということで、伊勢佐木警察署の交通課と連携して、月に1回共同パトロールをしている。加えて、これは後述する3〜7丁目の伊勢佐木町商店街との共同事業となるが、毎月1日と16日には有志で集まり、ゴミを拾いながら放置自転車の整理も行っている。

この他、長期不法駐輪自転車への注意喚起タグの取り付けや、横浜市道路局、中区土木事務所と連携した撤去作業など「おおよそ考えられる対応は、すべてやろうとしているが、危険走行や放置駐輪がゼロになるかというと、現実問題はなかなか難しい。地道ではあるが、日々こうした活動を続けていくしかないと思う。お客様からのご意見やクレームは真摯に受け止めながら対応していきたい」ということである。



特定禁止区間ならではの難しさも・・・



一方、3〜7丁目で構成される「伊勢佐木町商店街」での対応策はどうなっているのか? 協同組合伊勢佐木町商店街・永井事務局長に話を伺ったところ「とくに放置自転車の多い3丁目、4丁目付近の大規模店舗には、駐輪場が用意されているが、やはり店舗の裏側にあるケースがほとんどなので、利用者はどうしてもメインストリート沿いに停めてしまいがち。その受け皿になるような駐輪場は、近隣にはないというのが現状」だ。

この商店街の道は特定禁止区間、つまり歩行者天国なのだが、走行自転車や放置自転車に対して、商店街が何らかの拘束力を持っているわけではない。
 


特定禁止区間を知らせる道路標識


「実際に“走行している自転車とぶつかった”」という歩行者からの危険走行に対するクレームもあるそうだが、基本的には利用者同士の話し合いに任せている。
 


自転車利用者には地道に訴えているが・・・


結果として、放置自転車の整理や対応についても、店舗ごとの対応に任せている部分が大きい。商店街としては、放置自転車への注意喚起タグの取り付けや、前述した月2回のパトロールを行っている。

また「こちらの商店街には交番があるので、交番勤務のおまわりさんの手が空いた時に、一声掛けていただいている」そうで、正直「これが一番効果がある」という。

さらに、現在ピアゴ・イセザキが建て替え中だが、これは2015(平成27)年春ごろの再開店にあわせて駐輪場も用意される計画で、完成した際には200台以上の駐輪スペースが確保されるという。
 


建て替え中のピアゴ


一方、大規模店やパチンコ店の店頭では、常駐の警備員が駐車している自転車を整列している姿が頻繁に見受けられるが「これも根本的な解決にはつながっていないが、駐輪場がないということで、せめてもの整理をしなければいけないだろうと、商店街側からお店にお願いしている」とのこと。
 


店舗自らが放置自転車の整列をしているケースも


また、定期的な街頭放送も行っているが、「伊勢佐木町は国際色豊かな街なので、ただ日本語だけで訴えればいいのか? その案内方法にも変化が求められていると思う。注意喚起を促すための周知徹底については、正直いってこれだ! という策は見つかっていない。今後も議論が必要だろう」ということである。



取材を終えて



特定禁止区間では、いかなる車両も通行禁止である。当然、自転車に乗って走るのも車両扱いになるので、商店街がダメといっている以前に、ルール的にアウトなのだ。しかし現実には、危険走狗や放置自転車は後を絶たない。商店街がどれだけ声掛け運動を続けても、それ自体に拘束力はなく、利用する人たちのモラルに頼らざるを得ない部分が大きいのだ。

商店街の利用客への満足度と天秤にかけなければいかない部分もあるだろうが、どこかで歯止めをかけていかないと、状況は決して改善しない。たとえ拘束力がないとしても、乗り入れ禁止であるという部分の周知徹底は必要だし、地道に啓蒙を続けていくしかないというのが、今回取材してみての率直な感想である。


―終わり―
  

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  •  『「実際に“走行している自転車とぶつかった”」という歩行者からの危険走行に対するクレームもあるそうだが、基本的には利用者同士の話し合いに任せている。』と記事にありますが、これは、交通事故だと思います。自転車にぶつかられ、捻挫したことで、賠償金約100万円って判決もあります。

  • 4丁目にある交番では警察官が前に立っていても目の前を通る自転車を取り締まりも注意もしているのを見かけたことは1度たりともありません。結果、」起きるのは自動車とぶつかれば悪者にされるのは自動車、歩行者に危ない思いをさせても知らん顔というのが現実です。自転車に対する取締りを厳格化し健全な交通社会を実現して欲しいです。

  •  松山市の某アーケードでは、防犯員のおばちゃんが「おりたくださーい」といいながら走る自転車の前に立ちはだかって、自転車から降ろします。初めて見た時には若干強引かなとも思いましたが、そのおかげで走る自転車もほとんど見かけず。とても歩きやすいアーケードになっていますよ。おばちゃんたちも名物になっていますし(笑)

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