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多額の負債を抱えて突然倒産した製麺所「永楽製麺所」が南区で格安ラーメン店を営業してるってホント?

ココがキニナル!

昨年9月の中華街の永楽製麺所の突然の閉店はショックでした。永楽製麺の職人が、南区六ッ川で新たに開業したとのこと。遠方からはるばる訪れるお客さんも多いらしい。ぜひリポートを(永田OLさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

創業者の娘婿と孫が関係者に感謝を込め「小麦のかほり永福」として再生。防腐剤を使わずシンプルなラーメンは毎日でも食べたくなるホッとする味わい

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ライター:桐生 由美子

再興のきっかけは仲間と家族の「がんばろう!」の声



「営業停止になった直後は茫然としました。落ち込みもしました。そんなとき、永楽用のスープを作っている会社から『材料はある。まだ作れるから、一緒にやらないか?』と連絡があったんです。そしてあとに続くように、小麦粉や材料を仕入れている業者からも、『一緒にやろう!』と連絡が・・・。嬉しかったですね」と楯さん。

おばあちゃんが作り始めた麺、おじいちゃんが作ったスープ。その2つが合わさったとき、永楽の味は完成する。長女の玲奈さんも「おばあちゃんが作った味をなくせない。一緒にがんばろうよ!」と、楯さんの背中を押した。

「よし、やろう! 迷惑をかけた人たち、取引先、そして永楽を好きだといってくれる人たちに永楽に負けない麺を届けたい! それが一番の恩返しになる」と、楯さんは9月21日、営業停止の翌日には再興の決意を固めたという。
 


前向きで好奇心旺盛なところが楯さんの魅力!


場所は南区六ツ川にある、楯さんの自宅に隣接する工場。しかしそこはこれまで、「中華街食品」という子会社に貸していた場所。冷凍食品にするシュウマイやギョーザなどの点心をつくり、小売りをしていた場所なので、麺をつくる機材はない。そこで約1週間後の9月27日、古くなった冷蔵庫や什器を産業廃棄物の業者へ引き取ってもらい、麺をつくるための場所を確保した。
同時に知り合いの大工さんやペンキ屋さんに声をかけ、改装工事をスタート。声をかけた職人は、「材料代はいらないよ。職人に支払うお金だけでいい」と、資金面で協力してくれたという。

内装ほぼ完成すると今度は、製麺器を購入。11月5日オープンを目標に掲げ、なんとか10月中に入れてほしいと頭を下げた。購入するための資金は、自分の車を手放して作った。製麺器が入ると、準備は整った。
 


毎日麺を作り続ける製麺器
 

シューマイやギョーザの皮を作る作業台は重厚な一枚板
 

工場入口(左奥)の手前は仮事務所スペース

 
ビートルズのオブジェとスヌーピーのぬいぐるみは楯さんの宝物

なぜ11月5日オープンにこだわったのか聞くと、「私と妻の結婚記念日なんですよ」と楯さん。この日をオープン日に提案したのは、娘の玲奈さんだったという。

「多いときは1日約3万食も作っていた麺も、今は小さな工場なので120食しか作れません」という楯さんの横で、「もともとおばあちゃんが6畳一間で始めたお店。またここから大きくすればいいのよ!」と、玲奈さんは力強く笑う。

そして、2013(平成25)年11月5日、楯さんご夫婦の結婚記念日に、永楽の麺は「永福」で新たなスタートをきった。今は遠方からわざわざ足を運び買いにくるお客さんもいる、とのこと。
 


左が食堂と売店、右が仮事務所と工場
 

食堂は10席(写真)+手前に5席ほど
 

店の隅には寒い日用の膝かけが用意されている
 

店内には中華食材や調味料、雑貨なども並ぶ
 

左からコックの田中さん、楯さん、スタッフのSさん、長男の智永さん、玲奈さん

 

 

麺とスープを買って「本格 家ラーメン」を楽しむ!



「ラーメンを安く提供しているのには、もうひとつ理由があるんです」と楯さん。
理由を聞くと、「ラーメンはラーメン屋さんで食べるイメージがありますが、家で作って家族みんなで食卓を囲んで食べるのもいいですよ。まずは店で安く試食して、おいしいと思ったら家族にも作ってあげてほしいと思って・・・」という。

確かに家で作るラーメンといえば、インスタントラーメンかカップめん(手抜き料理が得意な筆者だけか・・・?)。玉子を落としたり残った野菜を炒めてのせたりはすれば上等だ。生麺を茹でて薬味を作って・・・となると、ちょっと面倒で「ラーメン屋さんに行こうか!」となってしまう。

そこで、自宅で「本格“家ラーメン”」を作ってみることにした。

まずは生麺選び。本日店頭に並ぶ麺を見比べた結果、色の魅力に惹かれて「ヒスイ麺(504円/3食分)」に決定!
 


生麺は3食~5食分で販売


次にスープ。しょう油スープはさっき食べたので・・・、胃に優しそうな「地鶏風 塩ラーメンスープ(各63円)」に決定!
 


スープの種類は10種類以上!


「今日は手づくりメンマがあるよ!」というので、プラス「手づくりメンマ(462円)」!
 


3人分の材料。手づくりメンマは売り切れごめん!
 

トッピングは楯さんおすすめのメンマ、チャーシュー、ミョウガ、白髪ネギに、水菜もプラス
 

ちぢれ麺3食、永福麺3食、メンマ、しょうゆ油スープが入った3000円の贈答用ギフトセット


ギフトセットは5000円、10000円のものもある。

生麺の茹で時間は、約1分半。すぐに茹であがるので薬味などは茹で始める前にそろえ、茹でている間にどんぶりにスープと熱湯を注いで待機。麺が茹であがったら、よく水切りをしてスープの中へ。用意した薬味をササッとのせたらできあがり!

ギョーザを焼くなら、麺を茹で始める前にスタート! フライパンに油を少し多めに入れてギョーザを並べ、表面が焼けたら水をまわし入れて蒸し焼きに。水がなくなって焦げ目が付いたら、ひっくり返して皿にのせよう。
 


ギョーザと残り野菜で野菜炒めも作って、「本格家ラーメンセット」完成!


制作時間30分弱! 短時間で大満足の夕食が完成した。

取材中、楯さんの口からは、何度も「恩返し」という言葉が出てきた。それはきっと、心の中にある感謝の気持ちがもれていたのだろう。
明るくて前向きな楯さんや玲奈さん、スタッフのみなさんなら、これから「永福」の麺を日本中に広めていかれるだろうと感じた。
 


取材を終えて



「永福」に隣接する楯さんの自宅は、クリスマスになるときらびやかなイルミネーションが飾られる。「一度やったら近所の子どもたちが嬉しそうで・・・」と、かれこれ10年以上は続けている。実は筆者も娘を保育園に迎えに行った帰り、そのイルミネーションの前で何度も立ち止まった。寒い朝もめげずに保育園に行ってくれたのは、帰りにイルミネーションを見る楽しみがあるからだった(笑)。

誰かを楽しませることが好きな楯さんファミリーだからこそ、今回の「永楽」再興は実現したのではないか。
取材をしながら、そんなことを思った。
 

―終わり―
  
小麦のかほり 永福(えいふく)
住所/横浜市南区六ツ川2-100-81 アーク五番館1F
電話/045-716-3701
営業時間/売店10:00~19:00/食堂11:00~18:30LO
定休日/水曜日
 

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  • 10年くらい前、山下町への通院がてら毎月買物をしてました。いっときあったうどん、コシがぷりぷりで旨かったな。今は商店のない離島暮しの身、来月東京出張した折ひさしぶりに買出しにいこう、と調べたら閉店というお話でびっくりしました。六ツ川は遠いけど、できたら寄りたいですね。

  • 近頃、商品を見ないと思っていたら、閉店していたんですね~。残念です。麺や、あっさりしているけれど、美味しいスープを、思い出します。ネット販売、してくれないかな~!

  • さっき、行って来ました。美味しくいただきました。これからも頑張って欲しいね。

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