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「なんて書いてあるかよくわからない看板」を掲げる鶴ヶ峰の謎の歯医者さんに突撃!

ココがキニナル!

国道16号線沿いの鶴ヶ峰本町にある歯医者さんの看板。なんて書いているのかよくわかりません。キニナリます!(なお♂さん/bssさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

謎の看板は文字ではなく、「泣き顔から治療を経て笑顔になる」という人間の顔をアレンジしたオリジナル象形文字だった

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ライター:人見 静馬

いよいよ本題

さて、一通り院内探訪も終わったところで院長先生の手が空き、本題へ。
まず、この児玉歯科医院は1989(平成元)年に鶴ヶ峰の別の場所から移転して来たのだそうである。看板もそのタイミングで作られた。当然、看板のデザインは当時ご健在でいらした先代の手になる。息子である新院長は、看板の理念も受け継いだのか。

謎の看板は一体何と書いてあるのか、どう読むのか――それはズバリ!

分 か り ま せ ん 。

・・・・・・・・・。

ここで「正確には」との注釈が付く。何でも先代の先生はパッと思いついてはパッと行動するタイプだったらしく、だれも詳しい経緯を聴いたことがないとのことだった。しかしながら新院長が話の流れで聞いた話を憶えており、何も分からず仕舞いという事態は避けられた。
取材の根底を引っくり返されずに一安心。

この謎の文字は、先代院長が考えたオリジナルの文字なのだという。その内容は「泣き顔から、治療を経て笑顔になる」 
はて、一体どう読めばそういう意味になるのか。
 


解説とともに看板を見てみましょう


まず一文字目は、泣き顔。脇の点が垂れ下がった眼、真中がへの字に結ばれた口。なるほど。
 


そして飛んで四文字目


これは笑い顔。上の三点が目鼻で、下がにんまり口角の上がった口。これは分かりやすい。
 


これと・・・
 

これは??


そして真中の逆扇形と一本線は何を表しているのか新院長も憶えていないらしく「泣き顔から、治療を経て笑顔になる」とういう内容からの推測になる。曰く、治療しているというプロセスを考えると、開けられた口と閉じた口ではないのだろうか、とのこと。確かに、いろいろ考えはしても結局それが一番しっくりくる。

「泣き顔・開けた口・閉じた口・笑顔」、それらをモチーフとしてデザインされたもの。つまり、この看板は26年前に誕生した顔文字なのである。
ひょっとすると日本最古なのでは? そんなことも思い浮かぶ。
 


在りし日の児玉 良道先生(中央)喜寿の祝い


内容は分かった。しかし、一体何の為に、ということに関しては、残念ながらご本人が鬼籍に入られているということで、藪の中となってしまっているようである。

しかし、推し量ることはできる。奥様、新院長、そして40年来のお客様のお話を聴かせていただくに、先代院長は絵画と芸術をこよなく愛し、非常に先鋭的でシャレた方だったようである。また、「生け花 美宝古流」の家元としての顔も持っていた。そんな先代がただの看板を面白く思わず、何か一つアピールを入れようとしたとしても、それは想像に難くない。

江戸の昔は、着物や建築物の、むしろ見えない所に洒落を施すことを粋としたという。自分さえ分かっていれば良いという訳である。特に相談なく作られ、由来も公にされてこなかったこの看板にも、そんな先代の粋が見えてこないだろうか。
 


泣き
 

笑い


記号を組み合わせて人の顔を再現するというのは、改めて面白い発想だと実感する。



取材を終えて

奇妙な看板である。一体その先に何が有るのか最初は身構えたが、蓋を開けてみればその先にいる方々もエピソードも何一つ奇妙なモノは無かった。案ずるより産むが易しとは上手く言ったものだと思う。
さて件の看板だが、新院長に体制が代わったことに合わせて、変更も考えているそうである。この看板の奇妙さがどうこうという訳ではなく、看板そのものを時代に合わせた物に一新するかも知れない、とのこと。新院長、きちんと考えている。
しかし、折角注目を浴びている看板なのだから、その実用性はさて置き残しておいて欲しい――というのは、第三者の勝手な意見だろうか。
 
 
―終わり― 
 
児玉歯科医院
住所/横浜市旭区鶴ヶ峰本町2-
1-3 パレ・ドール鶴ヶ峰2F
電話/045-951-2077
 
 

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  • 記事にしていただきありがとうございます!中原街道方面から鶴ヶ峰駅方面行のバスに乗る人は絶対気になってたと思います。おかげですっきりしました。毎朝見慣れた景色なので、変わってしまうとしたら少し寂しいですね。

  • レポートありがとうございました。投稿してから時間があまりたっていなかったのでビックリしましたが、他の投稿者もいらしたのですね。ほぼ毎日目にする看板でしたのですっきりしました!

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