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夜の福富町付近で「珍グルメ」体験? 「カイコの四川風炒め」を実食!

ココがキニナル!

野毛近くの長者町に「東北大飯店」というお店のオススメ料理として「カイコの四川風炒め」の写真が店先ありました。ウーパールーパーの次はカイコのサナギに挑戦してみてください。(横濱マリーさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

東北大飯店ではふわっとした食感でスパイシーかつ甘みと苦みが相まって絶妙な「カイコの四川風炒め」だけではなく「素揚げ」「串揚げ」も実食可

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ライター:はまれぽ編集部

まゆゆ



では、さっそくカイコメニューをいただくことに。一気にオーダーしたので一気に提供された。こわい。
 


「カイコ揚げ(960円)」
 

親指大。そして非常に軽い
 

「カイコの四川風炒め(960円)」
 

「カイコ串焼き(150円)」
 

わあ、スパイシーな香り・・・


いただく前に撮影をしているのだが、勢いで食べてしまわないと決心がゆらぎそうだ。あえて「カイコ 画像」などの検索をせずに来たのに、じっくり観察していると思わずスマホを手に取り「カイコ 胃の中で成長」と検索窓に文字を入れてしまいそう。
 


素揚げちゃんです
 

成長しないよね
 

プチッ


噛んだ瞬間に「プチッ」っとはじけるような感覚。そして・・・中は・・・フワッフワ。マシュマロよりも軽い。こんなにフワフワした食べ物をいただいたのは初めてだ。

ほんのりした甘さと苦み、そして噛むとどんどんクリーミーに。パリパリとした皮(?)には塩味がバシっと効いている。脳裏からは「パリフワ食感に心躍るカイコ揚げ」という駄作のキャッチコピーがふっと出てきた。
 


中はどうなっているのかな?
 

これは何かな?


・・・・・・何かな?

「芯がある」感じがしなかったが単体で食してみるとゴリっとしっかりした食感があった。この「ゴリっと君(ギシヤマ命名)」の正体は不明だ。

続いて冷めないうちに四川風炒めをいただく。
 


カレーっぽいスパイシーな香り
 

ちょっとした衣をまとっているけどだいぶ見えちゃってるよ、カイコくん


先ほどの素揚げよりも味が複雑。ピリ辛なのは同じだが普段イメージする「四川」の味よりもカレー風味のスパイシーな味がする。

続いて一気に串揚げも。
 


揚げ物は揚げたてがいちばんだし
 

フワフワだから一気に口に入れても大丈夫
 

ダイジョブ・・・


大丈夫ではなかった。しばしの間、むせてしまった。食べ物が串にささっていると、豪快に食べたくなってしまうが、その気持ちはおさえたほうがいい。カイコの串揚げは1個ずつ口に入れるべし。
 


食べ続けていると「ビールがほしいな」なんて思えるように


「どう?」と声をかけてくれたホットパンツのお姉さんに店の一番人気メニューは何か訪ねる。すると、威勢よく「串焼きとスブタ!」と答えてくださった。
 


ラム肉と
 

東北風スブタ


これが同店の人気メニューです。



カイコ1個で玉子2個分



ここでオーナーの林波(リン・ハ)さんに、東北大飯店とカイコメニューについて話を伺うことに。

リンさんは優しい笑顔でとても素敵な女性。ものすごく多忙なのだそうだが、少しだけ時間をいただいた。
 


右上がリンさん。撮影はNGだったがその場でLINEを使い写真を送ってくれた


東北大飯店は2010(平成22)年オープン。リンさんは中国の東北地方、吉林省(きつりんしょう)出身だ。「東北大飯店」という店名もここからきている。

リンさんいわく「カイコ1個で、玉子2個分の栄養がある」とのこと。東北地方の家庭では豊富なタンパク源となっているんだそうだ。

なんと・・・。食文化って、体感してみるもんだなあ。
ここでカイコが提供されているのは、横浜がかつて養蚕の地だったからではなく、リンさんの出身である東北地方の家庭料理だったからだった。

そして、カイコはサナギを冷凍し、中国から輸入しているらしい。
 


北の国から来たんだね


リンさんは満面の笑みで「カイコは美味しいよ!」とホットパンツの美女と同じことを言っていた。

東北大飯店へは中国人と日本人が半々の割合で来店している。中国人のなかでも東北地方の味を求めて出身者が多く来るのだそう。カイコも「故郷の味を」ということで愛されているらしい。

ほかにも珍しいものは、と伺うと食用のコイの水槽を指さし「コイも美味しいよ!」とオススメしてくれた。
 


入口付近にビチビチとコイ。こちらは東京で仕入れている
 

ピリ辛の味付けが人気なんだそう


コイならまだ少しとっつきやすいかな、と思っているとリンさんは「あとね、カイコは食べたことのある人だけが頼むもので、日本人はあまり・・・」と優しく微笑みながら話してくれた。
 


そうなんだ


ちなみにカイコメニューはテイクアウトが可能。揚げたてをいただきたい方はお店で、絶叫しながら大人数で実食したいという方は持ち帰りがオススメだ。

お忙しいなか対応してくれたリンさんとホットパンツのお姉さんにお礼を言い、店を出る。初体験にテンションが上がったのか、なんだか身体が軽い。いやらし上司・吉田のことなんか、もう気にしないんだ。
 


モスラ~やっ
 

モスラ~!




カイコの生態をあらためて



実際に食してみてそのミステリアスな存在がキニナル。

というわけでカイコの生態を研究している東京農工大学農学部生物生産学科助教(じょきょう)伊藤克彦(いとう・かつひこ)先生に話を伺った。

まず、ギシヤマが素揚げを食した際に出てきた「ゴリっと君」は「腸なのでは」とのこと。
 


ちょう


「カイコを食べた」と伝えると「ふふっ」と息を殺した先生は、かなり丁寧にカイコの一生について説明してくださった。突然の取材依頼だったにもかかわらず、あたたかい対応に報われた気持ちに。

まず、カイコはチョウ目(鱗翅目)・カイコガ科の完全変態昆虫であるとのこと。
 


はあい


卵から芋虫になり、脱皮を繰り返してサナギとなる。この幼虫からサナギとなる際に「完全変態」し口から糸を吐き、繭を作っていく。食用となっているのはこの段階だ。
 


まゆゆです


繭が成長し、しかるべき時がきたらカイコガとなり、交尾をしてまた卵ができる、というのがカイコの生きていくサイクル。

生糸の生産は繭の段階で(カイコは生きている!)お湯で一気に煮てしまう。これを抽出して、やがてシルクとなるという。



取材を終えて



一説によると豊富な動物性タンパク質が着目され、将来的に火星への宇宙食として活用される可能性があるというカイコ。

厳しい寒さの中で暮らす人々を支える栄養源として、大活躍していたとは目から鱗だった。機会があったら、もっと自分の既成概念をはずす食文化体験をしてみたい。


―終わり―
 
東北大飯店
住所/横浜市中区長者町8-123-5 第2末広ビル
電話/045-261-2855
営業時間/11:00~翌7:00
定休日/無休
  

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  • 田舎の長野に行った時は普通に蚕のサナギ食べてました。(イナゴと同じ、佃煮みたいな味付け)沢山食べ過ぎて、具合が悪くなりました。

  • 蚕のさなぎは釣りえさにも使われていて、さなぎ粉とか、もろに魚のえさの臭いなんだけど、あまり臭いに関しては言及してませんね。揚げてしまうと臭い飛んじゃうのかな?

  • 別のお店で蚕の串焼きを食べたけれど、外側はパリッとしておらず、中は微妙に水っぽくって美味しくなかったな~。

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