ネットを見ても出てこない? リアル「元町リカちゃん」の素顔を直撃!
ココがキニナル!
リカちゃん人形の元町バージョンを実際に本当の女性に着用させた「リアル元町リカちゃん」。可愛かったので調べようとしたのですが、ネットでも情報が少ない(HIDE.PDさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
「リアル元町リカちゃん」は元町商店街で働くスタッフの女性。2009年に行われた「Y150」の記念パレード際に「元町を盛り上げよう」と誕生した
ライター:藤井 涼子
「リアル元町リカちゃん」は元町商店街のスタッフ!
横浜元町リカちゃん人形が発売された2年後、2009(平成21年)に行われた横浜開港150周年記念「Y150」の時に「元町商店街を盛り上げよう」という目的で、「横浜元町リカちゃん」と同様、北原氏提案のもと、「リアル元町リカちゃん」が登場する。
そこで人形の「横浜元町リカちゃん」が着ている洋服を人間サイズに作り、「リアル元町リカちゃん」がパレードを歩く、という企画が決まり、リアル元町リカちゃんが誕生した。
「近沢レース」の日傘を持つ、「横浜元町リカちゃん」2008エディション
(1万2960円)
初代リアル元町リカちゃんの二人は、2008エディションと同じ洋服を人間サイズで着て、Y150のパレードを盛り上げた。
Y150のマスコットキャラクター「たねまるくん」と一緒にパレードを歩く
(画像提供:元町SS会)
リアルリカちゃん服を着たのは、元町商店街で働くスタッフの女性。
初代のリアル元町リカちゃんは2人だそうだが、現在は4人。「〇代目」とか「〇期生」とかの区切りはなく、元町商店街にあるお店のスタッフのため、それぞれの事情により元町リカちゃんを辞めたり、入れ替わったりするそう。
てっきり元町リカちゃんは公募され、オーデションなどで選ばれているのかと思っていた。お店のスタッフと聞いてびっくり。取材当日に同席してくれた元町リカちゃんは、リカちゃん歴2年目とのこと。
現役の元町リカちゃん! 本名は秘密です
タレントさんかモデルさんのようなリカちゃんだが「お店のスタッフです。普段は商品の企画などをやっています」と聞いて、またびっくり。
「元町リカちゃんは、オーデションはなくお店の推薦で決まります」と邉見さん
「はじめは緊張しました」
「どうお客さんと接したらいいのか、自分なりに考えました。今はできるだけ声援に応えられるようにしています。横浜にはじめて来てくれた人には、良さを分かってもらえるように、と思いながら接しています」とリカちゃん。
現在は「元町の観光大使」のような役割を担っていて、さまざまな横浜のイベントに参加しているそう。
毎年元町リカちゃんが参加しているイベントに「横浜セントラルタウンフェスティバル」がある。
今年5月に開催された横浜セントラルタウンフェスティバルのHP
これは、Y150終了後、開港200年という「Y200」に向け横浜のさらなる発展を目指して行われているイベントで、元町を含め馬車道、関内、山下公園通り、横浜中華街、山手エリアが中心になって計画している。独自にY151、Y152・・・として毎年実施しているそう。来年にはY157が開催予定だ。
このイベントの中のひとつに、JRの「記念列車の旅」というものがあり、元町リカちゃんが毎年乗車しているとのこと。
元町リカちゃんと一緒に写真が撮れます!
「特別な電車に乗ることができ、いろいろな人と触れ合えて楽しかった」とリカちゃん
元町リカちゃんは、3月に開催される春の到来を告げるお祭り「セントパトリックスデイ・パレード」(2016年は3月12日に開催)にも参加する。
この日の元町リカちゃんの服は冬仕様! (画像提供:元町SS会)
5月は、タレントや芸能人が参加することがある「安心安全パレード」、5~6月は「横浜セントラルタウンフェスティバル」関係のイベントに登場予定だ。
今年5月の安心安全パレートの様子(画像提供:元町SS会)
「記者会見のアテンドなどもやってもらっています」と新井さん
また、洋服はハマトラではないが、夏の「スマートサマー」というイベントで浴衣姿の元町リカちゃんを見ることができるそう。
ほかにも、編集部の松山氏が目撃した横浜運河パレードや、北原照久氏主宰のダンスや音楽を楽しむイベント「元町ダンパ」などに参加しているとのこと。
横浜運河パレード時の元町リカちゃん(画像提供:元町SS会)
アイドルグループ「AKB48」の『恋するフォーチュンクッキー神奈川県バージョン』のミュージックビデオにも、元町代表としてチラリと写っているとか。
さまざまな場面で活躍している元町リカちゃんだが、キニナル投稿者が「インターネットでも情報が少ない」と指摘しているように、認知度としてはまだまだという印象がある。
実際に筆者もインターネットで検索し、元町商店街のホームページなどを確認したが、元町リカちゃんについての掲載はなかった。お店のスタッフがリカちゃんになっているということで、あまり大々的に売り出してない、ということなのだろうか?
「いや、そんなことはないんです。けど・・・」
「元町リカちゃんは、元町の観光大使という位置づけで活動しています。ゆるキャラのようなかぶりものではなく、リアルなキャラクターとして今後も活躍してもらいたい」と新井さん。
しかし、実際に元町リカちゃんが歩くパレードを見ている人は、その洋服が人形のリカちゃんと同じものかどうか、ということはほぼ知らないだろう。
つまり、パレードを見ていても「あ! リカちゃん人形と同じだ」とはなりにくい。
Y155の記者会見の様子(画像提供:元町SS会)
「人形のリカちゃんを持って歩くなどしないと、『リアル元町リカちゃん』と分かりにくいですね」と指摘すると、「『元町リカちゃんです!』という看板と一緒に、リアル元町リカちゃんが歩いていてもオシャレじゃないでしょ?」という新井さん。
「おそろいの洋服を着て歩いている彼女たちを見て、おや? と気に留めてもらう。よく見るとフクゾーの服やミハマの靴、ポンパドウルのパンなど、元町のものを身に着けている。という印象が伝わるといい」とのこと。
2012(平成24)年、Y153のイベント
「元町リカちゃんが身に着けているフクゾーやキタムラ、ミハマ、近沢レース、スタージュエリーなどをはじめとした素晴らしい技術を持ったお店は元町の財産であり、その財産を継承しながら、この先も磨いていく。そしてその元町の財産をPRしていくために、元町リカちゃんが誕生したんです」と新井さんは話してくれた。
取材を終えて
本当に精巧に作られている、元町の洋服を着たリカちゃん人形が素晴らしく可愛く、リアル元町リカちゃんがとてもきれいで、元町商店街の某所で行われた取材が楽しかった。
「リカちゃん」という看板と一緒にパレードを歩くことを「オシャレじゃないでしょ?」と話す新井さんに「そうか、さすが元町」と思った。この先もずっとオシャレで雰囲気ある元町が継承されていくだろうと実感した瞬間だった。
―終わり―
ポンチくんさん
2015年11月13日 10時55分
初代の「元町リカちゃん」がかなりのレア物になっているところまでは知っていましたが、コラボするお店が増えたり、町の宣伝にかかわるなど、ずいぶん進化していたのですね…。