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JR菊名駅はリニューアル後どう変わる? 工事はいつ終わるの?

ココがキニナル!

工事中の菊名駅のリニューアル後は?なぜ今の構造に?改札はなぜ1つ?(くろてんさん/浜っ子さん/そうてつボーイさん/ほんまかつゆきさん/のび太さん/ときさん/honchiさん/無縛さん/ハムエッグさん)

はまれぽ調査結果!

エレベーターやエスカレーターを追加して駅舎および自由通路をバリアフリー化。供用開始は2017年度内で、その翌年度には商業施設もオープン予定。

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ライター:幸谷 亮

リニューアル工事の全貌とは?


 


横浜市道路局に突撃取材!
 

答えてくれたのは、計画調整部企画課・鉄道交差調整担当係長の宮本康司(みやもと・こうじ)さんと、同課の細谷亮介(ほそや・りょうすけ)さん。
 


はまれぽ読者でもある宮本さん(左)。「主にグルメ系を読んでいます」

 
まず、リニューアル工事に至った経緯について伺うと、「2000(平成12)年11月に『交通バリアフリー法』が施行されたことが大きなきっかけになりました」と宮本さん。

ちなみに「交通バリアフリー法」とは、高齢者や身体障がい者の方などが円滑に公共交通機関を利用できるように、施設のバリアフリー化を促進する法律である。
 


「交通バリアフリー法」は2006(平成18)年「バリアフリー新法」の施行に伴い廃止された

 
宮本さんいわく「バリアフリー化のためには、入口と出口の両方にエレベーターを設置するなど『昇り降りのできるルート』を確保する必要があります」とのこと。よって、東口にエレベーターがあるだけではバリアフリー化されたとは言えない。

そこで、横浜市は菊名駅の東西を結ぶ自由通路部分のバリアフリー化を計画。現状、東口にはエレベーターが設置されているが西口は階段のみ。そこで、西口にもエレベーターの設置を検討。
 


西口の階段脇にエレベーターを設置する


現在の状況とバリアフリー化の計画案(資料提供:横浜市道路局)

 
JR菊名駅に至っては、ホームにある階段を車椅子で昇り降りができる「エスカル」が設置されているくらいで、そのほかはバリアフリー対策がほぼ皆無である。そのため、エレベーターを設置するなど、いわゆる“バリアフリールート”を確保する必要があった。
 


階段には車椅子で階段の昇り降りができる「エスカル」が設置されている

 
そして、1日平均24万人以上を数える乗降客数のうち、半数以上が利用するJRと東急双方の乗り換えルートの階段。ここにエレベーターやエスカレーターを設置することで、バリアフリールートの確保はもちろん、混雑緩和を図りたいという思いがあった。

そこで、2002(平成14)年度ぐらいから横浜市とJR、東急を含めた3者で菊名駅のバリアフリー化へ向けた協議を開始。2006(平成18)年度には、菊名地区に住む地元の住民で結成された「菊名地区支え合い連絡協議会」から、菊名駅西口のバリアフリー化を求める5000を超える署名が集まったという背景もあり、2010(平成22)年3月にリニューアル工事に関する基本協定の締結に至った。

その後の2014(平成26)年3月に菊名駅の改良に向けたリニューアル工事に着手している。なお、「供用開始は2017年度を目指しています」とのこと。あくまでも予定であるため、 供用開始の時期が遅れることも十分にありえる。

聞くところによると、菊名駅自体がもともと古い構造の駅なので、協議がはじまる2002(平成14)年よりも以前からエレベーターを設置するなど、リニューアル工事をする話はあったようだ。しかし、駅として機能させながらも工事を併行させる計画であることはもちろん、3者が絡むことから難航したそう。
 


菊名駅の完成イメージ図

 
「一般的な工事でもそうですが、掘削工事というのは地中から何が掘り出されるか予想できません。横浜市が管理している公道であればある程度把握していますが、今回は鉄道事業者が所有する民地なので想定外のことも考えられます。そういったことが起きない限り2017年度中の供用開始を実現するために、工程を検討し直したり、工事の課題を共有するなど、3者が月に1度、定期的に会議をしています」

そもそもなぜJR菊名駅は今のような構造をもつのか、改札がひとつしかないのか・・・根本的な情報を求めて東日本旅客鉄道株式会社・横浜支社を訪れた。
 


横浜駅から歩くこと10分


東日本旅客鉄道株式会社・横浜支社に到着

 
総務部企画室・副課長開発推進プロジェクトリーダーの村岡卓(むらおか・たく)さんに質問をぶつけてみた。
 


はまれぽステッカーを持ってパシャリ

 
まずは、なぜ改札がひとつしかない現在の構造なのか確認してみると、「JR菊名駅ができたのは、1926(大正15)年9月1日の国鉄時代。その当時の状況については把握していません」と村岡さん。 

今回のリニューアル工事についても聞いてみると、供用開始の翌年である2018年度内を目標に菊名駅構内に商業施設をオープンするとのこと。周辺地域や駅利用者のマーケットなどを分析して、今後、施設の内容や店舗数などを決定していくそうだ。

「菊名駅自体そこまで大きな駅ではないため、スペースも限られています。そのため、利用者の特性などを考慮しながら決めていきたいと思います。現在、仮設通路などでご不便をお掛けしているということもあり、利用者の方には大変申し訳なく思っております」と、終始恐縮して質問に答えてくれた。
 


エントランスにある東海道線快速アクティーに敬礼をして取材終了

 
最後に「東急菊名駅の改札をホームの北側にも設置する予定はないのか」東急の広報に問い合わせたところ、「今のところ予定はございません。計画が決まれば、随時発表させていただきます」とのことだった。
 


東急菊名駅のホーム北側

 
一軒家の建て替えのように、簡単に済ますことのできない駅舎のリニューアル工事。それだけに、東急菊名駅の北側にここ数年で新たな改札が設置されるというのはとうてい考えられない。

とりあえずは2017年度のバリアフリー化の供用開始を楽しみに待ちたいと思う。



取材を終えて



「ラッシュ時はカオスな状態になる」というほどの混雑を強いられる菊名駅。現状で事故などが起きていないのかJRに聞いてみると、「今のところ特段聞いておりません」ということだった。

田園都市線で「乗りま〜す」「降りま〜す」といいながら乗客にタックルをしてトラブルにつながったニュースは記憶に新しいが、菊名駅の利用者は、現状に不満を抱きながらも一定の節度を持って利用していることが分かって安心した。

とはいえ、カオスな状態を脱することで安心して利用できるように一刻も早く供用開始を目指してほしい。

―終わり―
 

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  • 新しい階段の一部を利用するようになった。非常に疲れる。奥行がない、一段の高さが低いと感じる。家の内階段と同程度か。その分の段数が多くなっていると思われる。靴サイズ22cmの私でも違和感があるので、男性では踵の多くがハミ出すのではないか。

  • 現在のサンジェルマンがある場所にロッテリアができた頃から変遷を見て来ましたが、現在は不便この上ないです。早く工事が終わって欲しいですね。それからこの話題とあまり関係がないかもしれませんが、西口のウェストモールの衰微ぶりが残念でなりません。両親に連れられてパン屋や八百屋、魚屋、牛乳屋、豆腐屋、薬屋等に立ち寄り、顔見知りのおじさんやおばさんに声をかけてもらうのが楽しみでした。

  • 横浜線から西口に行こうとすると一旦東急の駅構内を通過しなくてはならず、最初は戸惑いました。 また、JRから外に出ようとして東急線に入ってしまった事もあり…。 完成を待ちかねております。

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