横浜のボーイスカウトはどんな活動をしているの?
ココがキニナル!
ボーイスカウトってどんなことをしているんでしょうか。横浜にボーイスカウトってどれくらいいるんですか?女の子も入れるみたいだけど、ガールスカウトとの違いは?(海の狸さんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
自律した精神を養い、自分で行動できる社会人を育成していました。横浜市の隊員は約2,200人、ガールスカウトとは実質的な違いはありません。
ライター:河野 哲弥
「ボーイスカウト」は、どうしてはじまったのか
ロープの結び方を教わっている様子
ひとりでテントを張る姿
もともと「ボーイスカウト」は、イギリス軍の斥候(せっこう)マニュアルが起源だという。
実際「スカウト」とは「斥候」のことなのだ。
そこには、ひとりで何でもこなし、長期間に渡って自活できるスキルが必要とされてくる。
これを体系化し、青少年の育成目的として編纂(へんさん)したのが、「ボーイスカウト」の創始者であるイギリスのロバート・ベーデン=パウエル卿。
なお、「ボーイスカウト」に入隊する際には、「いつも、他の人をたすけます」などの3つの「ちかい」と、「スカウトは感謝の心をもつ」などの8つの「おきて」を宣誓させられる。
「ボーイスカウト」なのに女の子もいる
やがて夕闇が訪れるころ、いよいよ炊事がはじまった。
炊事している様子を見ていると、順調に火を付けられた班と、そうでない班があるようだ。
一級がリーダーとなっている班では、薪の配置を工夫している様子が伺えた。
空気が入りやすいように空間を作っている。
一方、二級組はこんな感じ
ところが二級班は、見た感じ薪を突っ込んでいるだけのようである。
しかし隊長や他班のリーダーは、アドバイスのようなものは一切しない。
最悪食べあぐねても、仕方がないような態度を取っていた。
まさにそのことが肝心なのである。自分から欠点を探り出し、成功への要素を模索する。
やがて二級班は薪のくべ方が悪いことに気づき、着火に成功した。
すったもんだの末、完成したポトフとご飯
また、女の子たちの姿もちらほら見受けられた。
「ボーイスカウト」なのに女の子が参加してもいいのだろうか。隊長にこの素朴な疑問をぶつけてみると、確かに発足当初の「ボーイスカウト」は、男子だけを対象としていたそうだ。
しかし、青少年の育成が目的となって以来、女子にもその機会を与えるため、今では男女の参加が認められているとのこと。
一級の女の子、さすがに火を付けるのがうまい
では逆に、「ガールスカウト」には男の子は参加できるのだろうか。
後日、「ガールスカウト」の事務局長管野さんに伺ったところ、こちらは原則認められていないそうだ。
もともとスカウト活動をしたい女子のために設立された組織なので、発足以来そうなっているとのこと。
活動面での違いはほとんどないとも説明してくれた。
キャンプの他には、どんな活動をしているのか
キャンプの様子は分かった。自律の精神も理解できた。
しかし、それ以外の活動はどのように行っているのだろうか。
秋本隊長によると、全体の催しとしては、「スカウトスキルオリンピック」などがあるそうだ。
これは、救護法や地形測定など、大きく5つに分かれる技能試験の競技大会となっている。
その目的は、こうしたスキルの取得を通じて、地域貢献を果たせる「良き社会人」を育成することにある。
三角巾の施術を競う様子(画像提供 : 「横浜第61団」)
動けなくなった人を運ぶ競技もある(画像提供 : 同)
また、各団の指導者が、独自にプランニングした催しもある。
例えば、12月4日に予定されているのは「忍者 森の遊び」。修行と称した「落ち葉拾い」からはじまって、森の中にあるいろいろなものを自分で工夫しながら遊ぶ、体験学習の日となっている。
よく見かける義捐金の寄付や街の清掃活動などは、こうした指導者の企画のもと、行われているそうだ。
大人になって実を結ぶ、自律の精神
軍隊の斥候に起源を持つ「ボーイスカウト」。彼らのフィールドは、今や戦場から都会へと移ったようだ。
そしてその目的も、敵情視察から地域貢献へと変化している。
しかし共通しているのは、「自律した精神を養い、自分で行動できる社会人の育成」である。
言われたことしかできない「マニュアル世代」という言葉がよく聞かれるが、こうしたスカウトたちは、決して受け身の人間にはならないだろう。
自分の子供たちに本当の意味での大人を期待するなら、最寄りの「ボーイスカウト」を訪ねてみてはいかがだろうか。
―終わり―
<横浜第61団連絡先>
団委員事務所「秋本建築設計事務所内」
電話番号:045-301-0306
公式サイト:http://www.bsy61.jp/
※ボーイスカウト横浜第61団では、スカウト活動の見学や体験入団を、随時受け付けています。
活動の見学や体験入団希望の方は、公式サイトからどうぞ。