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ベイスターズ・ラミレス監督の通訳とは? 丸山剛史さんの仕事に迫る!

ベイスターズ・ラミレス監督の通訳とは? 丸山剛史さんの仕事に迫る!

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横浜DeNAベイスターズのラミレス監督の通訳を担当する丸山剛史さんの仕事とは?チームを陰で支える裏方さんの仕事がキニナル(はまれぽ編集部のキニナル)

はまれぽ調査結果!

ラミレス監督の通訳を担当している丸山剛史さんは、日頃から英語漬けの生活を送り、監督の言葉を一語一句しっかり表現することを心がけ、信頼を得るための努力を重ねていた

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ライター:山口 愛愛

涙をこらえながら通訳したあの日のこと



監督の分身になるかのように、仕事中は私論も私情も捨てている丸山さんだが、感情が抑えきれず溢れ出てしまったことが、2度ほどあるという。

1つは、丸山さんが最も印象に残っている試合。
2017(平成29)年にハマスタで行われた日本シリーズ第5戦。負ければ、ソフトバンクホークスの日本一が決まる、背水の陣だった。

チームは逆転し、5対4でリードするも、ソフトバンク攻撃の8回表に二死一、二塁のピンチを招いた。相手バッターに絶好調の柳田悠岐(やなぎた・ゆうき)選手を迎えると、うなりのようなヤスアキコールに包まれ、守護神の山﨑康晃(やまさき・やすあき)投手がマウンドへ上がった。フルカウントの激闘。最後は渾身のツーシームで空振り三振に斬って取る。
喜びも束の間、山﨑投手は回をまたぎ9回もマウンドに上がると、3本の安打で二死満塁としてしまう。絶体絶命のピンチ。好打者の明石健志(あかし・けんじ)選手に投じた打球は・・・ファーストゴロ。大きな1勝を手にした。

 

試合を締めくくった守護神の山﨑投手
 

それまでは「自分はただの通訳。試合に勝っても負けても関係ない」と言い聞かせてきたが、丸山さんは、気が付いたら拳を握りしめ、大きくガッツポーズをしていた。
「8回あたりから、緊迫感がハンパなかった。すごかった。みんな気合が入りまくって、後でテレビを見たら、怒られるんじゃないかってくらいガッツポーズしていていました(笑)。コーチとハイタッチしていましたからね(笑)」。その場面を思い浮かべ、丸山さんの顔がほころんだ。

 

チームの勝利を心の底から喜んでいた
 

そしてもう1つは、昨年2018(平成30)年10月9日の試合後。
丸山さんは、たった1度だけ、涙をこらえながら、監督の言葉をコーチに伝えたことがある。

それはシーズン143試合中の142試合目のこと。クライマックスシリーズ進出の望みをつなぎ、神宮球場でヤクルトスワローズに4対1で勝利を収めるも、読売ジャイアンツが阪神タイガースに勝ったことでジャイアンツの3位が決定した。2年ぶりにクライマックスシリーズ進出の夢が潰(つい)えたときのことだった。

 

ラミレス監督の喜びも悔しさも伝えるのが仕事
 

これまで常に明るく振舞ってきたラミレス監督だったが、悔しさを滲ませ、試合後、コーチ陣に静かに語りかけた。丸山さんが訳したのは、監督のこんな言葉だ。

「私とコーチがなかなかうまくいかないことがあり、コーチそのものの能力を100%出せなかったことがあったと思うんですけど、そういったところも私の責任で、謝るべきだと思います。ここにいるみなさん、Aクラスを取れるコーチだと思っています。その能力を引き出せなかったのも私の責任です。本当に申し訳なかったです」。

丸山さんの声のトーンがわずかに下がる。「いつも明るく前向きで心の強い監督が、あんなコメントをするというのが予想外でした。
チームのことを考え、コーチを生かせなかったと責任を取り、言葉を振り絞った監督の気持ちを考えると、涙ぐみそうになりました。あんなに悔しさを出したのが初めてだったし、本当にチームのことを考えているのが伝わってきて。今、話していても涙が出そうです・・・」。

 

監督の「心」を伝えるように通訳している
 

覚悟と責任を背負ったラミレス監督の熱情に心を揺さぶられながらも、「試合に勝っても負けても関係ない」と、感情を押し殺そうとした丸山さんだったが、通訳の壁を越えて感情が入るときもあった。

改めて、チーム内で一番ラミレス監督のそばにいる丸山さんに、あえて監督はどんな人ですか?と尋ねてみた。
「昨年の夏場は最下位になり厳しい状況だったんですけど、それでも監督は、受け答えや、対応の仕方がまったく変わらないんですね。
チームがすごく好調なときも、状態が悪いときも、自分の姿勢を貫いていて、ネガティブな要素は話さないですし、いつも明るくポジティブなんです。本当に人間的にすばらしい人だと思っています」。丸山さんは、人間的に尊敬できる監督と接すること自体が、仕事のやりがいになっているという。

「僕は監督といる時間が多いと思うんですけど、監督は弱音を吐いたことが一度もないんですね。少ししか寝る時間がなくても、次の日も絶対に早く来ますし、すべてに妥協がない。
僕自身、今までの人生なら、諦めたり、面倒くさくなったりしてやめてしまうこともありましたけど、監督に合わせていかなければいけないので、監督のおかげで自分自身が精神的に強くなったと思っています」。
丸山さんは、口調を模倣するだけでなく、精神からなりきっていた。

 

監督といると思考が前向きになってくるという
 

監督からの信頼も厚く、監督が参加する名球会の行事など、球団の仕事以外でも通訳を頼まれることがあるそうだが、適度な距離感を保つようにしているという。

海外の文化では、通訳の立場でも選手とファーストネームで呼び合うようになるなど、慣れ親しんだ関係になることがよくあるそうだ。
「でも監督は、日本での生活が長く、日本の文化をわかっているので、僕は絶対的な下だと線引きをして、友達のようにはならないようにしています。そこは、監督から信頼していただいている部分かもしれません」と、監督という上司の立場を重んじていた。

そんな丸山さんの目標は、「まだ優勝していないので、監督、チームに、良い成績を残してもらい、みんなで良いシーズンにしたいです。優勝に貢献できるようにまっとうします」。

監督の分身なのだから、優勝したいという強い思いも、もちろん同じだ。
日本一に向かい、これからも二人三脚で歩んでいく。

 

今年こそ、ファンに、監督の歓喜の言葉を届けたい
 



取材を終えて



「若かりし頃はバンド活動をしていて、ヘビーメタルが好き」と笑う丸山さんは、仕事のときとのギャップがあり、親しみやすい印象だった。そんな「素」を出さない仕事ぶりにプロ意識を感じる。
取材を通して、ラミレス監督への尊敬の念が丸山さんを突き動かしているように思えた。
2人が並ぶ、優勝監督インタビューが待ち遠しい。


-終わり-
 
 

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  • 悪いけど、4月25日の阪神戦で、8回裏に殊勲の勝ち越しホームランを打った伊藤光を9回表の守備の途中で嶺井に替えるようなあり得ない采配し、「勝っていたら、いい交代をしたと行ってもらえた。」などと監督失格の発言をするような奴を崇拝してもロクなことがないぞ、

  • ずーっと気になっていた(というか、もはやファン)ので、とても嬉しい記事でした。
    ありがとうございます。

  • 明日の試合は絶体勝つぞ!!!!!

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