衰退した三浦市三崎町の老舗酒店に泊まる「ゲストハウスプロジェクト」とは?
ココがキニナル!
三崎にゲストハウスをつくろうというプロジェクトが。泊まろうと思ったことはないけど、三崎には古い旅館があったり。交通が便利になった今、なぜゲストハウスを?(まさしさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
民間不動産業者が三崎町を活性させようと2015年10月に明治時代の酒店を利用しスタート。現在は「山田屋酒店」1件のみだが、今後に期待したい動き
ライター:やまだ ひさえ
さまざまな取り組み
倉橋さんらは、三崎町活性化のために必要な観光、日常生活、両面を充実させる事業展開を行っている。
その一つ、山田屋酒店の隣にあるのが三崎・城ケ島観光案内と澤田痴陶人(さわだ・ちとうじん)美術館だ。
三崎・城ケ島観光案内と澤田痴陶人美術館
澤田痴陶人は、1977(昭和52)年、日本の陶芸家としてロンドンにある大英博物館で初めて個展を開いた人物。その芸術性に感動した倉橋さんが作った私設美術館だ。
2階が美術館になっている
1階はショップ。陶磁器を購入できる
三崎の食材が好きだっただけに、食べ物のお店も手掛けた。
山田屋酒店から徒歩1分の場所にあるのが「三崎港 蔵」。地元で採れた旬の食材を使った和食の店だ。
地元の食材にこだわった「三崎港 蔵」
ミシュランガイド『横浜 川崎 湘南 2015特別版』にも掲載されている
季節ごとの三崎の味が堪能できる (蔵HPより)
「三崎港 蔵」で使っているのは、澤田痴陶人の器。味だけでなく器にも楽しめる。また、山田屋の宿泊客には、1ドリンク無料サービスという嬉しい特典がある。
もう1軒、山田屋の宿泊者が特典を受けられるお店が「三崎港ラーメン」だ。
山田屋酒店に宿泊していると言うと、トッピングのサービスが受けられる。何がプラスされるかは、日によって違うとのことだ。
三崎港ラーメン。山田屋から徒歩3分ほどの商店街の中にある
魚介のだしが効いたスープが特徴だ
アッサリからコッテリまで種類が多いが、共通しているのは魚介の濃厚なだし。漁業の街を感じさせてくれるラーメンになっている。ちなみに、同店でも澤田痴陶人の丼を使っている。
地元で生活している人のことも考えた事業も展開されている。ミッドフィルダーは、スポーツクラブと整骨院が併設されている施設。スポーツクラブは仕事帰りでも楽しんでもらえるよう、午後9時まで営業している。
スポーツクラブ
お隣は整骨院
美容院もやっている
次の展開を検討中の建物
多岐に渡る事業を行っていることも驚いたが、さらに驚いたのが、鈴木さんをはじめ現地スタッフの多くが市外から三浦市に転居しているということだ。
住民票を移し、三浦市民になる。地元に根をおろし、活性化に取り組んでいる姿勢だった。
住民も倉橋さんを受け入れている
三浦市では倉橋さん以外にもゲストハウスを作ろうという動きがある。ただ、許可、資金などさまざまな問題から実現していない。
注目されているゲストハウスだが、三浦市役所の観光商工課で今後の展望を聞いてみた。
三浦市役所
市独自にゲストハウスプロジェクトを展開するかは未定。また、宿泊施設としての許可に関しては県の管轄のため、市が独自に許可を出すということはできないとことだった。しかし、市の担当者は「今後、発展に注目している」とのことだった。
まだまだ目が離せない。それが三崎町のゲストハウスだ。
取材を終えて
筆者が子どものころの三崎町は、にぎやかな街だった。商店街にはたくさんのお店があったし、映画館もあった。
新しい風、ゲストハウスをきっかけにもう一度活気ある街になってほしい。そんなことを祈りながら終えた取材だった。
―終わりー
山田屋
住所:三浦市三崎4-8-10
宿泊予約:046-881-0220
ナベストライクさん
2016年01月08日 22時12分
民泊が外国人に間違った使われ方をされてニュースになっているが、このゲストハウスもマナー等のルールを決めていっていただき、どんどん盛り上がって欲しい。応援してます!
三日坊主さん
2016年01月08日 10時36分
tvkでシー エフ ネッツ なる会社のコマーシャルを見て、正直胡散臭いとか思っておりましたが、この記事を読んで考えを改めました。これは応援したいです。