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山脈とは無関係!? 「アンデスメロン」が横浜発祥って本当?

ココがキニナル!

「アンデスメロンが横浜発祥」ってどれだけの横浜市民が知っている? 発売開始40周年のイベントまであるそうで・・・どんなことをするの? (はまれぽ編集部のキニナル)

はまれぽ調査結果!

アンデスメロンは横浜の企業「サカタのタネ」が開発し発売。50人の横浜市民に聞いたところ、その事実を知っている人が奇跡的に1人いた!

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ライター:福原 麻実

アンデスメロン40周年イベントとは?

イベント当日、取材のため受け付けを済ませて席に着くと、イベント開始の午後1時まで30分あるにもかかわらず、すでに多くのお客さんが座っていた。
 


階段にまで溢れているお客さん


イベントでは俳優としても活躍するBOYS AND MENの小林豊さんが登場するらしい


周囲を撮影したところで、イベントが始まった。まずは、相原悟(あいはら・さとる)野菜統括部長の挨拶。
 


記事後半で取材も受けてくださった相原部長


「サカタのタネが2013(平成25)年に創立100周年を迎えたこと」、そしてもちろん「アンデスメロンが2017年で40周年という節目の年を迎えたこと」、さらに、2015(平成27)年に『赤いアンデス』という新たな品種が発売されたこと」などが紹介された。


新たな品種「赤いアンデス」


アンデスメロンの3大産地は、熊本県、茨城県、山形県であるが、現在その産地の名産品や旅行券などが抽選で当たるキャンペーンも開催中という。失礼ながら「知らなかったけれど、けっこう熱心にいろいろやっていたのね」という感想である。

この挨拶の中で、ブロッコリー種子の日本国内でのシェア70パーセントをサカタのタネが占めていること、我々が食べているブロッコリーの3分の2くらいはサカタのタネから育ったものだと紹介され、前の席から驚きの声が上がっていた。
 


ブロッコリー好きな筆者は今までいったいどれくらいお世話になったんだろう・・・


そしてアンデスメロンアンバサダーの就任式が行われた。ここで小林豊さんが登場。

「メロンのイベント」と聞いて「面白いけれど穏やかそうなイベント」という筆者の想像が完全に吹き飛ぶくらいの歓声が上がり、軽く混乱しながらもチャンスを逃さぬようシャッターを切った。
 


アンバサダーを2年間務めるのは、小林さんが史上初とのこと


イベント会場に若い女性が多かったのは、小林さんのファンが駆けつけた結果のようだ。こうやってメロン購買層や「サカタのタネ=アンデスメロンを作った会社」という事実が広がるのだろう。
 


認定式が和やかに終わった


と思ったら、くまモンが突然現れて・・・
 


「自分の方がアンバサダーにふさわしい」と主張し始めたので・・・


全身を使ってじゃんけんで争い、小林さんの勝利!


じゃんけんには負けてしまったものの、日々活躍しているくまモンにも何か・・・という声に相原部長が「では、くまモンは応援団長ということで」と案を出し、和解が成立。
 


アンバサダーと応援団長


このあとは、撮影会と囲み取材タイム。
 


しっかり撮らせていただき・・・


囲み取材では、横浜市民に行ったアンケート調査と同じ質問をさせていただいた。

元パティシエでもある小林さんは、就任前から「アンデスメロンが『安心です』から来ていることは知っていました」とのこと。アンデスメロンが横浜発祥ということについてはアンバサダー就任をきっかけに知ったようだ。

アンバサダー就任にあたり「あのメロンのアンバサダーに?」と驚かれたという。

はまれぽステッカーを持った写真を撮らせてほしいとのリクエストに・・・

 


「はまれぽに載りまーす!」とお客さんに向けて言ってくださった


このあとはアンデスメロン試食会。おなじみの緑のアンデスメロンと、2015(平成27)年に発売された赤肉のアンデスメロン「赤いアンデス」の2種のメロンが配布された。試食会は時間を分けて2回、計1000食用意されたという。
 


階段上まで、長い行列が!



イベントとアンデスメロンについて



ここでいったん我々はイベントを抜け、サカタのタネご担当者様に「アンデスメロン」についてあれこれお話をうかがった。

お話を聞かせてくださったのは、先程イベントでも登場された相原部長と、広報宣伝部広報宣伝課の杉本隆行(すぎもと・たかゆき)さんと力石まり子(ちからいし・まりこ)さん。
 


イベントとアンデスメロンについて質問攻めしちゃいました


40周年という節目の年である2017年は、初めて土曜日に開催したため、多くの方が見に来たようだ。来場者数はおよそ500人とのこと。
 


会場で座れた約100人のほか、左右の階段から見ている人もたくさん!


どうしても高級なイメージを持たれがちなメロンだが、イベントでアンデスメロンのお手頃さをアピールし、消費促進につなげたいという考えだ。

続いて、アンデスメロンについてもお話をうかがった。
 


教えて! 「サカタのタネ」さん!


サカタのタネがメロンの開発を行ったきっかけは「創業者がメロン大好きだったから」だそう。創業者の坂田武雄(サカタ・タケオ)氏が、フランス出張時に出会ったメロンのおいしさに感激して、種子を日本に送ったという。
 


創業者・坂田武雄氏(右)


その種と日本にあったマクワウリの交配種が、サカタのタネが最初に生み出したメロン「プリンスメロン」である。1962(昭和37)年のことだった。
 


皮は淡いグリーンで編目のないメロンだ


その15年後、1977(昭和52)年に、今はない茅ヶ崎の試験場で生まれたのが「アンデスメロン」である。

「アンデスメロン」の名前の由来は前述したとおり3つの「安心です」からきている。収穫量や品質への自信ともいえるだろう。

それまでのプリンスメロンのお手頃さを維持しつつ、味の向上はもちろん編目という高級感も備えたアンデスメロンは、贈答品でおなじみのアールスメロンよりもやや小さく、1~1.2kgくらいの重さ。糖度はおよそ16度で、相原部長によると「15.6度がいちばんおいしい」そうだ。
 


編目の有無って確かに印象が違うね


ではそのおいしいアンデスメロンの見分け方は? と尋ねると、まずきれいな球形であること、そしてヘタをとった部分が緑ではなく、黄色もしくは茶色がかっているもの。そしてヘタの部分と編目のある部分の間にヒビが入っているものだという。これが完熟したものの証だそう。
 


おいしいアンデスメロンの一例。上の丸い部分に注目!


アンデスメロンの交配については企業秘密で、それゆえに市場に出回っているすべてのアンデスメロンは、サカタのタネが扱う種から育っていると言える。

40年もの間に、品種の危機に陥ったことはないのかという質問には「安定供給されています」ときっぱりとした回答が返ってきた。

また、そんな「アンデス」の名にふさわしい品質を追求したため、「赤いアンデス」は長年かけて開発されたのだという。夕張メロンのような赤肉メロンの流行を受けて作られたもので、通常の赤肉メロンよりも縁の緑の部分が少ないのが特長である。
 


縁のギリギリまでオレンジ色で可食部が多いのは嬉しいよね


まだあまり見かけない「赤いアンデス」だが、サカタのタネでは「今後も引き続き何らかの形で『赤いアンデス』や野菜も含めてプロモートを行っていきたい」とのことなので、今よりもたくさん売られるようになるのではないだろうか。

最後に、アンケート調査の結果についてお伝えしたところ、「アンデスメロンの知名度が予想以上に高く、大変嬉しく思います。名前の由来や、当社が開発したことについては、さらに力を入れながら引き続きPRしていきたいと思います」とのコメントをもらえた。
 


赤・緑、どちらのアンデスもよろしくお願いします!


アンケートでは横浜の企業であるサカタのタネがアンデスメロンを作ったことも、名前の由来も知らない人が多かったが、イベントは盛況でSNSでも「行ってきた」「行きたかった」という声も散見されるので、これをきっかけに多くの方が知ることになるのではないかと思う。


取材を終えて



実はこの記事を執筆中に過去に掲載したはまれぽの「サカタのタネ」についての記事内で「同社がアンデスメロンを作った」とご紹介していることを知った筆者。

はまれぽライターでありながら、こんなに横浜のことを知らずになんということを・・・とかなり落ち込んだが、市民の認知度に加え、新事実なども知ることができたので有意義な調査になったと思う。
 


この記事がきっかけに横浜発祥のアンデスがもっと拡がればいいな!


また、イベント後に声をかけた「台湾から来た」という女性2人組は、「すごくお菓子のように甘いフルーツだった。特にオレンジ色の方(赤いアンデス)」と嬉しそうに話してくださったのが印象的だった。

筆者も「赤いアンデス」を試食したが、甘い上に繊維や粒子のようなものがあまり感じられず、滑らかで食べやすいと感じた。


どちらもおいしかったです!


おいしいだけではなく横浜に縁のあるメロンなので、未体験の方もぜひ一度手にとってほしいと思う。赤肉メロンはβ-カロテンも豊富だし。

―終わり―


詳細はクリック⇒「今年で発売40周年『アンデスメロン キャンペーン』」

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