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開創145年の歴史を持つ「野毛のお不動さん」こと、成田山横浜別院に完成した新本堂の内部と法要の様子をレポート!

ココがキニナル!

工事中だった野毛の成田山別院で本堂が完成。内部はどうなっている?(はまれぽ編集部のキニナル)

はまれぽ調査結果!

約2年の工事を経て新本堂が完成。「お不動さん」も遷座し、地域に根差した寺を目指す。2014年の台風18号で亡くなった修行僧の供養も続けている

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ライター:はまれぽ編集部

「野毛のお不動さん」が戻ってきた!



老朽化などを理由に、新本堂の建立工事を行っていた横浜市西区宮崎町の成田山横浜別院の本堂が完成し、新本堂に本尊である不動明王を納める「入沸開眼法要(にゅうぶつかいげんほうよう)」が2015(平成27)年11月25日(水)、新本堂で行われた。
 


完成した成田山横浜別院の新本堂
 

「野毛のお不動さん」として親しまれる成田山横浜別院は1870(明治3)年に開創、145年の歴史を誇る。

この日は2013(平成25)年から建立工事が行われている間、中区花咲町の仮祈とう所に安置していた本尊を遷座。千葉県成田市の大本山成田山新勝寺で寺務長を務める岸田照泰(きしだ・しょうたい)権大僧正(ごんだいそうじょう)が、仏の力で世を清める「加持(かじ)」を行った後、本尊がお披露目された。
 


本尊の前で加持を行う岸田権大僧正
 

引き続き、燃やした薪木によって生じた火の神が煙とともに供物を天井に運ぶことで、天の恵みを授かろうとする「護摩(ごま)」が行われた。
 


「ごまかす」の語源になったとも言われる「護摩」
 

法要には関係者をはじめ、地域の人ら計約300人が出席。横浜別院の筒井照啄(つつい・しょうたく)主監が「世界中でテロや紛争が後を絶たない。横浜別院の新しい本堂が、人々の心が安らぐ道場になるよう精進していきたい」などと謝辞を述べた。
 


謝辞を述べる筒井主監
 

法要に出席した後、お不動さんにお参りをした横浜市内の60代女性は「とてもきらびやかで美しい本堂。すばらしいの一言で、感無量」と破顔。人生を心機一転するためのお参りだといい「なにがあってもぶれないように、という気持ちを込めました」と話してくれた。

横浜別院は今後、境内周辺や参道の整備を行い、2016年5月5日(木)に落慶式(らっけいしき)を執り行う。
 


現在も工事は続いている
 

145周年という節目で、新本堂の建立に携わった筒井主監は「野毛の成田山は、横浜の人たちの強い要望で分霊された歴史がある。過去には節分の行事で地域の方との交流もあった」と話す。
 


野毛商店街や
 

吉田中学校の前を練り歩いていた(ともに提供:成田山横浜別院。撮影年代不明)
 

筒井主監は「地域の皆さんの願いを成就させる『現世利益(げんぜりやく=読経などでもたらされる仏の恵み)』の場として精進していきたい」と話した。
 


「地域に根を張った寺にしていきたい」と筒井主監
 

横浜成田山別院では2014(平成26)年10月、台風18号の影響で土砂崩れが発生。修行僧の一人が倒壊した仮本堂の下敷きになって死亡するという痛ましい事故が起こった。
 


事故当時の様子
 

筒井主監らは、修行僧が土砂の中から遺体で発見された7日を月命日とし、今も供養を続けているという。筒井主監は「新しい本堂が彼も含め、地域の方、東日本大震災などのさまざまな災害で亡くなった方々を供養する場になってくれれば」と話した。



取材を終えて



滔々(とうとう)と流れる時間の中で、忘れてしまう記憶や経験もあるかもしれない。しかし、忘れてはいけないこともある。

成田山横浜別院では、筒井主監をはじめ、1年前の悲劇を忘れず、そして乗り越えた上で「今」と「これから」の人を救おうとしている。

新しい本堂を得た横浜別院がこれから150年、200年と、地域に根付いた寺として続くことを祈りたい。


―終わり―
 

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  • 毎年初詣の際にはお参りに行っているので、来年の初詣の時までに完成するのか大変気になっていました(成田山横浜別院のホームページには最新情報も掲載されていないし・・・)。周辺や参道の整備は5月頃まで続くようですが、ようやく本堂が完成したとの事で初詣が楽しみです。この次は伊勢山皇大神宮の建て替えが伊勢神宮の移築と聞いているので期待しています。

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