2017年に西区花咲町に完成する「横浜MIDベース」の詳細は?
ココがキニナル!
2017年に横浜市西区花咲町に地域の課題を解決する「持続可能な住宅」ができるらしいけど、詳細は?(はまれぽ編集部のキニナル)
はまれぽ調査結果!
西区の大久保智子区長は「災害に強いまちづくり」のため、地域住民同士が支え合えるよう高齢者と若い世代の支援とコミュニティ再構築に期待
ライター:はまれぽ編集部
コミュニティの再構築
横浜市と横浜市住宅供給公社(横浜市神奈川区栄町)が2017年の完成を目指し、同市西区花咲町6丁目に建設している「地域課題を解決する住宅」の関係者発表会が2015(平成27)年10月30日、同市西区高島の、みなとみらい57街区に建てられたモデルルームで行われた。
緑色の丸で囲んだ部分が57街区
「地域課題を解決する住宅」は、西区が掲げる「安全・安心なまちづくり」「いきいきと健やかに暮らせるまちづくり」という運営方針に基づき、高齢化社会に伴う医療・介護サービス、認可保育所などの子育て支援機能、周辺地域住民の交流スペースなどに対応する複合型住宅のこと。
建物の完成イメージ(提供:横浜市住宅供給公社)
地上18階、地下1階の鉄筋コンクリート造で、延べ床面積は2万2644.09平方メートル。4階から18階には2LDKから3LDKの住宅が199戸で、価格は2016年初めに公表する。
1階から3階にはスーパーマーケット、定員40人の保育所、有料老人ホームの運営などを手掛けるツツイグループの「ハートフルケア(東京都品川区。出口彰一〈でぐち・しょういち〉社長)」が運営する100床の有料老人ホーム、クリニックなどが入る。
住宅の間取りの1例
発表会では横浜市住宅供給公社の浜野四郎(はまの・しろう)理事長が「単なる分譲住宅でなく、我々がこれまでに蓄積したノウハウを生かして、人と人がつながることができる質の高い施設にすることを誓う」とあいさつ。
「末永く愛される拠点にしたい」と浜野理事長
続いて、横浜市西区の大久保智子(おおくぼ・ともこ)区長が登壇。「区内に地域共生の施設ができることを嬉しく思う」と述べた。
(左から)大久保区長、浜野理事長、出口社長
「地域課題を解決する住宅」は「横浜MIDベース」という名称だが、販売を行う野村不動産アーバンネットの宮島青史(みやじま・せいし)社長は「多世代が住む多様性を持った多機能な住宅」と評価。
さらに「(中間という意味の)MIDには、駅と港、横浜の中心という距離的な意味だけでなく、戸部方面の歴史あるまちと、みなとみらいという新しいまちをつなぐ『時間の中間』という意味もあると思う」と話した。
「MID」には、さまざまな意味があるという宮島社長
発表会後、大久保区長は「西区は川も海も崖もある。行政の立場としては『災害に強いまちづくり』を目指さなければならない」と話した。
そして、その「災害に強いまちづくり」のため、「横浜MIDベース」に対して、「地域課題を解決するためには、行政がすべてを担うわけにはいかない。地域の人たちの自助・共助も必要。地域との交流スペースもあり、高齢者も若い世代も住む集合住宅で互いに顔が見えるコミュニティを構築してほしい」大きな期待を寄せた。
行政も期待を寄せる
「横浜MIDベース」のモデルルームの一般公開はは2015年12月から
取材を終えて
宮島社長によると「横浜MIDベース」は2015(平成27)年10月30日時点で2000件を超える問い合わせがあるという。
立地や設備だけでなく、「地域課題を解決する住宅」に関心を持つ人が多いという表れではないだろうか。完成後、浜野理事長が言う「単なる分譲住宅」にならないよう、さまざまな取り組みに期待したい。
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