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港北区にある鉛筆型車止めの正体は?

ココがキニナル!

港北区で鉛筆型の車止め(?)を見かけました。少し離れたお宅でも似たようなもの(但し、長さが異なる)を発見。偶然の一致なのかちょっと気になってしまいました。(ぱぱさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

鉛筆型の車止めの正体は、今から40~50年前に東海道新幹線の工事にも使われた基礎工事用の杭の余剰を利用したものでした!

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ライター:吉澤 由美子

最有力候補 コンクリートパイル浮上!



電柱ではないとしたらいったいなんだろう。

そこでこうしたことに詳しそうな港北区土木事務所に電話で伺ってみると、車止め鉛筆は民有地にあることから役所が管轄するものではないので詳しい情報はわからないが、横浜市内でたまに見かけるのもだとのこと。

車止め鉛筆が他にもあるということは、車止めとしてそこそこポピュラーなものなのかもしれない。
そう考えて、車止めメーカーに片っ端から電話をしてみるも、「弊社ではそういった製品は扱っておりません」という答えが返ってくるばかり。

車止め鉛筆は、車止め製品として作られているものではないようだ。

それではと、駐車場や塀などの施工をしている工務店にうかがってみると、特徴から考えて「コンクリートパイル」ではないかという情報をゲット。

コンクリートパイルというのは、建築の基礎工事に使われる杭。そこで、コンクリートの専門家の方に画像を見ていただいた。

結果は、「RC杭と似ているが、杭としては逆さまの使用形態であり、杭本来の使用法とは違うので、杭かどうか断言できない」とのこと。推測の域を出ないことから、匿名で教えてくださった。
 


「RCくい設計・施工の手引き」153頁(発行:コンクリートポール・パイル協会)


基礎工事で使う杭に似ている。それでは、杭を作っている会社にうかがったら車止め鉛筆の正体がハッキリわかるかも?!

と、ここで何度かうかがってお留守だった車止め鉛筆があるお宅に吉田編集長がコンタクト成功!
「昔のことなので経緯などは不明だが、新幹線ができた頃に設置されたもの」というお話をしてくださった。

東海道新幹線の着工は1959年(昭和34年)、開業は1964年(昭和39年)だから、だいたい50年くらい前。車止め鉛筆ってそんなに歴史のあるものだったのか!!



やっとわかった車止め鉛筆の正体



調べれば調べるほどわからなくなる車止め鉛筆について、その正体をズバリ教えてくださったのは、基礎杭やポールなどコンクリート製品を製造販売する『日本コンクリート工業株式会社』の増田さん。
 
製造販売の会社なので実際に車止め鉛筆の施工を行ったわけではないが、以前よくあった製品の利用法として説明していただいた。

車止め鉛筆は、40~50年前に使われていた基礎杭を逆さにして使っているもの。
同様の基礎杭は東海道新幹線の基礎工事にも使われ、その頃の建築の基礎にはごく一般的に使われていた。民家の塀や私道、駐車場を施工した工務店が、大規模工事などで余ったストックを再利用して、こうした車止め鉛筆は作られた。中には門柱として左右に2本立てたり、横置きして敷地の境界線に利用している例もあったとか。

ちなみに、杭を作る時、円柱のコンクリート先端部に後から円錐形の尖った部分を付けているそう。そのため、先端の円錐部分と円柱のコンクリートは質感が多少違っている。
 


よく見ると、円錐部分と円柱部分のコンクリートは質感が違う


40~50年前には、ハンマーで杭を打ち込む打撃方式が行われていたため、杭の先端はこのように尖ったものが一般的だったが、最近は騒音や振動の問題から埋め込み工法が主流となり、先端が平たい杭が主流になっているらしい。
 


現在使われている基礎杭 ※画像提供:朝日建設株式会社


さらに、現在では必要な本数の杭を作って納品するという形をとっていることがほとんどで、余計なストックを持たないようになっている。そのため余剰の杭が出ることがほとんどなく、こうした再利用は行われなくなっている。

新幹線工事や大規模な造成などが盛んに行われていた40~50年前には、基礎杭の需要が多く、余剰もかなり生まれ、それが車止めや塀の保護、敷地境界の目印などに再利用がかなり行われた。

車止め鉛筆は、40~50年前のその時期だけ作られた、ちょっとレアなものだった。



取材を終えて



車止め鉛筆は、東海道新幹線の工事にも使われ、40~50年前には一般的だった基礎杭を、逆さにして利用したもの。

この杭は逆さにしてもその特長から利用価値が高かった。基礎工事に使われるものだから堅牢だし、丸いので万が一ぶつかっても被害が少なくて済む。もともと地面に突き刺して使うものだからある程度深く埋設したら倒れる危険性も低い。

狭い路地などに設置するのにぴったりのこうした特長から、本来の目的を離れて車止めや塀の保護、敷地境界の目印などとして利用された。先端部分が鉛筆のような形でかわいらしいので、そちらを上にしようという気持ちも働いたのかもしれない。

日常的に目にしていた車止め鉛筆にこんな歴史があるなんて面白い。
車止め鉛筆を見かけたら、「50年間、ご苦労様」となでてあげたい気持ちになった。


― 終わり―


朝日建設株式会社
http://www.asahi21.co.jp/

日本コンクリート工業株式会社
http://www.ncic.co.jp/
 

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  • これ、前港北区に住んでいた時、見てました。なぜ、鉛筆?と確かに気になっていました。そういう経緯があったんですねー!!今頃になってこういう形で疑問が解決するとは!質問者さん、はまれぽさんありがとうございます!

  • 吉澤様いろいろとお調べいただき、ありがとうございました。幼少時から気になっていた謎が解け、最高に気持ちが良いです。さすがは、はまれぽさん!今後とも、皆さんのキニナルを解き明かしてください。投稿者 ぱぱさんより

  • 個人設置でなくても面白い車止めつてもっとあるのでは 相鉄線天王町駅から保土ヶ谷駅に向かう道路のごく短い距離で よくあるガードレールでなく お侍さんを縦に細長くした車止めというかガードポストというか があります緑色で裃姿ですよーーーー

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