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川崎駅前の銀柳街にあるステンドグラスのモチーフは?

ココがキニナル!

川崎駅前の商店街「銀柳街」のステンドグラスにピカソの「ゲルニカ」をモチーフにしたようなものがあるのが気になります。ぜひ調べてみてください。(麻衣さん。さんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

ステンドグラスは「花」をイメージした作品。「ゲルニカ」とは直接は関係ないが、「花に対する鎮魂歌」という思いはある種、通じるものがあった。

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ライター:はまれぽ編集部

アーケードの歴史(つづき)

時は流れて1991(平成3)年、老朽化したアーケードの対策が課題になっていたころ、川崎市全体として街の活性化に取り組みたいという市の方針もあり、単純な改修工事だけではなく、街づくりという観点での「全面リニューアル」が求められた。

ステンドグラスを使用しているという、当時首都圏では類を見ない特徴を、銀柳街の特色として伸ばすため、これまでの強化プラスチックから本物のガラスを使うことに決定。

本物のアート化には作家の起用が欠かせない、ということで、当時から「花」をテーマに作品を生み出してきたガラス工芸作家の持田真理子さんに、アーケードのステンドグラス作りを依頼することになった。

花は心の豊かさを表し、環境を大切にする時代性にもマッチしたうえ、かねてから銀柳街の店内装飾にも花柄が多く取り入れられたこともあって、銀柳街の目指すイメージにぴったりだったという。

こうして、最大15メートルにおよぶ、世界的にもユニークな銀柳街のステンドグラスが誕生した。
 


イメージは、心の豊かさを表す「花」
 

アーチは虹の花園をイメージ。市役所通り側と新川橋通り側、2つで1つの作品だ
(写真は市役所通り側のアーチ)



作品に秘められた思いとは

銀柳街のステンドグラスを制作した持田さんは現在、静岡・熱海で過ごしている。
今回、持田さんからコメントをいただくことができた。

持田さんはもともと、生花を扱うフラワーデザイナーだった。
1983(昭和58)年、表現の手段としてガラスに出会い、以来ガラス工芸作家として活躍する。料理人としての才能も発揮し、現在は熱海にあるオーベルジュ「風花草」のオーナーをしているという。
 


ご主人の建築家・大隅建治さん(左)と熱海でオーベルジュを経営されている


持田さんによると、自身の手掛けるステンドグラス作品には、「花への鎮魂歌」という思いを込めているという。
「生花は、いつかは枯れてしまう運命にありますでしょう。その美しさを永遠にとどめておくために、ステンドグラスという手段を使ったという面もあるんです。限られた命のある花の美しさをとどめておく、ある意味“鎮魂歌”のような思いを込めて作るんです」

ピカソの「ゲルニカ」は、スペインの都市ゲルニカが空爆を受けたことに対するピカソの悲しみが描かれたと解釈されることがある。そういう意味では、鎮魂歌というテーマで作られたステンドグラスは、描かれた表現を超えた意味で「ゲルニカ」に通じる部分もあるのかもしれない。

アーケードを管理している星野さんも「どこにでもあるというものではない、とてもユニークな装飾ですから、誇りに思いますね。ちょっと手入れが大変ですけど(笑)」と誇らしげだ。
 


 

銀柳街の作品はどれも花がイメージされている
(写真提供:川崎銀柳街商業協同組合)



銀柳街のこれから

ここ数年、川崎駅前の区画整理にともなって人の流れが大きく変化した。不況のあおりも受けて、商店街では地域と組んでいろいろな手段で集客を試みている。
 


東口から銀柳街まで平面で移動できるようになったのも大きな変化


星野さんは現在、10月のイベントに向けて全力投球だ。
川崎商工会議所などが主体となって取り組み、銀柳街も協力している「フェスティバルなかわさき」は、年に4回行われていて、回を増すごとに知名度も上がってきているという。10月6日(土)から11月4日(日)まで行われるフェスティバルのうち、10月13日(土)と14日(日)、20日(土)、21日(日)は銀柳街が舞台となる。
「今回は“音”という要素を取り入れて、盛り上げていきますよ!」と、星野さんの意気込みも充分だ。

地域との交流にも積極的。専修大学とは、3年前から協力し合い、学生が銀柳街のパンフレットを作るなどの取り組みを続けている。今回は、銀柳街に「ゆるキャラ」がお目見えする予定。

「花」をコンセプトに、地域に根ざした商店街の銀柳街は、ふらっと立ち寄りたくなる雰囲気を持っている。買い物の途中にでも、ちょっとアーケードのステンドグラスに目を止めてみてほしい。
さまざまな歴史と思いを見守ってきた「花」たちの魂を感じてもらえれば幸いだ。


―終わり―


銀柳街
http://www.ginryugai.or.jp/

風花草
http://fukasou.jp/

フェスティバルなかわさき
http://www.festival-kawasaki.com/

 

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