横浜市内に点在する変な名前のお店を特集して!
ココがキニナル!
戸塚の「たばこや呉服店」や、白楽の「メンズショップ花屋」のように、ちょっと「?」な名前のお店特集が見たいです。(maniaさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
今回は投稿にあった「メンズショップ花屋」と、情報提供のあった「ア歯科医院」の情報をお届け!
ライター:若松 真美
続いては「ア歯科岡崎診療所」へ
続いてキニナル投稿にはないが、ほかの読者より名前が挙がったのが、あざみ野駅から徒歩2分ほどのところにある「ア歯科岡崎診療所」へ。実は取材に伺う前からインターネットで“ア”歯科という名前の由来はおおよそ判明していた。
Drダリル・レイモンド・ビーチという米国出身の歯科医が提唱している治療や医院方針に基づいた歯科医院がこの「ア歯科」という名前を掲げているらしい。よって不思議な名前の“ア歯科”は、今回伺った岡崎診療所だけではなく全国に十数件ある。
看板もシンプル・・・
Dr.ビーチは、米国出身で1952(昭和27)年に来日。日本の歯科医大で教授として教育現場に携わるとともに、歯科医療現場の使用器具・機械などの開発。日本の歯科医療を作りあげた第一人者である。
現在は歯科医院では診療台をほぼ水平に近い状態で治療を行うが、その治療スタイルを日本で最初に広げたのもDr.ビーチ。しかし実際にア歯科岡崎診療所を訪ねてみると、名前以上に驚くことも多かった!
「ア」という名前の真相を伺う!
お話を聞かせてくれたのは、院長の岡崎篤氏と医院をご一緒に運営をされている奥様のますみさんだ。開業されて27年経つという。
お話を伺った岡崎医院長
Dr.ビーチの治療方針をコンセプトにしているのが「ア歯科」ということは分かっていたが、なぜDrビーチは「ア歯科」と名付けたのか。
伺うと、ビーチ氏の方針は、患者と医者が対等でお互いに納得し合い治療をすること、そして患者の不安を取り除くことを最も重視していて、また歯科医の世代や後継者が変わっても安心して通い続けることができるよう、意味をもたない抽象名詞を選んだのだそう。
また「あ」という単語は、ひらがなの始めの一文字。よって電話帳のはじめも「あ」からはじまるなど、日本ではとても馴染みやすい文字であることも「ア歯科」の由来の一つになっているのではないかと岡崎医院長。
患者さんから名前について尋ねられることはないか聞いてみると「しょっちゅうありますよ~」と奥さまのますみさん。何でも院長先生のお名前が「あつし」なので、先生の名前の頭文字をとったんですか? なんて言われることもあるそうだ。岡崎院長は「説明するのは結構大変」と笑う。
患者の不安を取り除くために作られた院内にびっくり!
廊下も広々。歯科医院っぽくない落ち着く院内
また岡崎診療所の院内は診療台の仕切りに障子が使われていたり、歯科医院にしてはかなり広々とした作りだったり、珍しい歯科医院だなぁと思っていたのだが、これも岡崎診療所オリジナルではなく、Drビーチの方針によるもので、すべては患者の恐怖心を和らげるためなのだという。
例えば、ア歯科では医院の面積により治療台の数も決められている。通常は40坪あたり4台。岡崎診療所は34坪なので3台だ。一般の歯科医院に比べ面積に対しての、治療台の数はかなり少ない。また廊下など、至るところに観葉植物が置かれているのだが、こちらも角や突きあたりに配置されるように決められているそうだ。
人に恐怖心を与える“尖ったもの”と“光”は徹底的に配慮されている。置かれている家具はほぼすべて丸みを帯びていて角がない。照明は蛍光灯のような青白い光ではなく、柔らかな色合いになるよう調整されている。
受付にも角は見当たらない
そして障子で仕切られた治療室を覗かせてもらい、目に入ったのは真っ平な診療台! 普通の歯科医院では背もたれの角度を調整できるタイプであるが、ア歯科の場合は調整する機能自体がなくベッドのように平ら。
さらに治療台の上に器具などが一切置かれていないことにも驚く。作業台の上に少々、モノが置いてあるだけだ。しかし岡崎院長いわ曰く「これも本当はダメなんだけどね、ほぼ何もない状態にしないと。ただそこまではなかなか」とのこと。
診療台。椅子でなく、ベッドだ!
作業台。家のキッチンの様・・・
そして以上のような院内の患者の恐怖心を和らげる工夫やシステムは、岡崎診療所だけでなく、全国のア歯科共通。使用している家具なども同じ業者から取り寄せ、観葉植物の配置ポイントまで同じだそうで、写真でほかのア歯科を見ると全く同じ医院に見える程とのこと。これには驚いた!
視察の際のお写真
左:ますみさん、中央右:岡崎院長、右:ドクタービーチ
Dr.ビーチの方針を受け継ぎ「患者さんの不安を最小限にした治療をし、安心して帰っていただく」ということモットーとしているア歯科岡崎診療所、ホームページもなく宣伝などもしていないが、口コミなどもあり患者さんが途切れたことはないそう。実際に取材すると、筆者も通いたくなるほど、患者想いの医院で患者が途切れないのも納得であった。
取材を終えて
取材をする前は「?」な名前だと筆者も思っていたが、一度その由来を知るとどの店名にも思わず納得してしまった。また、どの取材先も創業が長かったり、お客さんや患者さんに親しまれていたりと地域に愛されているのが印象的だった。
ちなみに、投稿にあった戸塚駅前の「たばこや呉服店」。こちらは1899(明治32)年創業の歴史ある呉服店だったが、戸塚の区画整理事業の際に残念ながら店をたたんでしまったとのことだった。
名前について電話で聞いた話では、もともとのれん分けをしてもらった呉服店が、煙草の葉っぱの仲買いをしていたので“たばこや”と呼ばれるようになったことが店の由来だったそう。ちなみにもとの呉服店もかなり前に店をたたんでいるとのことだ。
皆さんの周りにもこんな「?」なお店はないだろうか?変な名前のお店があれば、ぜひ投稿してほしい。
―終わり―
◆メンズショップ花屋
住所/神奈川県横浜市神奈川区六角橋1-7-19
電話番号/045-432-4123
◆ア歯科医院
住所/神奈川県横浜市青葉区あざみ野1-10-2 グリーンヒルあざみ野 1F
電話番号/045-901-6271
かまくらニンジャさん
2017年08月26日 20時12分
若い頃に花屋洋品店をよく利用しました。ご主人に服のことをいろいろ教えていただいたものです。今でも元気に営業されているのですね。懐かしいし嬉しく思います。
ブラックポッシーさん
2017年08月23日 22時35分
店舗紹介の記事を再掲載する時は、その店舗が現在も営業してるか否か調べて掲載すべきだ。
はてな?さん
2013年05月07日 16時28分
たしか 東戸塚周辺で「マサカ小児科」という看板見たことあります。多分 間坂さんと言う方が先生されているとは思いますがカタカナにすると まさか?小児科? となってしまうような。